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第443回鯖江市議会定例会 提案理由説明要旨(令和5年11月29日)

ページ番号:959-632-100

最終更新日:2023年11月30日


 第443回鯖江市議会定例会の開会に当たり、令和5年度補正予算案をはじめ、各議案のご審議をいただくに際し、市政運営に当たっての所信の一端を申し述べますとともに、市政の諸課題につきまして、その概要をご説明申し上げます。
 まず始めに、今年は熊の目撃情報が大変増えております。先週以降、民家の柿の木に登る姿が複数目撃され、木の上に長時間居座るという事案や河和田小学校近辺で目撃されるという事案も発生いたしました。周辺住民に不要不急の外出を控えるなどの注意を呼び掛けるとともに、市や警察、防犯隊、常任補導委員、猟友会、消防団による見守りやパトロールを行っておりますが、改めまして、市民の皆様におかれましては、柿や栗などを収穫・撤去する、鈴やラジオなど音の出るものを携帯する、熊の出没情報を事前に確認するなど十分に注意いただきますようお願いいたします。
 次に、笑顔があふれるめがねのまちさばえの賑わいづくりについてでありますが、9月から今月にかけて、本市では、SDGsフェス、めがねフェス、スポーツの日、RENEW、まちなか芸術祭、市民主役フェスなど数多くのイベントが開催されました。これらのイベントは、関係者のご尽力もあり、合計で約7万人以上の市内外の方々が訪れ、大盛況のうちに終えることができました。また、各地区の公民館では地区文化祭が催され、こちらも大変にぎやかな様子が見てとれ、いよいよコロナ禍が明け、市民の皆様のいつも通りの生活が戻ってきたことを大変うれしく感じたところであります。
 さまざまな世代の方々が、こうしたイベントで楽しみを共有することは、ふるさと愛の醸成においても大変重要なことであり、今後も積極的に、めがねのまちさばえの賑わいを創出してまいりたいと考えております。
 次に、芸術・スポーツの分野から、市内の中高校生や、鯖江市出身の選手たちが、目覚ましい活躍をみせてくれました。
 まず、中央中学校吹奏楽部が、先月21日に開催された第71回全日本 吹奏楽コンクールに北陸代表として参加し、銅賞を受賞いたしました。同部の全国大会出場は、令和3年度以来、2年ぶり4回目となります。
 次に、今月5日に開催された福井県高校駅伝選手権大会において、鯖江高校が12年ぶりに男女アベック優勝を果たし、来月24日に京都で開催される全国高校駅伝に出場することとなりました。男子は9年ぶり11回目、女子は5年連続で9回目の出場となり、市民の皆様とともに健闘をお祈りしております。
 次に、ベルギーのアントワープで開催された「第52回世界体操選手権大会」において、鯖江高校出身の宮田笙子選手・深沢こころ選手を擁する日本チームが女子団体総合で8位に入賞し、来年夏に開催される「2024年パリオリンピック」の出場権を獲得されました。
また、「体操全日本シニア選手権大会」においても女子団体総合で鯖江高校が優勝、女子個人総合でも鯖江高校3年の山本七海(ななみ)選手が優勝し、さらに、「かごしま国体 体操競技少年女子」でも、鯖江高校が昨年に引き続き、連覇を達成されました。
 鯖江高校女子体操部は、今月26日に三重県四日市市で開催された体操全日本団体選手権においても、昨年に引き続き2連覇を達成し、「体操のまちさばえ」の名を全国にとどろかせてくれております。これらの快挙に対し心から敬意を表するとともに、今後も、オリンピックや国内外の大会での更なる活躍を期待しております。
 さて、このように市民が喜びに包まれる中、鯖江市体操協会会長、福井県スポーツ協会副会長を歴任された小竹英雄氏が、先月7日にご逝去されました。小竹氏は1995年にはアジア初開催となる世界体操競技選手権大会を誘致・成功に導き「体操のまち鯖江」を世界に向け発信されました。また、長年にわたり競技の振興にも尽力され体操王国鯖江の礎を築き、世界大会でのメダリストを輩出するなど多大な功績を残されたことは、私たちの記憶に深く刻まれております。
 市は、同氏の偉業に対し、先月7日、特別市政功労賞を授与させていただきました。
 改めて、ここに、ご冥福をお祈り申し上げます。
 それでは、当面する諸課題について、申し上げます。
