第455回鯖江市議会定例会 提案理由説明要旨(令和8年2月18日)
ページ番号:198-759-256
最終更新日:2026年2月18日
第455回鯖江市議会定例会の開会にあたり、令和8年度当初予算案をはじめ各議案のご審議をいただくに際し、市政運営にあたっての所信の一端を申し述べますとともに、市政の諸課題につきまして、その概要をご説明申し上げます。
はじめに、冒頭のご報告のとおり、先週10日、末本幸夫議員がご逝去されました。突然の訃報に大変驚いたところであります。長年にわたり本市の発展にご尽力いただいたご功績に、心より感謝申し上げますとともに、謹んでご冥福をお祈りいたします。
次に、このたび、福井県丹南広域組合で行っている市税の口座振替処理において、データに漏れがあり、市・県民税と国民健康保険税の一部の引き落としができず、市民の皆様にご迷惑をおかけする事案が発生しました。また、教育委員会におきまして、会計年度任用職員による不適切な伝票処理が行われていた事案が、さらに、先日の衆議院議員総選挙におきまして、1人分の不在者投票の票が投票所に送られず、投函されなかったという事案が発覚いたしました。市民の皆様にご迷惑とご心配をおかけし、心より深くおわび申し上げます。今後は、このようなことが再び起こることのないよう、再発防止に取り組んでまいります。
それでは、令和8年度当初予算の概要について申し上げます。
現在、全国の自治体は、少子高齢化の進展に伴う人口減少や人材不足など、将来の自治体運営に関わる大きな課題に直面しております。このような中、持続可能な社会の実現に向けて、「SDGsからウェルビーイングへ」と視点を深化させ、誰もが心豊かに暮らせるまちづくりを目指すとともに、「女性活躍から自分活躍へ」と発展させ、すべての市民が自分らしく活躍できる環境整備を進めてまいります。そして、「鯖江での暮らしは楽しい」「鯖江の未来は明るい」「鯖江で家族をつくりたい」と感じていただくことで、「人口減少対策」や「移住定住促進」につなげてまいります。
こうした方向性を踏まえ、令和8年度当初予算においては、ブランド戦略『つくる、さばえ』を軸とした「本市の魅力を高める施策」と「物価高騰対策」を重点施策として位置づけ、「さばえで暮らす、幸福実感」をテーマに、市民の暮らしを守り、地域の活力を高める取組みを推進してまいります。
まず、「本市の魅力を高める施策」についてでありますが、『結婚・子育て支援』『ウェルビーイングの推進』『ふるさと教育の推進』『ものづくりのまちの推進』『交通環境・生活環境づくり』『めがねのまちさばえの魅力発信』の六つを柱に据え、より実効性の高い施策を展開してまいります。
『結婚・子育て支援』につきましては、「ものづくり」に興味・関心を抱く方を対象としたマッチングイベントを開催し、出会いの創出を図るほか、子育て世帯を支援するため、小学校給食費の完全無償化や、中学校および保育所・幼稚園の給食費負担を軽減する事業、長期休暇中の学童保育において昼食を提供するモデル事業などに予算を計上いたしました。また、日常の中の「楽しさ」や学びの「質を高める」施策として、幼児向けには、プロの振付によるダンスを保育に取り入れる事業、小学生向けには、本と出会えるきっかけを広げる図書カードの贈呈事業、中学生向けには、部活動に一流講師によるコーチングを取り入れる事業に予算を計上いたしました。
『ウェルビーイングの推進』につきましては、40回目の節目を迎える高年大学学園祭を記念事業として規模を拡大し、幅広い世代が交流できる場とする事業や、運動習慣の定着により健康増進を図る事業など、市民が心身ともに健やかで豊かに暮らせる環境づくりを進めるための予算を計上いたしました。
『ふるさと教育の推進』につきましては、IT人材の育成に向けた小中学生対象のプログラミングフェスの開催や、郷土愛の醸成と市の魅力発信を目的とした本市ゆかりの芸術家を紹介する企画展を開催する事業などに予算を計上いたしました。
