あめや呉服店西蔵は、主屋の背後につながる東蔵の奥、本山誠照寺(じょうしょうじ)との境にある。建築年代は昭和初期であり、昭和前期に改修された。
　構造は、切妻造(きりづまづくり)桟瓦葺(さんがわらぶき)の土間造2階建てで、桁行は約4間（約7.2m）、梁間は2間半（約4.5m）であり、1階内部に4畳半の茶室を設けている。基礎には笏谷石（凝灰岩）を用い、外壁はもとは白漆喰仕上げであったと考えられるが、後世に改修された。当蔵も東蔵同様、誠照寺の参道から望むことができ、主屋や東蔵とともに大規模な町家の家屋構成を今に伝える貴重な事例である。

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