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第453回鯖江市議会定例会 提案理由説明要旨(令和7年11月26日)

ページ番号:354-038-944

最終更新日:2025年11月26日

 第453回鯖江市議会定例会の開会にあたり、令和7年度補正予算案をはじめ各議案のご審議をいただくに際し、市政運営にあたっての所信の一端を申し述べますとともに、市政の諸課題につきまして、その概要をご説明申し上げます。
 まず初めに、昨日、杉本知事が辞意を表明されました。突然のことであり大変驚いております。市といたしましては、市政運営に支障が生じることのないよう、県政の動向を注視してまいります。
 次に、国におきましては、先月21日に高市内閣が発足し一か月が経過いたしました。先月24日の内閣総理大臣所信表明演説では、「物価高への対応」を最優先課題とし、ガソリン税の暫定税率廃止や年収の壁の引き上げなど、国民の暮らしの安全を迅速に届ける政策を打ち出されました。そして、先週21日には、総額21兆円規模の経済対策が閣議決定され、子育て支援給付、重点支援地方交付金による食料品高騰対策、電気・ガス料金の負担軽減などが盛り込まれました。私自身、先般の定例記者会見において申し上げました通り、高市総理は鯖江のことも理解されており、日本をそして地方を良い方向に導いてくれるものと、大きな期待を抱いております。本市におきましても、物価高騰対策に関する補正予算案を本議会に提出させていただいておりますが、国の動きに呼応し、国の補正予算が成立した際には、時機を逸することなく追加の物価高騰対策を実施してまいります。
 さて、市では、8月から10月にかけまして、地域資源を最大限に活かした多彩な取組みを展開してまいりました。
 まず、9月20日・21日に同時開催された「さばえ3大フェス」には、延べ約4万1千人の来場者をお迎えし、市内の各会場は笑顔と活気に満ち、市制70周年にふさわしい賑わいを創出することができました。
 続いて9月27日・28日の「さばえまつり2025」では、「イノベーション創出プログラム」の一環として、市民が自由に企画・参画できる場を提供し、延べ約7,000人が来場。さらに、先月18日・19日の「鯖江JAZZフェスティバル2025」では、延べ約8,700人が音楽を通じて人と街、文化のつながりを体感し、本市の魅力を広く発信する機会となりました。
 また、8月9日から先月12日にかけて開催しました「さばえまちなか芸術祭2025」では、商店街エリアまで拡大し、展覧会や野外アート展示、ワークショップ、ダンスパフォーマンスなど多彩なプログラムを実施いたしました。
 これらの取組みを通じ、今後も市民の皆様とともに「つくる、さばえ」の理念を実践し、創造的で持続可能な未来のまちづくりを力強く推進するとともに、本市の誇りであり最大の観光地である西山公園から、中心市街地やハピライン鯖江駅周辺にかけてを面として捉えた賑わい創出に努めてまいります。
 さらに、先月10日から3日間、河和田地区を中心に開催された「RENEW」は11回目を迎え、過去最多となる122社が参加。来場者数は過去最高の約55,000人、売上は最高水準の約4,200万円となりました。さらに、今年度から新たに始動した「KOGEI COMMONS」(工芸コモンズ)は、全国のものづくり産地が連携し、異分野との協業を促進することで、持続可能な産業づくりを目指すプラットフォームであります。全国各地でオープンファクトリーイベントが開催される中、「RENEW」がその中心的な存在として注目されていることは、本市にとって大変誇らしいことであり、今後も産業観光の推進と、訪れる人々に感動的な体験を提供する取組みを進めてまいります。
 加えて、先月25日には2日間にわたり「SABAE BOOK FES 2025」を開催し、県内外から約30店舗が集まり、5,000人を超える本好きの皆様にご来場いただきました。
