松平　昌親（1640-1711）

瑞源寺（福井市）提供

　寛永(かんえい)17年（1640）、福井藩3代藩主松平忠昌(ただまさ)の三男として福井城下で誕生しました。幼名を福松(ふくまつ)といい、のちに辰之助と改称しています。正保(しょうほう)2年（1645）に父が死去したことにより、嫡男光通(みつみち)が福井藩を継承、庶子であった昌親には領地2万5000石（丹生郡26ヶ村・足羽郡4ヶ村・大野郡2ヶ村・吉田郡1ヶ村・南条郡1ヶ村）が与えられ、吉江藩が立藩しました。
　昌親が吉江にやってきたのは明暦(めいれき)元年（1655）のことです。昌親は吉江の人たちとともに「七曲り」を取り入れるなど吉江城下の整備に尽力しましたが、延宝2年（1674）に光通の急死をうけて昌親は福井藩5代藩主に就任し、19年という短さで廃藩となりました。