『ものづくりのまちの推進』につきましては、神明地区に点在する眼鏡のファクトリーショップを核に、地域の歴史・文化・食を活かした「産業観光エリア」の面的整備を推進する予算を計上したほか、さばえのものづくり産業が持つ高い技術力の発信と地場産品の認知度向上を図るため、プロモーション予算を拡充いたしました。
『交通環境・生活環境づくり』につきましては、産業観光の促進に向けた二次交通手段として、シェアサイクルを試験導入する事業や、衛星画像をAIで解析し、水道管の漏水リスクを早期発見することによって維持管理経費の最適化を図る事業などに予算を計上いたしました。
『めがねのまちさばえの魅力発信』につきましては、ものづくりという共通の強みを持つ山梨県甲府市との連携により、「つくる」をテーマとした官民協創の新たなロールモデルを構築する事業や、レッサーパンダを前面に押し出し、全庁的な連携により訪れてみたくなる、住んでみたくなるまちづくりを目指す事業などに予算を計上いたしました。
また、「物価高騰対策」についてでありますが、先の臨時会でお認めいただきました給付金事業や生産性向上設備等導入支援補助金などの予算を繰り越すほか、新たに省エネ家電の購入支援や先ほど申し上げました給食費負担軽減などを実施してまいります。
これらのほか、先行事例のない新たな取組みや、難課題の解決に挑む「ファーストペンギン事業」、若手職員による提案事業、さらに公共施設等の長寿命化に向け、嚮陽会館複合交流施設や神明地区公立認定こども園、鯖江中学校、市民プール、文化センター、立待体育館などの公共施設の大規模整備・改修に係る予算も盛り込みました。
次に、これらの施策を着実に進めていくためには、それを支える行政組織の効率化が不可欠であり、来年度におきましては、限られた人的資源を最大限に活かすため、現在の2局33課1室を2局32課の体制とする機構改革を行います。
まず、「行政管理課」と「デジタル推進課」を統合し、「行政管理・DX推進課」へと改組し、行政改革の推進にデジタル技術の活用を取り入れることで、市民サービスの利便性向上と効率的かつ効果的な行政運営を強化してまいります。
次に、「ダイバーシティ推進・相談課」のうち、女性活躍推進に関する業務を「市民主役推進課」へ移管し、すべての市民が自分らしく活躍できる社会の実現を目指すことで、市民主役のまちづくりをさらに加速させてまいります。
また、同課が所管する市民相談に関する業務を「社会福祉課 福祉総合相談室」へ移管し、新たに「くらしと福祉の相談課」として改組いたします。これにより、これまで分野ごとに分かれていた市民生活や福祉に関する相談窓口を一元化し、市民にとってより利用しやすい相談体制を強化いたします。なお、この見直しに伴い、「ダイバーシティ推進・相談課」はその所掌業務すべてをそれぞれの課へ移管することになり、組織として廃止いたします。
さらに、「公園住宅課」が所管する住宅に関する業務を「都市計画課」へ移管し、新たに「都市計画・住宅課」として改組いたします。人口減少社会を見据え、今後の土地利用計画や都市構造の変化への対応とともに市営住宅の在り方の検討を進めてまいります。併せて、「公園住宅課」については「公園緑地課」へと改組し、公園や緑地の整備・管理を行うとともに、西山公園・西山動物園など本市の宝を最大限に活かし、市民の憩い・交流・学びの場としての魅力向上を推進してまいります。
今回の改革を契機として、より質の高い行政サービスの提供に全力で取り組んでまいります。
それでは、当面する諸課題について申し上げます。
まず、嚮陽会館複合交流施設整備事業についてでありますが、これまで市民の皆様から寄せられました様々なご意見を踏まえ、施設の将来像や整備の在り方について、慎重かつ丁寧に検討を重ねてまいりました。こうした中、今年度は実施設計を進めてきたところでありますが、このたび事業費が確定いたしました。実施設計におきましては、隣接するワイプラザ鯖江店との連絡通路の新設をはじめ、バスロータリーの整備、屋外芝生広場への遊具設置、さらに、夏季の利用を見据えたミスト設備など、利用者の利便性向上を目的とした機能の充実を図ってまいりました。その一方で、昨今の物価上昇により建設工事費が約20%程度上昇するという厳しい状況に直面しておりましたが、そのような中にあっても、仕様の精査や見直しを重ねるなど、徹底したコスト削減に取り組んでまいりました。その結果、総事業費につきましては、基本設計時と比較して3億7千953万円増の36億3千540万円、率にして約12%の増に抑えることができたところであります。