 まずは、鯖江駅東口等整備事業についてでありますが、北陸新幹線金沢~敦賀間開業に伴い、新幹線駅がない鯖江市の地域経済の先細りを心配する市民や議会の声を真摯に受け止め、駅を拠点とした新しいまちづくりを進め、地域の活性化を図ることを目的に、令和2年度から駅周辺の基本構想の検討を開始いたしました。翌3年度には庁内ワーキングによる検討会や、学識者、市民代表、交通事業者で構成する基本計画検討委員会を立ち上げ、度重なる協議の結果、令和4年度に「鯖江駅東口等整備基本計画」を策定いたしました。
 本年度は、「基本計画」に基づき、基本設計業務を進めきたところでありますが、その結果、「基本設計」で算出された鉄道施設、自由通路、東西広場整備の事業費が、30億6千万円となり、「基本計画」策定時の概算事業費21億3千万円に対し、約9.3億円の上振れとなることが判明いたしました。さらに、「仕様が未確定」などの理由で基本設計業務から外しました複合施設や既存駅舎の整備費分等を勘案いたしますと、総事業費はさらに増大し、上振れ分は10億円を超える見込みとなっております。
 上振れの要因といたしましては、物価、人件費の高騰が当初の見込みをはるかに上回ったこと、地盤調査による軟弱地盤の判明に伴い、杭基礎の工法変更を余儀なくされたことなどがあげられております。
 本事業の実現に向け、事業費の削減の可能性について、関係各所と相談や協議を何度も重ね、基本計画の構想の中核を担う駅東口の改札機能を残す方策として、既存の南北こ線橋に連結する案等の検討を進め、並行して補助採択など財源確保についても調査してまいりましたが、こちらについても、大幅な歳出超過は免れ得ませんでした。
 こうした経緯から、「鯖江駅東口等整備基本計画」を現計画のまま進めていくことは、財政負担、費用対効果等々を考慮すると、非常に厳しい、との判断に至りました。市民の皆様の期待がある中で、苦渋の決断ではありますが、ここで一旦立ち止まり計画を再検討することといたします。
 しかしながら、北陸新幹線およびハピラインふくい開業を迎えるなか、鯖江駅が鯖江市の玄関口であり、まちづくりの拠点の一つであるという位置づけは、何ら変わるものではありません。
 通勤・通学の日常使いにおける利便性向上はもちろんのこと、観光客など県外から訪れる方の受け入れに向け、「めがねのまちさばえ」をPRできるホーム等の装飾やプロモーション活動、にぎわいづくりのためのソフト事業の展開など、今できることには、しっかりと取り組んでまいります。
 今後は、北陸新幹線延伸により新たに生まれる人流や、越前たけふ駅へのアクセスなど不確定要素がある中で、様々な視点での実態調査を実施し、鯖江駅に必要な機能は何かを見極め、3年後を目途に再計画に着手していきたいと考えております。また、現駅舎につきましても、開業後の状況を判断しながら、内装工事、外装工事等に着手できるよう準備してまいります。
 今回の決断につきまして、この計画に期待されていた市民の皆様、また、計画に向けて多大なご尽力をいただいた関係者の皆様には大変申し訳なく思っておりますが、今回の決断を前向きな見直しと捉え、新たな整備計画に向けて取り組んでまいりますので、何卒ご理解賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
 次に、令和6年度当初予算編成についてでありますが、政府は、「経済財政運営と改革の基本方針2023」において、「賃金上昇やコストの適切な価格転嫁を伴う『賃金と物価の好循環』および『成長と分配の好循環』を目指すとともに、これを拡大していく中で、財政構造を平時に戻していく」としております。
 このような状況の中、本市の令和6年度における財政見通しといたしましては、市民生活や経済活動がコロナ禍前に戻りつつあり税収が回復基調にあるものの、歳入全体として大幅な増収は見込めない一方で、歳出では、昨今の光熱水費や建築資材の高騰、人件費の上昇などの影響により施設の維持管理費や整備費が格段に高くなっており、本市の財政を取り巻く環境は厳しさを増していくものと考えております。
 したがいまして、令和6年度の予算編成に当たりましては、限られた財源を有効に活用する観点から、市民ニーズの高い分野や大きな社会的課題への対応に予算を重点化するとともに、効果の乏しい既存事業については積極的に廃止をするなど、メリハリをつけた予算編成を行うよう指示したところであり、健全で持続可能な財政運営を堅持しつつも、物価高騰等の直面する課題には、しっかりと対処してまいります。
