第448回鯖江市議会定例会 提案理由説明要旨(令和7年2月20日)
ページ番号:876-706-137
最終更新日:2025年3月4日
第448回鯖江市議会定例会の開会に当たり、令和7年度当初予算案をはじめ、各議案のご審議をいただくに際し、市政運営に当たっての所信の一端を申し述べますとともに、市政の諸課題につきまして、その概要をご説明申し上げます。
はじめに、除雪対応についてでありますが、今月4日から8日にかけて、今季最強最長の寒波が本県に流れ込み、西山観測所では最大積雪深が61cmとなりました。市民生活の安全確保を図るため、度重なる除雪出動を行ったことにより、道路除雪費が当初の想定を上回ったことから、8千万円を追加補正する専決処分を行いました。
さらに今月18日から強烈な寒波が流入しており、24日頃まで冬型の気圧配置が継続する予報であることに鑑み、さらなる除雪費の増額が必要と判断し、今回、令和6年度補正予算において、追加の増額補正をお願いすることとしました。本日も片上地区、北中山地区、河和田地区の3地区について除雪を行っておりますが、引き続き、気象状況を注視するとともに、市民生活の安全と道路交通輸送の確保に努めてまいります。
次に、令和7年度当初予算の概要について申し上げます。
当初予算につきましては、昨年度策定いたしましたブランド戦略『つくる さばえ』を柱に据え、本市最大の魅力である「市民力」、「鯖江力」を高めるための『ひとづくり』の推進に力点を置いたほか、市制70周年をはじめ、世界体操鯖江大会30周年や基幹産業である眼鏡産業生誕120周年など、現在の鯖江市の「まちづくり」、「ものづくり」、「ことづくり」の礎となったものが節目の年を迎える記念すべき年にあたることから、「めがねのまちさばえ」の魅力を市内外にPRできる絶好の機会であると捉え「アニバーサリー事業」を積極的に行うなど、10年、20年先を見据えた『未来のさばえをつくる』ための新たな1歩を踏み出す予算編成を行いました。
まず、「ひとづくり」につきましては、AIを搭載するコミュニケーションロボットを小中学校6校に配置し、「誰一人取り残さない、ひとづくり施策」に取り組むとともに、子ども達がふるさと愛を育む環境整備や、自主的な学習支援施策にも引き続き取り組み、鯖江市らしい『未来を担うひとづくり』施策に取り組んでまいります。
そして、市政運営の二本柱の一つである「子育て」に関しましては、その1丁目1番地が保育士の確保、育成という考えのもと、保育職のイメージアップ、保育士を目指す学生への支援、離職防止のための環境整備などの3点に注力した予算を計上し、未来の保育・幼児教育の人材をしっかりと確保するための『子育てを担うひとづくり』に注力してまいります。
さらには、『まちづくりを担うひとづくり』として、これまでも鯖江市の先駆的な取組であった学生連携事業に加え、新年度から立教大学と鯖江高校との3者による人材還流事業にも取り組むほか、本市の産業を支える『ものづくりを担うひとづくり』や、全国的に社会問題となっている『地域交通を担うひとづくり』等の予算を計上いたしました。
また、新たなAIツールの活用による業務効率化や、災害時の迅速な情報収集に寄与するドローンパイロットの育成支援、複雑な行政課題に対応するための政策デザイン研修など、市職員の育成、すなわち『支え手づくり』にも注力してまいります。
また、「ものづくり」につきましては、「めがねのまちさばえ」のプロモーション活動は、引き続き、様々なツールを活用し、充実させてまいりますが、新年度新たな取組として、越前漆器「継ぐ×創る」プロジェクトと冠し、若者やインバウンドをターゲットにした情報発信や、「漆文化」のプロモーション、販路拡大など、「越前漆器」を持続可能な産業に継いでいくための支援事業のほか、本市ものづくり産業の世界発信や産業観光の受け入れ環境の整備を促す事業などの予算を計上いたしました。