また、駐車場整備につきましては、子育て世帯を中心に、誰もが安全で利用しやすく、気軽に立ち寄ることができるよう、駐車区画の見直しをはじめとした整備を進めてまいります。なお、工事期間中におきましても駐車場の一部を使用可能としながら工事を進めていく予定としておりますが、市民の皆様にはご不便をおかけする場面もあろうかと存じます。何とぞご理解とご協力をお願い申し上げます。
さらに、施設整備と並行して、運営計画の具体化や地域との連携の在り方についても鋭意検討を進めております。その一環として、市民活動交流エリアに関しましては、先週11日に「サバヌシ会議」を開催し、新たな嚮陽会館の魅力をどう引き出し、どのように活用していくべきかを話し合い、前向きなご意見、ご提案が寄せられました。そこで寄せられました内容につきましては、今後の運営に可能な限り反映できるよう検討してまいります。引き続き、多様な世代が集い、学び、交流し、文化を育む拠点としてふさわしい運営体制を構築するため、関係団体の皆様と協議を重ねながら、より良い形を追求してまいります。
なお、今後の工事のスケジュールについてでありますが、4月初旬に工事に係る公告を行い、入札手続きを進めた上で、7月頃の工事着工を予定しており、令和10年秋の完成を目指して事業を着実に推進してまいります。これに伴い、工事準備のため、嚮陽会館につきましては、5月末をもって休館とさせていただく予定であります。一方、ハローワークプラザさばえにつきましては、隣接するワイプラザ鯖江店内において、6月より供用を開始する予定としており、引き続き、関係機関と連携しながら円滑な移行に努めてまいります。
また、これに先立ち、明日19日、株式会社ヤスサキ様と包括連携協定を締結する予定であり、民間企業との協働を通じて、地域に開かれた賑わいある交流拠点の形成を目指してまいります。
今後とも、市民の皆様の声に真摯に耳を傾けながら、整備と運営の両面において丁寧に取り組み、より豊かな地域文化の創造に寄与する施設としてまいります。
次に、神明苑の再整備についてでありますが、「健康づくりと多世代交流」をテーマに、昨年度に実施したサウンディングの参加企業等との個別意見交換を行うとともに、内部・外部の検討委員会の開催や視察の実施などを通じて、内部協議を重ねてまいりました。
一方で、近年の人件費や物価の高騰、公共施設の大規模改修が相次いでいる状況に加え、人口減少や自然災害の増加などを踏まえますと、将来にわたり持続可能な施設とするためには、市としては過度な負担とならない、身の丈にあった整備の規模と事業内容とすることが望ましいと考えております。こうした考え方のもと、療養泉という新たな地域資源の活用を軸に、民間事業者に対し、幅広く協力・連携、事業参画を呼び掛けるとともに、老朽化した施設については、建て替えを視野に、引き続き、国等の補助事業の活用可能性を探りながら、検討を進めてまいります。そこで、来年度に改めてサウンディングを行い、事業者からの事業提案を求めることといたします。その提案内容を精査し、市の役割等を明らかにした上で基本計画等を策定し、現施設の指定管理期間が令和10年度に終了した後、速やかに工事着手ができるよう準備を進めてまいります。
次に、本市の玄関口である鯖江駅の周辺整備について申し上げます。