 これら、例年以上に趣向を凝らした様々なイベントにより、市内は大変多くの来場者で賑わい、市制70周年にふさわしい実りある秋となったと感じております。
 次に、今月16日から行われている東京デフリンピック バスケットボール女子に、本市出身の丸山香織さんが出場し、見事金メダルを獲得されました。鯖江から世界へ挑戦する丸山選手の活躍は、市民の誇りであり、私たちに大きな勇気と希望を届けてくれました。これからも市民の皆さまとともに、更なる飛躍を応援してまいります。
 また、市内の子どもたちも目覚ましい活躍を見せてくれました。今月2日に開催された福井県高校駅伝競走大会女子の部において鯖江高校が7年連続11回目の優勝を果たし全国高校駅伝への切符を手にしました。さらに、9月6日の全日本シニア体操競技選手権大会におきまして、鯖江高校女子体操部が4連覇を果たし、今月16日の全日本体操種目別選手権では、段違い平行棒で鯖江高校の江口遥(えぐち はるか)さんが2位に、同じく5位に山戸陽茉(やまと ひまり)さんが入賞しました。加えて、先月12日に開催された東日本学校吹奏楽大会において、神明小学校吹奏楽部が銀賞を、同じく18日に開催された全日本吹奏楽コンクールにおいて、中央中学校吹奏楽部が銀賞を受賞しました。
 これら、鯖江の子どもたちの快挙は、私たちに元気と希望を与えてくれました。これからも、市民の皆さんとともに、鯖江の子どもたちの活躍を応援してまいります。
 そして、成長し大人になったのちも応援してくれた人たちへの感謝の気持ちを持ち続けることも重要であります。来年1月11日に「はたちのつどい」を開催いたしますが、式典終了後に行われる「地区のつどい」は、親睦を育むとともに地域の歴史や文化、お世話になった地域の人たちとのつながりを再認識する貴重な機会となります。こうした取組みを通じて、ふるさとへの愛着や地域社会への関心を高め、将来のまちづくりへの参加も促してまいります。
 一方、高齢者の皆様も元気であります。高年大学では、4月からのカリキュラムが終了し、先週21日に閉講式が行われ、225人の受講生が修了証書を手にされました。この学びの成果を本市の未来を担う子どもたちや若い世代に伝え、地域貢献につなげていただくとともに、引き続き、一人一人が生きがいを持って幸せを実感できるよう学びの場の充実と支援に力を注いでまいります。
 次に、この度、本市の若者参画型政策が、地域から世界へ広がる社会的イノベーションの好事例として認められ、私自身、先月28日にソウルで開催されました、国連社会開発研究所と韓国文化放送などが共催する国際フォーラムにスピーカーとして招待されました。世界6地域から選ばれた若者代表とともに、都市と地方の均衡ある成長や市民参加、持続可能な発展について議論し、本市の「市民が主役のまちづくり」や「若者・女性の活躍支援」、SDGs未来都市としての取組みを紹介しました。国際的な舞台で本市の取組みを共有できたことは、誠に意義深い機会でありました。今後もこうした取組みを推進し、若者とともに持続可能な未来を築いてまいります。
 次に、世界を舞台に活躍された鯖江市出身でドイツ在住の現代美術家である斉藤陽子(さいとう たかこ)氏が、9月30日にご逝去されました。市制70周年記念事業として、まなべの館で開催していた日本初の回顧展の会期中に届いた訃報に、斉藤氏の故郷への深い思いを感じずにはいられません。ここに謹んでご冥福をお祈り申し上げます。この訃報を受け、斉藤氏のご功績を偲び、今月5日から来月14日まで、回顧展の内容を一部変更し、追悼展として開催しております。斉藤氏の偉業を改めて顕彰するとともに、「あそびの心」にあふれる作品の力が、観覧される皆様の心に深く響くことを願っております。
 それでは、当面する諸課題について申し上げます。