また、「まちづくり」につきましては、鯖江駅周辺整備計画における課題解決検討のための事業や、専門家による商店街活性化のためのアドバイス支援、商店街成長のための事業への補助などの予算を計上したほか、「ことづくり」につきましては、これまでの事業を磨き上げることで、「鯖江の文化」に繋がるような事業を予算計上いたしました。
また、「アニバーサリー事業」につきましては、様々な節目を契機にしたふるさと愛の醸成を促すイベントや、西山公園を中心にした「にぎわいづくり」のための予算を盛り込み、市民の皆様や企業・団体の皆様と「ALLさばえ」での機運を醸成し、市民の皆様が主役となって本市を活性化する活動の後押しをしてまいります。
また、『ワクワク子育て日本一のまち』を目指した「さばえ育み世帯応援策」として、これまでの物価高騰支援策ではなく、子育て支援策として、保育所・幼稚園・小中学校の給食費・副食費の一部を補助するほか、中学校冬期通学バス代の補助額を増額するなどの支援策や、小学校でのプログラミング授業の拡充や、保育にダンスを取り入れるなど、鯖江らしい子育てしやすいまちとして、様々な事業を予算計上いたしました。
これらのほか、先行事例のない新たな取組や、難題の解決に向けた取組を積極的に行う「ファーストペンギン事業」や、デザイン思考をとりいれた若手職員による提案事業、公共施設等の長寿命化を図る事業として、市民プール・鯖江中学校・豊公民館・吉川保育所・地域交流センターなど、大規模改修の予算も盛り込みました。
次に、機構改革について申し上げます。
人口減少対策、魅力ある雇用の場の創出、より一層のにぎわい創出や関係人口、交流人口の増加を図るため、一部見直しを行います。
まず、交通施策と観光施策を一体化して対応する組織とすることで、より機動力のある体制を整え、特に、鯖江駅周辺から中心市街地、西山公園周辺エリア全体の活性化による賑わい創出や、ものづくり産地としての強みを活かした産業振興を図るため、『産業観光部』を『産業交流部』に改組いたします。
また、地場産業を中心とした産業振興や、企業誘致に注力するとともに、魅力ある働く場を確保し、雇用の創出を図るため、「商工観光課」を「産業振興課」に改組いたします。
さらに、改組されました『産業交流部』には、『政策経営部』から「総合交通課」を移管するとともに、「商工観光課」の商業、中心市街地、観光部門を統合し、両面から賑わいの創出と活性化を図るため、「交通・にぎわい創出課」に改組いたします。
それでは、当面する諸課題について申し上げます。
まずは、嚮陽会館複合交流施設整備事業でございますが、昨年9月の設計事業者選定後、嚮陽会館を利用者の皆様に喜んでご利用いただける複合交流施設とするため、市民活動交流エリア、子どもの遊びと学びエリア、文化エリアのそれぞれの機能ごとに、関係者の方々と意見交換や協議を重ねるとともに、議会からも様々なご指摘やご意見をいただいてまいりました。基本設計の完了に向けそれらご意見を反映していく中で作業を進め、館全体の構成をイメージしていただけるパースなどもお示しできる段階となりました。年度内には基本設計を完了し、来年度にはより詳細な実施設計となりますが、これまで同様、関係者の皆様や議会からもご意見などいただきながら、力強く進めてまいります。
次に、神明苑の再整備でございますが、「健康づくりや多世代交流ができる施設」として再整備を検討する中で、併行して敷地内での源泉確保のために、温泉掘削に向けて取り組んでいるところであります。
今議会に神明苑温泉掘削工事の予算をご提案させていただく過程で、福井県に申請していた温泉掘削許可申請が、先日許可されました。議会の承認後は、速やかに温泉掘削に取り組み、順調に進めば8月下旬頃には温泉結果が判明する予定であります。温泉に適合すれば、地域資源であり市の財産である温泉を、神明苑の再整備事業に有効活用できるよう、基本計画策定に向けて取り組んでまいります。
