木造十一面観音菩薩立像
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最終更新日:2018年1月10日
指定情報
指定 | 《市指定 第32号》 平成7年3月30日 |
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所在地 | 鯖江市有定町2丁目 春日神社 |
管理者 | 有定町1・2・3丁目 |
時代 | 平安時代後期 |
員数 | 1躯 |
概要
洪水によりお堂が流失したため、日野川を隔てた隣の、鳥井町の春日神社にまつられていたと伝わる十一面観音である。明治4年(1871)の神仏分離令により、元の有定町の春日神社に返された。
像高181.0cm、
その構造や、頭部・頭髪の彫法には、平安時代前期の特色がみられる。しかし、全体に肉付けが締まった細身で、八等身以上の均整のとれたスタイル、衣文の簡潔で穏やかな刻まれ方から、制作は10世紀頃と推定される。正面を凝視するまなざし、ふくらむ小鼻、やや大きく結ぶ唇をもつ丸顔の表情には、精気が感じられる。洗練された作風で、古典的な美意識を残した越前平安期の仏像の中でも、注目すべき作品といえる。
コラム 泥の中から観音
昔、鳥井村に住む老人の夢の中に観音が現れ、「泥の中にいるので苦しい」と告げた。お告げのとおり、老人は河原の泥の中から金色に光る観音像を見つけ出し、大切にお守りしたのがこの観音だという。
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