上河端村の辻本長兵衛によって奉納された絵付算額（縦51.0cm、横97.0cm）。県内最古の大塩八幡宮（越前市）の算額に影響を受けたと考えられる。
　懸賞付算額という説もあり、中野神社の算額（鯖江市指定第26号）の第2問は本算額の問題に対する解答とみられている。

【本文】
茲神霊地に牛神の宝池
あり。長ク旱秡國■郡の田畠旱損の時節、
此牛神を引かハ必雨降也と申し
神明の託宣を蒙リ、氏子邑々より群参して池
中に二本の幣を立、二筋の縄を附所々に小屋
建、音頭をとって麾をふる数万の人数一日引■■■
二三日引きて池の中より宝画が馳あがる國品小屋邑■■
三十數只云從一國郡数寶一品の数ハ多キコト六つ從宝一品の数、
■小屋の麾の数ハ少キコト八本、從小屋の麾の数氏子一村の人数は少キコト二人、
又云從惣國郡数寶の惣数ハ多キコト三十六、從寶の惣数惣小屋
麾の数少キコト十八本、從穈の数氏子村々の人数ハ少キコト十八人、別云氏子
惣邑の人数の幕と一邑の人数と相併五千百九十二人、國品小屋
邑各其數幾何ト問

一邑人数　八人
邑數　　　九ヶ邑
小屋敷　　 九軒
麾ノ數　　十本
寶品數　　 六品
一國郡數　拾二郡
國數　　　六國

七乗方飜法開之
氏子得惣邑人数七
十二人ヲ自乗之別云減
數内ヲ余一邑人数也
又別に同社の四面松鷹の壽、別為寶立方に開之見
商の数三和、〆從十二数、又云從社の四面松の壽ハ長キコト九十八年、
從松の壽・鷹の壽ハ却而少キコト六十一年、問各其四面幾何、
答曰、社二十七間四面、松ノ壽百二十五年、鷹ノ壽六十四年

六乗方開之商ニ
立三ト再自乗之社
得二十七間四面

奉納
正文七年甲申　九月
上川端邑　辻本長兵衛

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