北陸新幹線県内開業を見据え、市民の皆様や本市を訪れる皆様の利便性向上を図るため、「鯖江駅東口等整備基本計画」を令和4年8月に策定いたしました。その後、令和5年4月から基本設計等に着手しましたが、物価や人件費の高騰に加え、軟弱地盤への対応等の要因変化により、事業費が当初見込みの約26億円から36億円に増える見通しになったため、将来の財政健全化の観点に立ち、令和5年12月、計画の見直しを決断したところであります。その後、市ではハピラインふくいと連携しながら、コンビニエンスストアの誘致や、「えきライブラリーtetote」の移転、「エキナカフリースペース」の設置など、駅のおもてなし機能の充実を進めてまいりました。加えて、交通社会実験および市民アンケートを実施し、多くの市民の皆様から大規模な設備投資に対する慎重なご意見を頂戴したほか、送迎環境の改善に対するニーズが改めて明確になったところであります。
これらの検証結果を踏まえ、今後の方向性につきましては、「『めがねのまちさばえ』の地域資源をつなぎ、にぎわいのある空間の創出を目指す」という「鯖江駅東口等整備基本計画」の整備コンセプトを踏襲しつつ、市民の皆様の意見を真摯に受け止め、鉄道施設をまたぐ東西自由通路の整備は見直し、代替的な機能補完案を検討してまいります。また、交通社会実験の結果を踏まえ、駅東側のロータリー整備や駅前駐車場周辺の改修について検討を進めてまいります。さらに、西口広場と歩行者空間の再編による人の流れの円滑化、駅前ビルへのテナント誘致支援、歩行者目線での都市景観の向上に取り組み、回遊性と魅力を備えた都市空間の形成を目指してまいります。駅周辺については、西側を「にぎわい・生活・交流」の拠点、東側を眼鏡や漆器など本市のものづくりを体験できる起点と位置付け、それぞれの特性を活かしたゾーニングを段階的に推進してまいります。今後は、昨年11月に設立した「鯖江まちなか交流・にぎわい協議会」における議論をさらに深化させ、来年度末を目途に策定するアクションプログラムに基づき、官民連携による投資を呼び込んでまいります。併せて、人口減少や整備コストの高騰といった将来リスクを見据えつつ、費用対効果や利用見込み等を十分に検証したうえで、中長期的な視点のもと、鯖江駅を起点としたまちづくりに取り組んでまいります。
次に、行政改革への取組みについて申し上げます。
まず、職員の人材育成についてでありますが、平成25年に策定した人材育成基本方針を、13年ぶりに全面改定し、新たに「人材育成・確保基本方針」を策定いたします。職員に求められる能力・態度と、それを支える知識・スキルを具体化し、計画的な習得を図るとともに、人事評価制度と連動させることで職員一人一人の成長を後押しいたします。併せて、人材確保や離職防止に向けた職場環境の整備にも継続して取り組み、将来にわたり市民の皆様の期待に応え続けられる職員の育成を目指してまいります。
続いて、行政の高度化と省力化についてであります。市民の皆様が行政サービスに求める水準は、デジタル化の進展に伴い、これまで以上に高い利便性と迅速性を重視する方向へと変化しております。こうした変化に的確に対応するため、DXの推進を本市の重要課題の一つとして位置づけております。まずは、全庁的な業務量調査を実施し、民間ノウハウも活用しながら業務量と職員負担の見える化を進めてまいります。その上で、業務の属人化の解消や標準化を図るとともに、可能な範囲での内製化も視野に入れ、業務の一層のデジタル化を推進してまいります。
続いて、公共施設等総合管理計画についてでありますが、施設の更新や維持管理に係る将来的な財政負担の平準化と適正化を図るため、計画期間の中間年である来年度末を目途に改定を行います。改定にあたっては、施設の安全性や利用状況、維持管理費用などを総合的に検証するとともに、公共施設の在り方を整理してまいります。市民ニーズや地域の実情を踏まえた適切な更新、長寿命化、機能集約を検討し、持続可能な公共施設マネジメントを推進してまいります。
また、上下水道料金の改定についてでありますが、上下水道事業は、少子高齢化や人口減少、節水への意識向上、節水器具の普及等により、料金収入が減少しております。一方で、老朽化施設への対応や地震に備えた耐震化工事の実施が不可欠であります。このような状況を踏まえ、将来にわたり安定的で持続可能な上下水道事業経営を確保するため、来年度に上下水道料金等改定検討委員会を設置し、料金の在り方を検討してまいります。