 その上で、令和6年度は、本市が目指す将来像「笑顔があふれるめがねのまちさばえ~人が集い、輝き、挑戦するまち~」の実現を目指し、「市民主役で日本一活気あるまち」と「ワクワク子育て日本一のまち」を2つの軸として推進していくため、当初予算編成方針のスローガンを「つくる、そだてる、さばえる」といたしました。
 「つくる」は、本市の一番の強みである「つくる文化」を、「そだてる」は、子育て環境、暮らしやすい環境、働きやすい環境を、更に推進していこうという意思を表したものであります。本市には、「市民主役のまちづくり」を進めてきたすばらしい市民力や、ものづくり産業といった数々の「つくる」に関する強みがございます。令和6年度には、これらを活かした未来志向の施策や、市民が主役となって本市を活性化する施策に力を入れるとともに、市民が安心して暮らすことができるよう子育て支援や防災減災を始めとする基本的な施策にもしっかりと取り組んでまいります。
 また、「さばえる」は、「支える」「栄える」などの意味を掛け合わせた造語でありますが、困難な状況にあっても、互いに「エール」を送り、「支え合い」、ともに「鯖江らしさ」を磨きながら、未来が「栄える」ことを目指していこうという強い思いを込めた言葉であります。
 令和6年度は、本市にとって市政70周年を迎える大きな節目の年であります。今後、鯖江市が、持続可能な発展を遂げていくために、ゼロカーボンシティの実現や更なるDXの活用といった社会の潮流に的確に対応しつつ、鯖江市の魅力を最大限に高めていけるよう、職員と一丸となって取り組んでまいります。
 次に、鯖江市の組織体制について、申し上げます。
 まず、市の機構改革についてでありますが、地域や市民等の間でのネットワークの再構築、気候変動により増大する災害リスク、交通体系の拡充による観光交流人口の増大や人口減少社会の到来を見据えたまちづくり戦略など、直面する今日的課題に対応するため、令和6年度から、現在の市長部局の5部体制を、6部体制に移行させ、政策分野別に再編いたします。併せて、課については、再編後の部制にふさわしい編成とすることを基本に、部間の業務量の均衡にも配慮しながら検討を進めてまいります。

 次に、本市のデジタル行政について、組織全体で推進していくため、他自治体で数多くの実績がある陳内 裕樹(じんない ひろき)氏を今月24日に鯖江市フェローとして委嘱いたしました。また、同日には管理職対象のデジタル推進に関する意識改革研修を行ったところであります。
 今後は、デジタル推進に関する提言や情報提供などのサポートをいただき、「ITのまちさばえ」として、デジタル行政を、より一層進めてまいりたいと考えております。
 また、「鯖江市役所ワクワクプロジェクト」の進捗についてでありますが、鯖江市役所の職場環境全般の課題解決に向けプロジェクトを立ち上げてから5か月が経過いたしました。これまでに、食堂スペースを活用した「クリエイティブステーション」の設置、すべての職員に対する「職員カウンセリング」の実施、管理職に対する週ごとの「管理職セルフチェック」を実施しております。
 また、「誇りある職員」をテーマに、特別職を含む正規職員全員でその8要素をまとめ上げる研修を実施し、今後は8要素を身につけるための行動に取り組んでまいります。
 さらに、今月から始めましたノーネクタイなど働きやすい服装による勤務を通じて、業務効率を図るとともに、職務に誇りを持ち、毎日「ワクワク」仕事ができる鯖江市役所となるよう様々な取組を行ってまいります。
 次に、嚮陽会館複合交流施設整備についてでありますが、9月補正にて基本計画策定の予算をお認めいただきましたので、ただちに業者選定のためのプロポーザルを実施し、委託業者を選定いたしました。今後、市民ワークショップや関係団体へのヒアリングなどを通して、市民の皆様のお声を丁寧にお聞きし、施設整備の基本計画へ反映してまいります。
 次に神明苑についてでありますが、令和5年度より、3年の期間で指定管理業務を委託し、半年が経過いたしました。この間、新しい指定管理者のもと、ラポーゼかわだや泰澄の杜などで広域的に入浴できる割引券の発行や、学生団体への利用の呼びかけ等を行い、利用者の増に一定の効果が出始めております。
