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木造十一面観音菩薩立像

ページ番号:307-559-874

最終更新日:2018年1月10日

指定情報

指定

《市指定 第32号》 平成7年3月30日

所在地 鯖江市有定町2丁目 春日神社
管理者 有定町1・2・3丁目
時代 平安時代後期
員数 1躯

概要

 洪水によりお堂が流失したため、日野川を隔てた隣の、鳥井町の春日神社にまつられていたと伝わる十一面観音である。明治4年(1871)の神仏分離令により、元の有定町の春日神社に返された。
 像高181.0cm、(ひのき)一木造(いちぼくづくり)で、身体部には箔をおき、衣の部分は黒漆塗りである。頭体幹部は、左ひじ、右手首までを含んで一材から彫り出し、上背部および腰以下に背刳(せぐ)りを施し、それぞれ蓋板を当てる。この幹部に、左ひじから先、右手首先、両足先を()ぎ付ける。高く結んだ(もとどり)の頂に仏面、地髪上に十一面、同正面に阿弥陀仏立像(あみだぶつりゅうぞう)を付ける。地髪は髪目をまばらに表し、天冠を載せるくぼみを幅広く彫り、垂髪(すいはつ)は一条ずつ両肩に垂れる。条帛(じょうはく)天衣(てんね)をまとい、裳は折り返しに着ける。左手を曲げて前に出し蓮華(亡失)をもち、右手は垂れて掌を前に出し、第一、二指を捻じる。腰をわずかに左にひねって立つ。頭部に頂く仏面や阿弥陀化仏、全身の漆箔および塗漆(としつ)、頭髪の群青の彩色などは、後補である。
 その構造や、頭部・頭髪の彫法には、平安時代前期の特色がみられる。しかし、全体に肉付けが締まった細身で、八等身以上の均整のとれたスタイル、衣文の簡潔で穏やかな刻まれ方から、制作は10世紀頃と推定される。正面を凝視するまなざし、ふくらむ小鼻、やや大きく結ぶ唇をもつ丸顔の表情には、精気が感じられる。洗練された作風で、古典的な美意識を残した越前平安期の仏像の中でも、注目すべき作品といえる。

コラム 泥の中から観音

 昔、鳥井村に住む老人の夢の中に観音が現れ、「泥の中にいるので苦しい」と告げた。お告げのとおり、老人は河原の泥の中から金色に光る観音像を見つけ出し、大切にお守りしたのがこの観音だという。

※一般公開はしていません

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