次に、主要な施策について申し上げます。まず、「甲府×鯖江“つくる”プロジェクト」についてでありますが、本市は眼鏡・繊維・漆器産業を中心に、甲府市は宝飾産業を中心とした全国有数のものづくり産地であることから、両市は「つくる」をテーマに、連携を深めていくことといたしました。プロジェクトの推進にあたっては、行政に加え、経済界、産業界、学校、金融機関、メディアなど、多様な主体に参画いただき、官民協創の体制を整えてまいります。このような多面的な連携のもと、エンターテインメント等の要素も取り入れながら、地方創生の新たなロールモデルの創出を図ってまいります。
また、地域産業の担い手や後継者の確保・育成、商品開発力の向上、認知度やブランド力の強化など、ものづくり産地が共通して抱える課題の解決に向け、着実に取り組んでいく考えであります。
さらに、本プロジェクトは全庁横断で多分野にわたり推進するものであり、両市職員の交流を通じたプロモーションやブランディングの強化、地域産業を牽引する人材を育成する取組み、未来を担う子どもや若者が技術・伝統・魅力に触れる体験機会の創出など、複合的な施策を展開してまいります。
併せて、ものづくりの素晴らしさや地域の食・文化といった魅力の発信、企業マッチングの促進も進めてまいります。これらの取組みを通じて、若者や企業から“選ばれるものづくり産地”としての価値を高め、産地の好循環を創出してまいります。
次に、移住・定住の促進についてでありますが、「結婚・子育て支援」と「めがねのまちさばえ」の魅力発信への取組みを一層推進していく必要があると認識しております。そこで、まず全国の若者層を中心に幅広い年齢層に対し、本市の「ものづくり」、「子育て施策」、「賑わいづくり」など、鯖江で暮らす魅力を分かりやすく発信いたします。鯖江での暮らしを可視化することで鯖江ファンの獲得につなげ、移住・定住およびふるさと納税の更なる獲得を目指してまいります。
その上で、少子化・人口減少対策として、眼鏡・繊維・漆器という生活に密接したものづくり職人との交流やものづくり体験を組み合わせた婚活イベントを実施してまいります。首都圏などにお住まいの移住希望者に加え、市内の若者にも参加いただくことで、新たな出会いによる移住・定住の促進を図るとともに、地域産業の理解促進や将来の担い手確保にもつなげてまいります。
さらに、移住定住を希望する皆様が必要とされる、住まい、仕事、子育て、暮らし、支援制度などの情報を一元的に案内する特設サイトを構築し、移住検討段階から定住に至るまでの不安を軽減いたします。
併せて、移住予定者に向け、宿泊費等の助成を行う「お試し移住支援」を実施し、本市での暮らし、産業、日常に触れていただきます。
これらの取組みを総合的に進めることで、鯖江市に「行ってみたい・住んでみたい・住み続けたい」と感じていただけるよう、着実に取り組んでまいります。
次に、市民主役のまちづくりについて申し上げます。
まず、「地区まちづくり計画」についてでありますが、今年度中に全地区で計画策定を終える予定であります。来年度は、これらの計画を着実に推進するべく「地区まちづくり計画推進交付金」による活動支援を強化し、市民の皆様が主体的に活躍できる舞台を整えてまいります。各地区において、地域の特色を活かした多様な事業に取り組んでいただくことで、市民が集い、交流しながら実践を伴う市民主役のまちづくりがさらに広がるものと大いに期待をしております。
併せて、市民主役のまちづくりをさらに深化させるためには、地域活動を担う新たな人材の育成が急務であります。そこで来年度におきましては、地域で活躍するプレイヤーを育成する「まちづくりプレイヤースクール」を開校いたします。このスクールでは、自ら企画を立ち上げ、事業を成功に導く力に加え、継続を可能にする自走化や収益化まで見据えたスキルを身につけていただきます。本市が「市民主役のまち」のトップランナーであり続けるため、地域で活動したいと考える人を積極的に発掘し、一歩を踏み出すための確かなきっかけを提供してまいります。