 まず、令和8年度当初予算編成についてでありますが、内閣府は「経済財政運営と改革の基本方針2025」において、賃上げを起点とした成長型経済の実現を目指し、「物価上昇を上回る賃上げの普及・定着のため賃上げ支援の政策を総動員させる」ことや、「新たな地域政策の基本構想である地方創生2.0を推進し、地域における社会課題に対応する」ことを掲げております。また、総務省の「令和8年度の地方財政の課題」の中で、地方財源について「令和7年度と同水準を確保する」旨が明記されており、地方税につきましても、前年度比2.1%増の予測がなされております。このような状況の中、本市の令和8年度における財政見通しといたしましては、市民生活や経済活動が回復基調にあることで税収増が見込まれるものの、歳入全体として大幅な増収は期待できない一方で、歳出面では、昨今の光熱燃料費や建築資材の高騰、人件費の上昇などの影響により施設の維持管理費や整備費の高騰が続いており、本市の財政を取り巻く環境は厳しさを増していくものと考えております。したがいまして、令和8年度の予算編成に当たりましては、限られた財源を有効に活用する観点から、市民ニーズの高い分野や大きな社会的課題への対応に予算を重点化するとともに、より高い効果を目指す視点から、積極的に事業を統廃合するなど、前例踏襲型からの脱却を図り、メリハリをつけた予算編成を行うよう指示したところであります。このように大変厳しい財政状況の中ではございますが、少子高齢化や人口減少、物価高騰といった国全体が直面している課題に対応するため、重点施策として、「本市の魅力を高める施策」と「物価高騰対策」を柱に、市民の暮らしを守り、地域の活力を高める取組みを進めてまいります。
 また、市制70周年の節目を迎え、次の80年、100年に向けて新たなスタートを切る来年度におきましては、SDGsの達成に向けて加速し、誰もが心豊かに暮らせるまちづくりを目指すとともに、「女性活躍から自分活躍へ」と発展させ、すべての市民が自分らしく活躍できる環境整備を進めてまいります。
 また、私は今年度に入り、ランチ会の開催や若手職員が政策立案を行う「鯖江市役所シゴトプロジェクト」の実施など、職員の声に耳を傾け、風通しの良い職場環境整備を推進してまいりました。現在、各部において当初予算の編成作業を懸命に進めているところでございますが、市民の皆様に「今日より明日はよくなる」「鯖江の未来は明るい」と実感していただけるまちの実現に向けて、引き続き、職員一丸となって取り組んでまいります。
 次に、嚮陽会館複合交流施設整備事業についてでありますが、現在、実施設計の終盤を迎えており、工事費と運営の方向性について、年明けのなるべく早い時期にお示しできますよう、鋭意作業を進めております。令和8年7月からの改修工事に向け、現在の指定管理者の指定期間を令和8年6月末まで3か月間延長するとともに、令和8年5月末をもちまして、全ての貸館業務を終了いたします。関係者の皆様には大変御不便をおかけしますが、御理解・御協力をお願いいたします。なお、現嚮陽会館内の「ハローワークプラザさばえ」につきましては、隣接するワイプラザ鯖江店内への移転を計画しており、移転後も、これまでと同様のサービスを提供できるよう、関係機関と連携し体制整備を進めてまいります。引き続き、整備期間中におきましても、市民の皆様の声に丁寧に耳を傾けながら、事業を着実に推進してまいります。
 また、神明苑敷地内での温泉掘削結果についてでありますが、泉温は23度、湧出量は1分間に36リットルでありました。泉温は、温泉法に定められた基準である25度以上には達していなかったものの、泉質は、同法に定められた特定の物質を一定量以上含んでいたため温泉に該当し、さらに喜ばしいことに、国の指針に規定された、治療目的に利用できる療養泉であることもわかりました。神明苑の在り方検討につきましては、本年度を目途によりよい活用方法の結論を出し、本市の財産である温泉を活かした新たな施設とするべく基本計画の策定に向けて取り組んでまいります。