 一方で、コロナ禍以降、生活様式が大きく変わったことにより、日帰り宴会の利用客はコロナ禍前の5分の1にまで落ち込んでおり、収益の回復には、まだまだ至らない状況であります。また、施設の老朽化に伴い、機器の故障や維持費の増大などの懸念材料も数多く、これらのことを踏まえながら、神明苑の今後について、議論を深めていく必要がございます。これまで多くの方からいただいたご意見を参考にしつつ、指定管理者との協議も行いながら、なるべく早いタイミングで外部検討委員会に諮り、今後の方向性を導き出していきたいと考えております。
 次に豊公民館についてでありますが、建築から37年が経過し、市の個別施設計画に基づき長寿命化改修工事を予定しており、本議会にて実施設計の予算を計上したところであります。今後、令和6年10月には実施設計を仕上げ、令和7年度の工事着手に向けて準備を進めてまいります。
 次に、危険ブロック塀の除去についてでありますが、9月26日に市内民家のブロック塀が崩れ、登校中の児童が大けがを負われるという事故が発生いたしました。
 この事故を受け、市内全小中学校では、保護者の皆様等のご協力も得ながら、教職員による通学路の緊急点検を実施し、倒壊や崩落の可能性のある塀の所有者の方々に対し、改善依頼をいたしました。
 市ではこれまでも危険なブロック塀等の除却に対して20万円を上限として補助をしてまいりましたが、今回の事故を受けて市民の皆様の意識が一層高まり、問い合わせや申し込みが急増しましたことから、先月2日に300万円の追加補正を専決処分で行ったところであります。さらに、今議会でも200万円の補正予算を計上し、今後も、切れ目なく安全対策に取り組んでまいります。市民の皆様には、市の呼びかけに応えていただき感謝申し上げるとともに、今一度ブロック塀を点検いただき、事故防止に努めてくださいますようお願い申し上げます。
 次に、主要な事業について申し上げます。
 まず、市独自の物価高騰対策についてでありますが、市内中小企業者等を幅広く支援するため、電気・ガス・燃料等のエネルギー価格高騰に伴い影響を受けている事業者に対して、先月20日から来月15日まで「鯖江市ものづくり企業等エネルギー価格高騰対策給付金」の支給を行っております。
 また、市内事業者の中長期的なエネルギーコスト低減や収益構造の改善を促進するため、エネルギーコスト低減を目的とした設備導入補助を、来月22日まで行っております。引き続き、市の特色あるものづくりを持続可能な産業とするため、支援してまいります。
 次に、地方創生の推進に関する主な事業について、総合戦略の4つの基本目標に沿って申し上げます。
 まず基本目標1「魅力ある雇用の創出」に向けた取組について、商工業の分野では、昨年度から実施している鯖江市女性起業家育成女性活躍プログラム「鯖江メリコア」を9月2日から今月25日まで全4回のプログラムで開催いたしました。同プログラムでは、法政大学の姜先生を講師に迎え、10名の女性たちが、起業やスキルアップ、キャリアアップについて共に学ぶ機会を得ました。市では、今後も女性の力が十分に発揮できる社会の実現に努めてまいります。
 また、起業家を目指すお子様や事業承継を検討しているご家族を対象に、子供起業家教育「さばえプチ社長ゼミ」を開催いたしました。参加者は、同日に開催された西山公園イルミネーションフェスに、お芋スイーツの店舗を出展し、実際にビジネスを体験することで、ビジネスを行う喜びを感じておられました。来月2日・3日には、2回目の「さばえプチ社長ゼミ」を開催し、将来、市の経済活動を担う人材の育成に取り組んでまいります。
 さらに、今年度から越前市とともに「越前鯖江デザイン経営スクール」を開講し、これまで「デザイン経営シンポジウム」や「これからの価値づくりセミナー」「商品・サービス開発プロジェクト」を実施してまいりました。現在、「商品・サービス開発プロジェクト」では、事業者4社と16名の参加者が事業所の課題解決と、新たな商品やサービス開発に向け、議論を重ねております。今月12日には中間発表会が開催され、3月には最終発表会が開催される予定であり、本プロジェクトを通し、今後、デザイン経営を取り入れる事業者や、多様なスキルを持つまちの「右腕人材」が活躍されることを期待しております。
 次に、先月10日から3日間、東京ビッグサイトで開催された、めがねの総合見本市「iOFT」についてであります。海外からの出展やバイヤーが増加した中、本産地からは35社が出展され、福井県眼鏡協会ブースでは、メイドインジャパンに対する高い信頼から、活発な商談があったと伺っております。引き続き、めがね産地のブランド力向上に繋がる事業展開を期待しております。