続いて、立教大学コミュニティ福祉学部と鯖江高校との連携協定による人材還流プロジェクトについてでありますが、2026年度指定校推薦により、市内在住の鯖江高校男子生徒1名の、立教大学コミュニティ福祉学部コミュニティ政策学科への入学が決まりました。入学される生徒は、来年度から大学での教育や、本市でのインターンなど実習型の学びを通して、地域公共人材としての資質を身につけてまいります。引き続き、将来、鯖江の地で活躍していただける人材の育成と還流に向けた取組みを三者連携のもとで進めてまいります。
次に、災害への備えについてでありますが、大規模な災害が発生した際に被害を最小限に抑えるためには、災害対策本部機能を確実に維持することが極めて重要であります。そのため現在、外部からの供給が途絶えた場合であっても72時間連続して本部機能を維持できる十分な容量を備えた非常用電源の整備に向け、準備を進めております。
また、全国各地で大規模な地震が発生していることを受け、現在、「地域防災計画」の抜本的な見直しを進めているところであり、引き続き、市民の生命と財産を守り抜くとの強い使命感のもと、防災体制の充実・強化に全力を尽くしてまいります。
次に、環境施策について申し上げます。
本市では、令和5年度以降、LED照明への取り替えや太陽光発電設備の設置に対する補助制度を設け、住環境の省エネ化と再生可能エネルギーの普及を一体的に進めてまいりました。この流れをさらに力強く推進するため、来年度におきましては、補助の対象を、家庭で日常的に使用する冷蔵庫、エアコン、高効率給湯器にも広げることといたします。
また、家庭から排出される燃やすごみの削減への取組みについてでありますが、市民の皆様による日頃の丁寧な分別の積み重ねの結果、今年度における1月までの1人1日あたりのごみ排出量は、前年度同期比で減少しており、目標としております令和2年度比で2割減を、3年連続で達成する見込みであります。このような中、4月1日からは新たなごみ焼却施設および粗大ごみ処理施設が稼働いたします。新施設では、利用者の皆様が車に乗ったままで受付や精算をしていただけるほか、キャッシュレス決済にも対応するなど、利便性の向上を図っております。引き続き、利用者の視点に立ったサービス提供に努めてまいりますので、燃やすごみの削減に向け、市民の皆様のご協力をよろしくお願いいたします。
さらに、新ごみ焼却施設で発電される電力につきましては、CO₂排出ゼロにつながる電力であり、同施設で利用するとともに、余剰分は市内の公共施設でも利用することで、脱炭素の取組みを一層推進してまいります。
加えて、現在、市では「環境基本計画」の改定作業を進めており、来月の公表を予定しております。地域の多様な主体との連携・協働のもとで本計画を着実に実行し、環境保全に一層取り組んでまいります。
次に、福祉分野における各種計画の改定について申し上げます。
新型コロナウイルス感染症で得た多くの教訓を踏まえ、現在、「鯖江市新型インフルエンザ等対策行動計画」の改定作業を進めております。
また、来年度におきましては、令和9年度から13年度までを計画期間とした「第5次鯖江市地域福祉計画」および「第6次鯖江市障がい者計画」のほか、令和9年度から11年度までを計画期間とする「鯖江市高齢者福祉計画・第10期介護保険事業計画」も策定いたします。
これらの計画を推進することにより、市民が生涯を通じて安心して健康に暮らし続けることのできる地域社会の実現を図ってまいります。
次に、子育て環境の整備について申し上げます。
まず、神明地区公立認定こども園の整備についてでありますが、これまで、神明地区の子育て世帯を対象としたアンケート調査や、神明地区公立認定こども園整備検討委員会での意見聴取を行うとともに、神明幼稚園および神明保育所の保護者の皆様に対しまして、説明を重ねてまいりました。いよいよ来年度から整備工事に着手し、令和10年度の完成を目指してまいります。工事期間中は大変ご迷惑をおかけしますが、ご理解をいただきますようお願い申し上げます。