 一方、尾花キャンプ場についてでありますが、尾花キャンプ場は昭和57年に開設し、平成18年より指定管理施設として運営してまいりました。しかし、近年、利用者の低迷や施設の老朽化が進み、また、県内に新たなキャンプ場がオープンするなど厳しい状況が続いておりました。このため指定管理者と協議し、指定期間を3年短縮し、令和8年3月末をもって閉鎖することといたしました。市民をはじめ、多くの皆様には長年にわたりご利用いただき誠にありがとうございました。
 次に、「鯖江まちなか交流・にぎわい協議会」についてでありますが、今月6日に設立し、第1回の協議会を開催しました。本協議会は、中心市街地や鯖江駅周辺の再生、そして産業観光の推進といった本市の重要課題に対応するため、鯖江商工会議所、一般社団法人鯖江観光協会、産業界、各種団体、県など多様な主体が連携し、協力して取り組むための中心的なプラットフォームと位置付けております。協議会では、「中心市街地」、「鯖江駅」、「産業観光・交流」の3つの分科会を設け、知恵や思いを出し合い、将来の方向性を共有しながら議論し、スピード感をもって、まちなか交流・にぎわいづくりに取り組んでまいります。目指すところは、地域の皆様一人一人の創意工夫が、まちなかの再生や賑わい、交流の広がりにつながるよう、官民が連携し、実効性ある仕組みと体制を整えることであります。さらに、取組みが一過性に終わることのないよう、進捗確認や成果検証を重ね、継続的な活動へとつなげてまいります。
 次に、市民の安全安心への取組みについて申し上げます。
 まず、鯖江市総合防災訓練についてでありますが、今月9日、新横江地区で実施し、関係機関と市民あわせて約1,000人のご参加をいただきました。今回は、より実践的な訓練を目指し、本市で初めて夜間訓練を行い、災害対策本部の運営や避難所開設などの初動体制、関係機関との連携、多様な避難者やペットの受入れなど、現場で想定される様々な対応を確認しました。訓練で得た経験は、今後の災害対策にしっかりと反映してまいります。
 また、今年も雪のシーズンを迎えます。気象台では、今年の降雪量は、ほぼ平年並みと見込む一方、一時的に強い寒気が入ると大雪となる可能性が高いと注意を呼びかけています。市ではその備えとして、先月22日に雪害対策関係機関の連絡会を開催するとともに今月5日には地区除雪基地の所長・副所長会議を開き、除雪対応等を確認しました。自助・共助・協働の理念のもと、地域ぐるみでの除雪や冬の生活マナー向上を啓発し、市民の皆様と協働して雪害対策に取り組んでまいります。
 次に、鳥獣害対策についてでありますが、対策には、防除と捕獲を並行して進めることが望ましいとされており、集落の皆様による獣害防止柵の設置や維持管理に加えて、鯖江猟友会様と市職員で構成する鯖江市有害鳥獣捕獲隊による捕獲が重要となっております。10月末現在での有害鳥獣の捕獲頭数は、ニホンジカ19頭、イノシシ20頭、アライグマ・ハクビシン等の小中獣類61頭であり、とりわけ、ニホンジカは、今年度から実施しております「くくりわな」の効果もあり、既に昨年度比約5倍の捕獲につながっております。
 また、秋口より頻繁に出没しているクマ対策についてでありますが、出没や痕跡の情報が市に寄せられた場合には、市民の皆様に情報提供と注意喚起を行い、有害鳥獣捕獲隊や警察などとも連携してパトロールや広報を実施しております。さらに、同じ場所で複数回出没が確認された場合には、関係機関と協議し、捕獲を検討することとしておりますが、まずは、クマが人里に降りてこないようにすることが重要でありますので、特に山際にお住いの皆様におかれましては、果樹や生ごみを屋外に放置しないようご協力をお願いいたします。
 次に、主要な施策について申し上げます。