 次に、9月に行われた第58回全国漆器展についてでありますが、越前漆器が3年連続、通算17回目の最高賞「桂宮賞」を受賞いたしました。また、7作品が個人賞を受賞されましたが、そのうち2作品は福井県伝統工芸職人塾を卒業した若手職人によるものとお聞きしております。近年は出荷額において、越前漆器が全国一位となるなど、市や県が漆器業界関係者の方々と協働して行ってきた後継者育成や販路拡大の事業の成果が着実に実を結んでいるものと、大変うれしく感じております。
 次に、観光振興の分野では、国道417号冠山峠道路が、今月19日、ついに開通を迎え、開通を祝う式典が、池田町において盛大に開催されました。
 式典後に国、地方自治体、地元住民など多数の関係者が、通り初めを行い、今後の福井県・岐阜県の地域間交流の更なる促進に向け、決意を新たにしたところであります。
 開通した冠山峠道路を最大限に活用し、交流人口の増加、地域の活性化などを図るため、先月13日には、大垣市長を表敬訪問し、両市の観光連携に取り組むことを、双方で確認いたしました。
 今後もお互いのイベントへの出展などによる交流を深め、広域での観光連携も視野に、冠山峠道路を含むドライブコース「クラウンロード」を活用した車旅行の誘客を図ってまいります。
 また、北陸新幹線金沢~敦賀間開業を間近に控え、鯖江の主要観光地や宿泊施設間を定額で利用できる周遊タクシーの運行を、先月より開始いたしました。さらに、鯖江市、越前市、越前町、南越前町の丹南2市2町のスポット間をつなぐ広域定額タクシーについても、来月末からの運行開始を予定しております。新幹線駅からの新しい二次交通手段として、鯖江の観光地等を少しでも多く回っていただけるよう、今後も、利便性の向上や、新幹線利用者、宿泊施設へのPRの強化を図ってまいります。
 次に、西山公園エリアの魅力向上についての取組でありますが、結びのチャイムの改修にあわせ、結びの広場の新たな撮影スポットとして「メガネベンチ」を設置いたしました。
 また、今年度から、中央広場や芝生広場に電源施設や水道施設を整備し、イベントの開催費用を補助する制度を設けるなど、利用環境の向上に取り組んでまいりました。
 先月には、これらの設備や補助金を活用したクラフトマーケットやワークショップ、鯖江にゆかりのある方の結婚式を、来園者とともにお祝いする「ふるさとウエディング」などが開催され、市民をはじめとする多くの皆様にお越しいただきました。
 さらに、本年度は、西山公園のイルミネーションを、南側大階段やピクニック広場まで拡大いたしました。先月28日には、「西山公園イルミネーションフェス」を開催し、ご家族でイルミネーションツリーやかぼちゃのランタンを飾り付けるなど、沢山の賑わいの創出があったと感じております。鯖江のナイト観光の促進とまちの賑わいづくりを目的とした西山公園イルミネーションは、来月25日まで実施しております。
 今後も、このような取組を通し、西山公園に市内外の多くの方々が訪れ、活用していただける魅力的な公園となるよう努めてまいります。
 また、鯖江のまちなかへの誘客事業についてでありますが、県内を中心に活躍されているインフルエンサーに、西山公園・まちなかエリアの魅力をインスタグラムで紹介していただくとともに、今月から2月末まで「#さばえる」「#鯖江日和」で投稿を行った方を対象に、抽選で旅行券が当たる「おいでよ!さば旅フォトキャンペーン」を開催し、西山公園、まちなかエリアの魅力発信を積極的に行っております。
 さらに、今月11日、12日には、サンドーム福井でのBE:FIRSTのコンサート客の皆様を対象とした、「豪華特産品が当たる!!「#ちょいさば」キャンペーン」を開催し、たくさんのファンの皆様に楽しんでいただきました。来月には、THE-RAMPAGEのコンサートも開催されますので、サンドーム福井にご来場の皆様に鯖江のまちなかまで足を運んでいただけるよう、楽しい企画を開催し、新たな鯖江ファンの獲得に努めてまいります。
 次に、農業振興の分野から、本年の米の作柄状況についてでありますが、6月上旬から中旬にかけての日照不足の影響により、福井県は「やや不良の98」となっております。また、県産米のコシヒカリ1等米比率は、最新の速報値によると、78.5%となり、全国平均の47.4%を上回るものの、ここ10年で最低水準となっております。