一方で、保育士の確保と定着も重要な課題であると認識しており、引き続き、「保育士の魅力発信」「人材確保」「離職防止」の三つの取組みを総合的に推進してまいります。
次に、産業振興について申し上げます。
まず、人手不足対策についてでありますが、市ではこれまで、大学生向けの合同オープンカンパニー事業や、高校生を対象とした企業見学バスツアーなどを通じて、市内企業の人材確保に取り組んでまいりました。来年度は、新たに人材マッチングイベントへ出展する市内企業に対して支援を行うことで、企業の積極的な求人活動を後押ししてまいります。引き続き、各産業界と緊密に連携し、地域の特性を生かした多様な働き手の確保に努めてまいります。
続いて、地場産業支援についてでありますが、10月には福井県眼鏡協会様をはじめ眼鏡関連団体による眼鏡の新たな総合展示会「日本国際眼鏡展[JEX(ジェックス)]」が東京で開催される予定であります。これは、世界に誇る本市の眼鏡産業の魅力を国内外に広く発信し、ブランド価値をさらに高める絶好の機会であり、市といたしましても、積極的に支援してまいります。
また、9月には、越前漆器協同組合と連携し、世界最大級の観光イベント「ツーリズムEXPOジャパン」への出展や首都圏でのプロモーションを強化することで、漆器と食文化を組み合わせた観光誘客の取組みを一層推進してまいります。
さらに、7月に開催される「機械要素技術展」での本市ものづくり技術のPRを継続するほか、新たに、市内事業所の挑戦を応援する「ビジネスチャレンジ事業」を立ち上げます。
これらの取組みを通じ、地場産業の高度化と価値向上の動きを加速し、鯖江ブランドの更なる成長につなげてまいります。
次に、本市の農林業や農村の活性化と、新たな鯖江の地域づくりの在り方を示す「鯖江市農業・林業・農村ビジョン」を来年度中に改定いたします。改定にあたりましては、「鯖江市食育推進計画」と鳥獣害対策に関する「人と生きものの ふるさとづくりマスタープラン」を同ビジョンに統合し、総合的に取り組むための指針として見直してまいります。
同じく、立地適正化計画につきましても来年度中に改定いたします。改定にあたりましては、都市機能誘導区域および居住誘導区域の見直しや防災指針の策定を進め、市民の安全・安心と暮らしの利便性が両立した、災害に強いコンパクトな都市構造の形成を目指してまいります。
次に、教育環境の整備について申し上げます。
まず、学校施設の長寿命化についてでありますが、令和2年度に策定された学校施設長寿命化計画の改定作業を進めております。学校施設の計画的な改修・更新を通じてトータルコストの縮減や予算の平準化を図り、安全・安心な教育環境を継続的に確保してまいります。また、長寿命化改修工事におきましては、老朽化対策に加え、教育内容などの多様化やICT導入、省エネ、防災・バリアフリーなど、現代の社会的要請を踏まえた機能向上も図ってまいります。
なお、現在、鯖江中学校において長寿命化改修工事を進めておりますが、来年度からは、建築後50年が経過いたします鯖江東小学校の長寿命化に着手してまいります。まず建物躯体の耐力度調査を行い、令和9年度以降に設計業務を行うなど、工事着手に向けた準備を進めてまいります。
また、夏場の熱中症対策としまして、現在、中学校体育館への空調設備の設置を進めております。引き続き、来年度からは小学校体育館への空調設備設置に向けた実施設計を行い、児童生徒の教育環境の一層の改善を図ってまいります。加えまして、大規模災害時の避難所としての活用を想定しており、安全・安心な環境づくりにも寄与するものと考えております。