 まず、「越前漆器「継ぐ×創る」プロジェクト」についてでありますが、越前漆器産業の未来継承を目的に、9月6日の東京ガールズコレクションにブースを設置し、若者が興味を引く漆器などをPRいたしました。全国ネットの情報番組でも紹介され、延べ約502万人に発信されたことで、若者層への浸透に手応えを感じております。引き続き、認知拡大とブランド価値向上に向け、積極的に取り組んでまいります。
 また、同日発表いたしました甲府市とのコラボレーションについてでありますが、「めがねのまちさばえSDGsフェス」や「RENEW」に甲府市に出展いただいたほか、甲府商工会議所水晶宝飾部会が本市に視察に来られ、また、鯖江市議会の会派が甲府市へ視察に伺うなど、活発な交流が続いております。現在、今年度末の連携協定締結を目標に、両市の産業部門と企画部門を中心に協議を進めるとともに、次年度に向けた具体的な取組みも調整しております。引き続き、地域産業が直面する事業承継や後継者確保といった課題の解決に向け、「モノづくり」という両市の魅力と強みを軸に、地方創生の新たなロールモデルを構築してまいります。
 さらに、9月22日から東京・有明コロシアムで開催された「ジャパン・オープン・テニス・チャンピオンシップス」では、越前漆器協同組合と連携し、蒔絵・沈金の実演やお茶席体験を行い、優勝されたカルロス・アルカラス氏には、漆を施した特製ラケットと優勝盾を贈呈するなど、世界の舞台で越前漆器と日本文化の魅力を発信しました。これを機に企業から漆ラケット製作の依頼も寄せられ、インバウンドや富裕層向けの新たな商品展開にも成果が現れております。
 こうした取組みを今後も展開し、本市の魅力と可能性を国内外に発信し、持続可能な地域づくりを進めてまいります。
 次に、DX推進の取組みについてでありますが、令和3年に策定した「鯖江市DX基本方針」は、自治体としてDXの第一歩を踏み出す重要な指針となってきました。5年が経過した現在、生成AIをはじめとする先端技術の急速な進展などにより、自治体DXに求められる役割も高度化・複雑化しており、単なる業務の効率化にとどまらず、市民目線でのサービス設計やデータに基づく政策立案など、より本質的な変革が求められております。このため、本年度中に「鯖江市DX基本方針」を改定し、これまでの成果を踏まえつつ、今後の社会変化に柔軟に対応できる新たな指針としてまいります。
 具体的な取組みの一つとしまして、来年1月5日の入札公告案件から電子契約を導入します。電子契約は、従来の書面への押印に代えて、電子契約システムを用いて電子ファイルへの電子署名を行うもので、対面ではなく電子メールでのやりとりで契約が可能となります。事業者の皆様は、インターネット接続環境と電子メールアドレスがあれば利用でき、初期費用や利用料金などの負担もございません。このたびの電子契約の導入により、鯖江市・事業者双方の業務効率化に加え、事業者にとっては印紙税が非課税になるなどのメリットもございますので、今後、事業者への説明会を開催するなど、電子契約の利用促進に努めてまいります。
 また、区長業務の事務軽減を図るため、区長ハンドブックに掲載されている各種手続きのうち市の裁量で手続きが完了する業務について、今月末を目途にLoGoフォームによる電子申請が可能となるよう準備を進めております。これにより、来月からは、時間や場所にとらわれない柔軟な申請が可能となります。引き続き、区長業務以外の申請手続きにつきましても、電子化を積極的に推進し、市民サービスの向上につなげてまいります。
 次に、ゼロカーボンの取組みについて申し上げます。
 本市では、脱炭素社会の実現に向けて「ゼロカーボンなまちづくり」を目指し、令和5年度から各種支援事業を展開しております。
 まず、LED照明器具取替支援事業につきましては、10月末時点で家庭向け171件、企業向け19件の申請があり、昨年に引き続き、多くの市民や事業者の皆様にご活用をいただいております。また、住宅への太陽光発電設備や蓄電池の導入を支援する事業には、13件の申請があり、再生可能エネルギーの活用が着実に進んでおります。今後も、国や県の制度を最大限に活用しながら、二酸化炭素排出量の削減に向けて、さらに取組みを進めてまいります。