次に、「さばえまちづくり協議会」についてでございますが、令和5年9月に鯖江おかみさん会から、令和6年1月には鯖江地区商店街連合会から、「まちづくり会社設立の要望書」が提出されたことを受け、これまで市、鯖江商工会議所、鯖江観光協会、そして商店街の皆様とまちづくり会社のあり方について検討を重ねてまいりました。その結果、まちづくり会社の設立を視野に、まずは関係団体が協議・連携をしながら、まちづくりを考える「協議会」を立ち上げることとなり、先月23日に発足いたしました。同協議会では今後、持続可能な中心市街地の形成を念頭に、中期的な方針を策定し、魅力ある街なかを目指すことで、賑わい創出に努めてまいります。
それでは、主要な事業について順次申し上げます。
まず、「市民主役で日本一活気のあるまち」の実現に向けた取組でございますが、本市の最大の魅力であり宝は、まちづくりに積極的に参加する市民パワー、市民力であり、本市のまちづくりはこの力に支えられております。この市民力をさらに高め、全ての市民が生き生きと活動できる、「居場所と舞台づくり」により、一層みんなが輝き、活気にあふれるまちづくりにつながると考えております。
今年は、市制70周年とともに、「市民主役」の活動の根幹となった「世界体操競技選手権鯖江大会」の開催から30周年を迎えます。コロナ禍以降、地区の行事をはじめとした、各種事業が復活しつつある中、さらに市民活動を、活性化させてまいります。
まず、「融和と協働のまちづくり」においては、地区交付金による支援を拡充し、より多くの市民が集い交流するなど、市全体で記念すべき1年を盛り上げるとともに、活力あるまちづくりの機運を高めてまいります。
また、地区の将来像を見据え特性を生かした、「地区まちづくり計画」につきましては、来年度以降も、新たに計画策定や改訂を行う地区への支援を行うとともに、今年度計画策定地区に対しては、「地区まちづくり計画推進交付金」による活動支援を行うなど、実践型の市民主役のまちづくりを推進し、地域からも活力を拡げていきたいと考えております。
さらに、近年の新たな市民活動に対しても、活動が活発化していくよう行政として伴走するほか、市民活動の見える化と、市民の声を施策に反映させる市民参加型事業の仕組みづくりや、市民主役のまちづくりの発展に向けて、市民主役アワードや市民協働まちづくり基金事業の拡充など、新しい人、新しい顔をはじめとした多様な人材が参加して交流を深め、「つくる(創る)×育てる 市民力、つながる×ひろがる 市民主役」を目指した事業を実施してまいります。
次に、「育てやすい暮らしやすいまちづくり」の取組でございますが、まず、子どもたちの夢を応援する「ドリーム・チャレンジ」は、今年度に引き続き、市内の小中学校の子どもたちに、「夢」を持つことの大切さや、その夢をどう伝えるかを学んでもらい、叶えたい夢のプレゼンコンテストを実施し、選ばれた夢の実現に向けて学びや、体験をプレゼントすることで、「挑戦する気持ち」や「ふるさと愛」を育んでまいります。
次に、低年齢児保育のニーズが高まる中、保育士不足が深刻な課題となっており、引き続き保育士確保に取り組んでまいります。
まずは、保育士のやりがいや魅力を広く発信することに加え、指定保育士養成施設に通う学生への経済的な支援を行います。あわせて、保育士の職場環境を改善し、離職を防ぐための施策を複合的に実施することで、保育士の安定的な確保を図り、子育てにやさしいまちづくりを推進してまいります。
次に、パートナーシップ宣誓制度を、令和7年4月から、パートナーシップ・ファミリーシップ宣誓制度に拡充いたします。この新しい制度では、従来の性的マイノリティのカップルに加え、婚姻の意思があっても届け出ができない、あるいは届け出しない事実婚のカップルも対象となることや、パートナーの一方または双方に子どもや親がいる場合、その家族も含めて市が「大切な家族であること」を証明することができる制度に拡充いたします。新たな宣誓制度の導入により誰もが人生のパートナーや大切な人と、家族として安心して暮らすことのできるまちの実現を目指します。
次に、奨学金を返還する若者に対する支援策として、企業による奨学金返還支援の取組を推進いたします。従業員の奨学金返還支援制度を設ける企業に対し、企業が負担した返還額の一部を助成するとともに、市独自の奨学金について、その一部を代理返還する支援企業を募ります。市奨学金の利用者にそれら支援企業の情報を提供することで、奨学金利用者への返還支援のみならず、市内中小企業の人材確保と、若者の地元就職の促進にも寄与してまいります。