 一方、大豆やそば、大麦につきましては、9月以降の温暖な天候により、平年並の生育とお聞きしております。
 令和6年度以降の作付け方針といたしましては、需要のある地場産野菜、大麦、大豆、そばの生産および加工用米、飼料用米などの、主食用米以外の水稲生産を推進する中で、国の経営所得安定対策等交付金などを活用した、農家所得維持と米価安定を図ってまいりたいと考えております。
 次に、園芸振興についてでありますが、秋からの気候が安定したことから、秋採りの出荷量は例年並みとなりました。
 また、本市の伝統野菜である吉川ナスについてでありますが、9月から先月にかけ、首都圏のアンテナショップや高級スーパーにて特設販売を行ったところ、すべて完売となり、試食をされたお客様からも、大変ご好評を得ることができました。
 あわせて、海外への販路開拓を視野に、シンガポールで開催された日本食材の商談会にも出展し、海外の食品バイヤーに向け、加工品も含めた吉川ナスのPRを行ったところであります。
 今後も本市の誇れる食材として、国内外でのPRに努めてまいります。
 続きまして、基本目標2「若者が住みたくなるまちの創造」に向けた取組ついて申し上げます。
 まず、市民主役、市民協働の取組についてでありますが、今月10日に、第9期市民協働推進会議委員の皆様から「市民が輝き地域を照らす」と題して、地区まちづくり計画策定への具体的な提案や課題解決などへのご提言をいただきました。市といたしましても、実践型の市民主役のまちづくり、持続可能なまちづくりにむけて、地域でご活躍いただく市民の皆様と伴走し、より連携を密にしていきたいと考えております。
 一方、今月4日に島根県出雲市で開催されました「GOODおせっかいアワード2023」におきまして、本市のボランティア団体「鯖江おせっ会もてなし隊」が、200件を超える応募の中から、最高賞の大賞に選ばれました。サンドーム福井でのコンサートのたびに鯖江駅周辺に立ち、来場者の困り事を助ける地道なボランティア活動が、全国レベルで評価され、本市の市民力の高さの一端が全国で認められたことを、大変誇らしく感じております。
 本市におきましても、来月9日に、市民主役の担い手を表彰する舞台として、「市民主役アワード」を開催いたします。市民の皆様の活動を積極的に発信していくことで、新たな挑戦が生まれ、市民がいきいきと活躍し、みんな輝く市民活躍のまちが、ますます活性化していく好循環に繋がるものと期待しております。
 次に、大学との連携事業についてでありますが、今月9日、10日に行われた北陸先端科学技術大学院大学主催の産学官金連携マッチングイベント「マッチングハブ北陸2023」に、鯖江商工会議所と、共同ブースを出展いたしました。
 今回は最新のデジタル技術を駆使した新しい形の展示・販売が可能なオンライン展示会を紹介し、たくさんの来場者を惹きつけることができました。引き続き、産学官金が連携し、他地域のものづくり産地を巻き込んだ事業展開を行ってまいります。
 また、津田塾大学との連携事業といたしまして、8月と10月に、同大学の学生と市内眼鏡事業者で、神明エリアのフィールドワークを実施いたしました。今後、都会の学生ならではの柔軟な発想や、新たな視点での提案をいただきながら、観光ルートや観光素材を開発してまいります。また、開発した観光ルート等については、若い女性に人気のある旅行誌に掲載し、市の魅力を県内外に発信してまいります。今後も、鯖江の地域資源を活用した産業観光を推進するため、このような連携事業を進めてまいりたいと考えております。
 さらに、明治大学との連携事業といたしまして、先月22日に明治大学駿河台キャンパスにおいて開催された「明治大学ホームカミングデー」に、鯖江高校生4名が参加し、ものづくりのまちさばえをPRいたしました。また、先月28日には、明治大学校友会会長の北野大先生を講師にお招きし、「北野家の訓え」をテーマに、市民活躍講座を開催し、122名の方々にご参加いただきました。来年3月8日には、SDGs推進をテーマに第3回市民活躍講座も予定しており、このような活動を通して、地域の未来を担う市民の育成や郷土愛の醸成を図り、多くの視点を取り入れながら、市民力がさらに高まるよう、引き続き、学生連携事業を進めてまいります。
 続きまして、基本目標3「若くて元気なまちの創造」への取組について申し上げます。