 また、ごみ排出量削減の取組みとしまして、木枠コンポストの活用を地域に広める取組みを進めてまいりました。予定していた12基はすべて設置が完了し、地域で発生する落ち葉や草などの減量に効果が期待されております。今後は、木枠コンポストの使い方やメリットについて地域の皆様に丁寧にお伝えし、更なる普及拡大に努めてまいります。
 一方、燃やすごみの削減状況は令和6年度と比較してわずかに減少しておりますが、先月に実施した組成調査では、燃やすごみに含まれる資源物の割合が昨年度より増加し、さらに、生ごみが21%含まれていることが明らかになりました。この結果を踏まえ、生ごみ処理機補助事業の更なる普及促進を図るとともに、令和2年度比で燃やすごみを2割削減する目標の継続達成に向け、引き続き市民の皆様にごみ分別の徹底を啓発してまいります。
 次に、各種メモリアル事業について申し上げます。
 まず、「市民主役アワード2025」についてでありますが、本アワードは、市民が市民を表彰するというコンセプトのもと、まちづくりへの参画意欲と市民力の更なる向上を目指して開催しております。3年目となる今年は、市制70周年、そして市民活動が広がるきっかけとなった世界体操競技選手権鯖江大会から30周年の節目にあたることから、初めて対象を全国に広げて実施し、1個人・4団体の皆様が受賞されました。 
 私も当日、会場に伺いましたが、地域の未来を市民が主体となって築きあげていくという「市民主役のまちづくり」を、これまでトップランナーとして走り続けてきた鯖江市から発信できたことを大変喜ばしく感じております。今回の市民主役アワードを契機に、本市が市民主役の聖地としての認知度をさらに高め、市民力の一層の向上によって、「市民主役で日本一活気あるまち」へと繋がっていくものと、大いに期待しております。
 次に、開園40周年を迎えた西山動物園についてでありますが、先月20日から23日にかけて、福井県日中友好協会訪中団および鯖江市日中友好協会創立45周年記念訪中団とともに、小野田副市長ほか職員2人が北京動物園を表敬訪問いたしました。会談では、副園長の卢(盧)雁平(ルー・イェンピン)氏より「今回の訪問を心から歓迎し、新たな動物園交流のはじまりとしたい」との言葉をいただき、北京動物園と西山動物園双方が交流の窓口を設け、直接やり取りできる体制を整えることとなりました。今後は、レッサーパンダの飼育・繁殖状況などの情報交換を行いながら、北京動物園との継続的な交流を進めてまいります。この取組みを契機として、西山動物園が末永く多くの皆様に親しまれる動物園となるよう、引き続き努めてまいります。
 次に、今週末の29日に、「鯖江市制70周年、鯖江市スポーツ協会創立70周年、1995年世界体操鯖江大会30周年記念体操競技演技会&トークショー」が開催されます。当日は、1995年世界体操競技選手権鯖江大会の日本代表選手に加え、昨年開催されたパリオリンピックの日本代表選手、さらに、2023年世界体操競技選手権日本代表の宮田笙子(みやた しょうこ)選手が鯖江に集結し、鯖江高校男女体操部の選手も参加するトップアスリートによる体操競技演技会を行います。オープニングでは、鯖江大会の記録映像を上映し、また、当時の日本代表選手や運営に携わった方々をお迎えして、トークショーを行います。延べ3万人のボランティアと行政・市民の力を集結し、大成功を収めた鯖江大会を思い起こしながら、トップアスリートの演技を目の前で見られる絶好の機会であります。多くの市民の皆様のご来場を心よりお待ちしております。