次に、小学校体育館への空調設備導入でございますが、児童の熱中症対策や災害時の避難所としての機能強化の観点から、中学校に引き続き、小学校体育館への空調設備導入に向け、調査業務を実施いたします。中学校体育館への空調設備につきましては、令和7年度末に工事を発注し、令和8年度中の完成を予定しております。
また、児童センターの遊戯室空調設備の整備でございますが、15か所ある児童センターのうち、まだ遊戯室にエアコンが整備されていない本町、有定、新横江、戸口の4児童センターにつきまして、令和7年度夏までに、整備を行いたいと考えております。暑さ対策を講じることで、児童センターが安全安心な地域の子どもたちの居場所として、多様な遊びや体験の機会が提供されるよう、取り組んでまいります。
次に、戸籍の記載事項に振り仮名が追加される制度改正への対応でございますが、戸籍法が改正され、戸籍に氏名の振り仮名が表記されることにより、公証された本人確認情報として振り仮名の利用が可能となり、行政のデジタル化基盤整備を促進します。5月26日の法施行後、6月末を目途に、鯖江市に本籍がある皆様に住民票から取得した振り仮名を通知し、お問い合わせ、お届け出に対応できる体制を整えてまいります。
次に、魅力的なまちづくりに関する事業について申し上げます。
北陸新幹線の観光誘客効果をさらに高めるため、ウキウキ・ワクワク・ドキドキの驚きと感動に出会える「めがねのまちさばえ」を推進してまいります。
具体的には、めがねモニュメントの設置事業や、市内に点在する眼鏡工房や店舗を巡る周遊観光の計画を進めることで、産業観光の発展と地域経済の活性化を目指します。
なお、めがねモニュメントのPR事業につきましては、これまでに14事業者が取り組まれておりますが、さらに設置事業者を増やしてまいりたいと考えております。また、市役所庁舎敷地内にも設置する予定でございます。今後は、繊維、漆器といった各産業界との連携も強化し、産業観光の推進に努めてまいります。
次に、鯖江駅周辺の取組でございますが、まず、鯖江駅周辺整備につきましては、朝夕の送迎による駅周辺道路の混雑解消や、歩行者の安全性・快適性の向上、交通結節点の機能強化を図るため、駐車場の利用状況や送迎の状況などを調査いたしました。見えてきた課題等について解決策を検討するため、準備・広報期間を置いて、6月頃に鯖江駅周辺交通社会実験を実施いたします。その結果やこれまでのアンケート調査、人流調査の結果などを総合的に検証し、鯖江駅周辺の整備計画策定に取り組んでまいります。また、ファミリーマート鯖江駅店が、先月23日にオープンし、オープンから1月末までの来客数は、1日平均約420人となり、想定を上回る好調な出足となっております。周辺住民の皆様や利用者からは、「利便性が高まった」「駅が活気づいた」など、コンビニ設置を評価する声を多くいただいております。一方、「開店時間を早めて欲しい」との要望も多く寄せられたため、直ちにファミリーマートと協議を行い、今月6日から10分早めた6時50分開店としております。今後も周辺住民の皆様や駅利用者からの要望については、速やかにファミリーマートと協議を行うとともに、お土産のバリエーションを増やすなど、より一層の利便性の向上に努めてまいります。
また、観光案内所跡に移転する「えきライブラリーtetote」につきましては、工事施工業者も決定し、関係機関等との協議を進めております。えきライブラリーtetoteと2階のフリースペースは、ファミリーマートとならび、鯖江駅を中心とした賑わいづくりの核となる施設でございますので、1日も早くオープンできるよう努めてまいります。
次に、ハピラインふくいについてでございますが、先月、2025年春のダイヤ改正が発表されました。大きな変更点は、福井敦賀間の列車が、日中時間帯に12本増発され28本運転となることであります。また、一部の時間帯を除き、概ね30分に1本のパターンダイヤで運転されるとともに、JR特急との敦賀駅での接続が大幅に改善され、関西中京方面への利便性が向上いたします。