 まず、新型コロナウイルスワクチン接種についてでありますが、9月より、現在の流行主流株であるオミクロン株XBB.1.5対応の1価ワクチンを使用し、個別接種、集団接種を実施しております。しかしながら、接種率は先月末時点で約10%と伸び悩んでいる状況であります。
 このような状況の中、国は、費用の全額を公費で負担する「特例臨時接種」を今年度末で終了する方針を発表いたしました。
 本市におきましては、未接種者に対する接種勧奨通知の発送などを通して、年度内接種を勧めるとともに、来年度以降の自己負担等の情報につきましても、市広報やホームページ等でわかりやすく発信してまいります。今後も、医師会の皆様のご協力をいただきながら、安定的なワクチン接種を進めてまいりますので、まだ接種がお済みでない方は、ぜひ、年度内の接種をお願いいたします。
 次に、全国に誇れるシニア世代の生涯学習拠点、高年大学についてでありますが、本年は、302名の方が受講され、今月17日に閉講式を迎えました。受講生の皆様は、元気に多種多様な講座やクラブ活動に参加されるなど、豊かな学びとともに交流の輪を広げておられました。今後も、高年大学での生涯学習を通して、より一層、人と人とのつながりづくりが広がることを期待しております。
 次に、文化・芸術活動の推進についてでありますが、伝統芸能や文化に触れながら、子どもから大人までが楽しめるクリスマスイベントを、来月2日、3日に、まなべの館にて開催いたします。
 この催しは、鯖江市文化協議会と連携・協働して開催するもので、和楽器コンサートや書と華のライブパフォーマンス、呈茶など「和」のテイスト満載のクリスマス事業を通して、参加者に、伝統芸能・文化の素晴らしさを改めて実感していただくとともに、文化団体の活動に理解を深めていただこうと企画いたしました。
 今後も文化協議会をはじめ多くの文化団体との連携を深め、地域における文化の向上を図り、文化を大切にするふるさとづくりの推進に取り組んでまいります。
 続きまして、基本目標4「安心して快適に暮らせるまちの創造」への取組について申し上げます。
 いよいよ本格的な雪のシーズンが到来いたします。本市の雪害対策についてでありますが、「雪害対策関係行政機関等連絡会」や「除雪基地の所長・副所長会議」を開催し、除雪対策本部が設置される立冬を前に、この冬の体制を整えたところであります。
 また、除雪体制につきましては、除雪車両を1台増やし194台に拡大したほか、担い手不足が課題となっている除雪作業のオペレーターについても新たに7名を確保し274名体制といたしました。その他、全車両にGPS機器を搭載し、作業の効率化を図るとともに、市道の幹線道路に、新たにライブカメラを2か所設置し、全6か所のライブカメラで、雪道の道路状況が確認できるようにいたしました。
 気象台の発表によりますと、今期の降雪量は少ない見込みとなっておりますが、一時的には強い寒気が入り、大雪となる恐れもあるとして、警戒を呼びかけられています。引き続き、地域ぐるみの除雪や冬の生活マナー向上について啓発し、市民の皆様と協働した雪害対策に取り組んでまいります。
 次に、ゼロカーボンシティの取組についてでありますが、今月から、家庭向けLED照明器具取替支援事業が始まり、21日現在で61件の申請がございました。本事業を実施することで、市民の皆様に、ゼロカーボンシティの取組をお知らせし、環境負荷の小さな照明器具への交換に対する動機付けを行えたものと感じております。今後、このような取組を継続的に実施し、ゼロカーボンシティの実現を目指してまいります。
 次に、燃やすごみ削減の取組についてでありますが、現在、広報さばえ、イベント、ごみ分別の町内説明会などで「食材の使いきり、料理の食べきり、生ごみの水きり」の3きり運動の呼びかけを行っております。この取組が実を結び、7月から9月までのごみ排出量は、前年同月を下回る結果となり、目標である「一人1日の燃やすごみ排出量409g」まで、お一人あと25gとなりました。
 また、今月からは、地域おこし協力隊インターンを受け入れ、生ごみ処理容器を利用している一般家庭から出る燃やすごみのデータ分析を行うとともに、事業所から排出される廃棄物の情報収集・分析を通し、事業系廃棄物削減に向けた研究を行ってまいります。
 引き続き、ごみ排出量の削減、資源化の向上に取り組んでまいりますので、市民、事業所の皆様におかれましては、ご理解ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
