かつて地元で「おしょっさん」として親しまれた「糺野お清水(しょうず)」は、昭和初期まで村の住民たちが情報を交換する社交場として賑わっていたという。その後、上下水道の整備とともに利用者は途絶えたが、鯖江台地西側崖面裾からは今も水が湧き出ている（台地上の開発により森林が減少したため、往時よりも湧水量は減少）。
　現在、コンクリート製護岸に置き換わってる湧水区画は、かつて笏谷石(しゃくだにいし)を利用して形成されており、湧水場所の東側から西側に向かって、（1）湧水部（2）飲料水用（3）野菜洗い用（4）洗濯用（5）おむつ洗い用、と用途別に利用区画が分けられていた。また、区画の東側には笏谷石勢の不動明王が祀られている。

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