本市といたしましては、ハピラインふくい開業後、福井敦賀間の増便や快速列車の運行による輸送力の強化、朝・夕の通勤通学時間帯や、サンドーム福井でのコンサート開催時の混雑解消、敦賀駅での特急等への乗継利便性の向上や、敦賀駅へのIC機器導入等を、繰り返し強く要望してまいりました。本市からの要望の一部が、ダイヤ改正に反映されたことは喜ばしいことでございますが、さらなる利便性向上のため、引き続き、要望してまいります。
次に、日野川緑地公園左岸側の整備でございますが、3月末には完成し、4月中旬以降公園として利用が可能となります。4月26日と27日にオープニングイベントを開催し、市民の皆様や、今後積極的に利用していただける方々にお披露目し、利用者の増加につなげてまいります。
次に、本市の最大の観光地であり、市民の憩いの場である西山公園および西山動物園でございますが、西山動物園は、中国の北京動物園からレッサーパンダなどが寄贈され、昭和60年4月に開園、今年は、40周年という記念すべき年を迎えます。
西山動物園では、年間を通じて記念行事を計画しており、4月・10月は、ふれあい動物園や写真展、8月のナイトズー、9月20日の国際レッサーパンダデー、また、「西山動物園トレーディングカード」の第2弾作成など、県内外に広くPRを行ってまいります。
今後も、多くの皆様に親しまれる公園となるよう、全力を尽くしてまいります。
次に、下水道の接続実態調査でございますが、令和5年7月より、下水道区域内の全ての一般家庭および事業所を対象に、下水道への接続状況や、地下水使用についての調査票を送付いたしました。回答のなかった方々には、催告や電話により回答をお願いしてまいりました。現在までに16件の賦課漏れが見つかり、納付いただいております。現在も未回答の方々に対して調査を進めておりますが、今年度末に調査を完了する予定であります。今後も引き続き、適正な事務執行により、指定工事店への指導・監督に努めてまいります。
次に、環境に優しいまちづくりについての取組でございますが、家庭の燃やすごみ排出量の削減に向けて、昨年10月から始まった生ごみ処理機の補助制度に、1月末までに54世帯の申請がございました。これら市の取組と市民の皆様のご協力が実を結び、昨年4月から1月までのごみ排出量は、前年の同じ期間に比べ減少し、目標を2年連続で達成できる見込でございます。今年度末に、鯖江市一般廃棄物処理基本計画の改定を行い、さらなるごみ減量化・資源化率の向上を目指してまいりますので、市民の皆様には、引き続きご理解とご協力をお願いいたします。
次に、電気自動車、電気自動車充電設備の普及についてでございますが、市では、昨年末に軽の電気自動車を1台購入し、市が保有している電気自動車は2台となりました。公用車の電気自動車の導入によって、二酸化炭素排出量の削減に寄与してまいります。
また、電気自動車の普及には、充電設備が必要不可欠でありますので、鯖江市役所・ラポーゼかわだ・エコネットさばえ・スポーツ交流館に、電気自動車の充電設備を設置いたしました。ゼロカーボンシティの実現に向け、今後、公共施設への設置を増加させることで、電気自動車の普及向上の一助としてまいります。
次に、体制・組織強化の取組について申し上げます。
生成AIを活用し、業務効率化を図るため、国の地域活性化企業人制度を活用した外部人材を起用し、職員のAI活用のスキルアップを図ります。併せて、鯖江市版のAIエージェントを構築するために新しいAIツールを導入し、今後の業務効率化に向け、民間の助言をいただきながら進めてまいります。
また、令和7年度に予定しております電話交換機の更新時には、固定電話から外出先でも使用可能な業務用スマートフォンの導入を検討しております。通常業務での活用はもとより、災害時における情報共有の迅速化を図り、市民の皆様が安全安心に暮らせるまちづくりに努めるとともに、時間や場所に縛られない柔軟な働き方にも対応してまいります。