 次に、鯖江市都市計画マスタープランの改定についてでありますが、今月17日に第4回改定委員会を開催し、「重点地区のまちづくりの方針」および「まちづくりの実現に向けて」を議論いただき、マスタープランの素案をとりまとめたところであります。今後、パブリックコメントを実施し、より多くの市民の皆様のご意見を伺った上で、年度内の改定に向け取り組んでまいります。
 それでは、本日ご提案いたしました主な議案について、ご説明申し上げます。
 はじめに、議案第103号「専決処分の承認を求めることについて」でありますが、9月26日のブロック塀崩壊事故を受け、「令和5年度鯖江市一般会計補正予算(第5号)」として、危険ブロック塀等の安全対策事業補助金に300万円を計上し、先月2日付けで専決処分をしたものでございます。
 次に、議案第79号「令和5年度一般会計補正予算(第6号)」についてでありますが、低所得世帯および予期せず家計が急変している世帯に一世帯当たり7万円を給付する「電力・ガス・食料品等価格高騰対策家計支援給付金給付事業」の費用として、民生費に2億8千300万円を計上するものでございます。この事業予算につきましては、物価高騰等に苦しむ世帯へ速やかに給付を行うため、先議をお願いするものでございます。
 次に、議案第80号「令和5年度一般会計補正予算(第7号)」についてでありますが、まず、総務費におきまして、電気料金高騰の影響を受けている福井鉄道福武線を県と沿線3市で支援する本市の下半期負担分として61万円余、ふるさと納税の収入上振れ見込み分4億円に対する返礼品等の費用として2億円、市民窓口課の直営方式への移行に伴う諸経費として204万円を計上いたしました。
 また、民生費におきまして、電気料金や食材費高騰の影響を受けている障がい者施設、高齢者施設への下半期の支援金として4千475万円、私立保育所等への下半期電気料金の支援金として252万円余、食材費高騰の影響により予算不足が見込まれる公立保育所等の賄材料費として730万円、同じく幼稚園分として50万円余、神明苑の緊急修繕等に伴う営業継続負担金として1千300万円、上半期の実績から予算不足が見込まれる子ども医療費に事務費を含め7千750万円、同じく予算不足が見込まれる子どもの一時保育施設利用支援費として350万円、鯖江東小学校内に新たな放課後児童クラブとして児童の受入れ環境を整備する費用に444万円を計上いたしました。
 また、土木費におきまして、施設の老朽化により転居をお願いしている市営住宅入居者の移転補償費として158万円、危険ブロック塀等の安全対策事業補助金の追加費用として200万円を計上いたしました。

 また、教育費におきまして、鯖江中学校長寿命化改修に伴う仮設校舎整備費として1億5千290万円、豊公民館長寿命化改修に向けた実施設計費用として1千34万円余、デジタル教科書および教師用指導書の購入費用として4千53万円を計上いたしました。
 また、これらのほか、人事院勧告に伴う職員給与費等の増額、電気料金等の物価高騰に伴う公共施設管理運営費の増額、また、次年度に向けた準備のための債務負担行為として、指定管理施設の委託費用のほか、OAソフトライセンス更新、戸籍システム更新、健康診査等事業、ごみ収集・減量化等の事業にそれぞれ所要額を計上いたしました。
 また、特別会計および企業会計におきまして、国民健康保険事業特別会計、介護保険事業特別会計、水道事業会計、公共下水道事業会計および農業集落排水事業会計において所要額を計上するとともに、次年度に向けた準備のための債務負担行為として、国民健康保険事業特別会計における健康診査等事業、介護保険事業特別会計における地域包括支援センター運営事業、公共下水道事業会計における公共下水道施設維持管理包括委託、農業集落排水事業会計における農業集落排水施設維持管理包括委託にそれぞれ所要額を計上いたしました。
 これらにより、特別会計等を含めた令和5年度の予算総額は、505億780万円となり、昨年度12月補正後と比べ4.1%の増となりました。
 その他の議案につきましては、それぞれの理由に基づき提案いたしました。
 以上、私の市政に対する所信の一端と今回提案いたしました議案について申し上げました。何とぞ慎重にご審議のうえ、妥当なご決議を賜りますようお願い申し上げます。

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