 次に、市制70周年記念「さばえの香り」についてでありますが、本市の魅力を香りで表現した「さばえの香り」を活用したふるさと納税返礼品が、地元事業者のご協力により完成いたしました。香りを通じて鯖江の風土や文化を感じていただける製品となっており、先月29日から鯖江市ふるさと納税特設サイトにて取扱いを開始しております。ふるさと納税は、年末がまさに書き入れ時であります。本市の魅力を全国に広く発信し、多くの皆様に選んでいただけるよう、寄附獲得に努めてまいります。
 次に、各種ハード事業について申し上げます。
 まず、集落基盤整備事業鯖江第3地区についてでありますが、農業の継続に必要不可欠な用水路や排水路などが、老朽化に伴う漏水などにより営農にも支障が出ていることから、「鯖江第2地区」を今年度中に完了し、来年度から改めて「鯖江第3地区」として、用排水路等の整備を行うべく事業採択を目指してまいります。
 また、中学校への空調設備整備についてでありますが、近年の猛暑から子どもたちの健康と安全を守るべく、安心して学び・運動し・活動できる環境を整えるため、中央中学校と東陽中学校の屋内運動場、柔剣道場、特別教室への空調設備の導入を進めてまいります。なお、これらの施設は大規模災害時の避難所としての活用も想定されることから、断熱性を高め、防災機能を強化することで、生徒だけでなく地域の皆さんにも安心して利用していただける環境づくりを目指してまいります。
 それでは、本日ご提案いたしました主な議案について、ご説明申し上げます。
 議案第69号「令和7年度一般会計補正予算(第4号)」についてでありますが、まず、総務費におきまして、電話交換機の更新によるクラウド型PBXの導入費用として929万円余を計上いたしました。
 また、民生費におきまして、生活保護対象者の増加による生活保護扶助費の追加に5千840万円等を、衛生費におきまして、合併処理浄化槽の設置に係る補助金の追加に229万円を、労働費におきまして、嚮陽会館内のハローワークプラザさばえを隣接するワイプラザ鯖江店内に移転するための経費として1千330万円を計上いたしました。
 また、物価高騰対策としまして、商工費に、市内事業者が制度融資を受けた際の保証料補給の新設や既存の保証料補給および利子補給の拡充を行う事業に157万円を計上したほか、教育費に、小中学校児童生徒一人につき給食費を1千円追加で補助する事業に、小学校分として365万円余を計上、中学校分については歳入予算を204万円余減額したほか、保育所・幼稚園・認定こども園に通う3歳以上に500円を補助する事業として81万円を計上いたしました。
 また、中央中学校および東陽中学校の体育館・特別教室等への空調、電気設備の整備を行う事業に5億3千900万円を計上いたしました。
 このほか、人事院勧告による特別職、一般職および再任用職員の給与改定に伴う職員給与費の所要額のほか、次年度に向けた準備のための債務負担行為として、指定管理施設の協定締結などの所要額、公共事業の平滑化のためのゼロ市債の債務負担行為として、道路維持補修事業や道路整備事業の所要額を計上いたしました。
 特別会計および企業会計におきましては、国民健康保険事業特別会計、介護保険事業特別会計、水道事業会計、公共下水道事業会計および農業集落排水事業会計において所要額を計上するとともに、次年度に向けた準備のための債務負担行為として、国民健康保険事業特別会計における健康診査等事業に所要額を計上いたしました。
 これらにより、特別会計等を含めた令和7年度の予算総額は、553億2千620万円となり、昨年度12月補正後と比べ4.9%の増となりました。
 その他の議案につきましては、それぞれの理由に基づき提案いたしました。
 以上、私の市政に対する所信の一端と今回提案いたしました議案について申し上げました。何とぞ慎重に御審議のうえ、妥当な御決議を賜りますようお願い申し上げます。

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