昭和31年（1956）、西山公園の旧登り口に近い標高約25.6m付近の桜の木に施肥のため根本を約30cm掘り下げたところ、有鉤(ゆうこう)銅釧(どうくしろ)9個（現在、8個は東京国立博物館所蔵、1個は鯖江市まなべの館所蔵）が出土した。銅釧出土後、遺跡については正式な発掘調査は実施されていないが、付近は公園として整備され、遺跡は一部が残るのみとなった。
　有鉤銅釧は弥生時代後期後半の墳墓の副葬品(ふくそうひん)と考えられ、出土数は9点と日本で3番目の出土量を誇る。当地における当時の社会状況や他地域との交流が伺える貴重な遺物である。その貴重な遺物が出土した場所（出土地点）であるという点で、墳墓の形状は留めていないものの極めて重要である。

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