以上、令和7年度の当初予算案に掲げる主要な施策や事業を中心に概略を申し上げました。
これらの結果、令和7年度の一般会計の予算額は、前年度に比べ45億6千700万円増となり、過去最大規模の342億9千700万円となりました。人件費や児童手当の増額などによる扶助費が増えたこと、そして公共施設の長寿命化改修工事が大幅に増えたことが主な要因となっております。しかしながら、公共施設等整備基金は3億1千400万円取り崩したものの、財政調整基金を取り崩さずに予算編成が出来ましたことは、ふるさと納税などの自主財源の確保や各事業に国・県等からの財源確保など職員が知恵を出し、汗をかいてくれたおかげであると思っております。今後も、健全財政に努めてまいります。
また、特別会計におきましては、国民健康保険事業特別会計で、一般被保険者療養給付費等の減により1億6千300万円の減、後期高齢者医療特別会計で、後期高齢者医療広域連合納付金の増により3千万円の増、介護保険事業特別会計では、保険給付費等の増により1億7千210万円の増となりました。
企業会計におきましては、水道事業会計で送水・配水ポンプ維持修繕工事費等により5千780万円の増、公共下水道事業会計で雨水幹線整備事業において、国の令和6年度補正予算成立に伴い補助事業が前倒しで採択されたことにより3億5千830万円の減、農業集落排水事業会計で建設改良費の減等により1千290万円の減となりました。
また、令和7年度末の基金残高につきましては、財政調整基金は33億3千150万円を確保することができる見込みとなり、今後の物価の動向や不測の財政需要等にも対応できると考えております。一方、市債残高につきましては、令和6年度末には231億7千240万円余となりますが、後年度に交付税措置される優良債を中心に借り入れていることから、自主財源で償還しなければならない実質的な負担額は、令和6年度末で約76億円と見込んでおります。
以上の結果、一般会計に特別会計等を含めた令和7年度予算総額は、542億7千850万円となり、前年度に比べ42億8千770万円、8.6%の増となりました。
次に、議案第8号「令和6年度一般会計補正予算(第8号)」について、その概要を申し上げます。
国の補正予算に係る教育施設等の改修や道路等の改良事業費の追加のほか、令和5年度以前に受け入れた国・県支出金の精算にかかる返還金の追加や、実績見込みによる過不足額のほか、将来の財政需要への備えとしまして、財政調整基金、公共施設等整備基金への積立金および、2月18日から再度発達しました強い寒波による降雪への備えとしまして道路除雪費を計上しました。また、これらのほか、今年度中に準備を開始するための債務負担行為として、住基ネットのサーバ機器購入、庁内電話交換機更新、吉川保育所長寿命化改修事業にかかるそれぞれの所要額を計上いたしました。
これらの結果、一般会計補正額は20億960万円、補正後予算総額は344億6千370万円となりました。
また、特別会計および企業会計においては、国民健康保険事業特別会計、後期高齢者医療特別会計、介護保険事業特別会計、総合開発事業特別会計、水道事業会計、公共下水道事業会計で所要の補正を行いました。
この結果、特別会計等を含めた令和6年度予算総額は552億5千174万円となりました。
次に、議案第38号「令和6年度一般会計補正予算(第7号)」の専決処分の承認を求めることについてでありますが、今月4日からの大雪に伴う道路除雪対応により、除雪費用が膨らんだことから、以降の除雪に備えるため2月7日に専決処分したものでございます。
その他の議案につきましては、それぞれの理由に基づき提案いたしました。
以上、私の市政に対する所信の一端と今回提案いたしました議案について申し上げました。何とぞ慎重に御審議のうえ、妥当な御決議を賜りますようお願い申し上げます。
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