続いて、中学校における休日部活動の地域展開についてでありますが、これまで、PTAや校長などの学校関係者に加え、スポーツ・文化芸術の関係者が参画する「地域クラブ活動推進協議会」を中心に議論を重ね、段階的に総合型地域スポーツクラブに移行してまいりましたが、来年度から地域クラブ活動として本格的に開始いたします。クラブ運営にあたりましては、一人当たり概ね年間24,000円の会費をいただき持続可能な活動を目指してまいります。このほか、指導者の確保・育成や費用負担の在り方などの課題はありますが、推進協議会を中心に「地域の子供たちは、学校を含めた地域で育てる」という理念のもと、子どもたちの健全育成を第一に考えた環境づくりに取り組んでまいります。
続いて、豊公民館の大規模改修工事でありますが、今月末に完了し、来月22日に完成記念式典を挙行いたします。「花と緑と音楽のまち」を目指す豊地区において、地域コミュニティの中心として、また防災・福祉のまちづくりや生涯学習活動の拠点として、これまで以上に地域の皆様に愛され、親しまれる施設となるよう努めてまいります。
以上、令和8年度の当初予算案に掲げる主要な施策や事業を中心に概略を申し上げました。
これらの結果、令和8年度の一般会計の予算額は、前年度に比べ27億9千800万円増となり、過去最大規模の370億9千500万円となりました。人件費や生活保護扶助費の増額などにより扶助費が増えたこと、そして公共施設の長寿命化改修工事が大幅に増えたことが主な要因となっております。しかしながら、公共施設等整備基金は3億4千万円取り崩したものの、財政調整基金を取り崩さずに予算編成ができましたことは、ふるさと納税などの自主財源や国・県等からの財源を確保するなど、職員が知恵を出し汗をかいてくれたおかげであると思っております。今後も健全財政に努めてまいります。
また、特別会計におきましては、国民健康保険事業特別会計で、保険給付費等の増により100万円の増、後期高齢者医療特別会計で、後期高齢者医療広域連合納付金の増により2億4千500万円の増、介護保険事業特別会計では、保険給付費等の増により1億890万円の増となりました。
企業会計におきましては、水道事業会計で送水・配水ポンプ維持修繕工事費等の増により9千410万円の増、公共下水道事業会計で処理場整備費等の増により5億9千910万円の増、農業集落排水事業会計で建設改良費等の増により2千70万円の増となりました。
また、令和8年度末の基金残高につきましては、財政調整基金は38億2千540万円を確保することができる見込みとなり、今後の物価の動向や不測の財政需要等にも対応できると考えております。一方、市債残高につきましては、令和7年度末には247億9千161万円余となりますが、後年度に交付税措置される優良債を中心に借り入れていることから、自主財源で償還しなければならない実質的な負担額は、令和7年度末で約89億円と見込んでおります。
以上の結果、一般会計に特別会計等を含めた令和8年度予算総額は、581億4千520万円となり、前年度に比べ38億6千680万円、7.1%の増となりました。
次に、議案第10号「令和7年度一般会計補正予算(第9号)」につきまして、その概要を申し上げます。
国の補正予算に係る教育施設等の改修事業費や道路等の改良事業費のほか、最高裁判決を踏まえた生活保護費の追加給付分、昨年度以前に受け入れた国・県支出金の精算にかかる返還金、各事業の決算見込みによる過不足額、さらに、将来の財政需要への備えとしまして、公共施設等整備基金への積立金を計上いたしました。
これらの結果、一般会計補正予算額は18億3千460万円、補正後の予算総額は382億9千30万円となりました。
また、特別会計および企業会計におきましては、国民健康保険事業特別会計、後期高齢者医療特別会計、水道事業会計、公共下水道事業会計で所要の補正を行いました。
この結果、特別会計等を含めた令和7年度予算総額は585億7千730万円となりました。
その他の議案につきましては、それぞれの理由に基づき提案いたしました。
以上、私の市政に対する所信の一端と今回提案いたしました議案について申し上げました。何とぞ慎重にご審議のうえ、妥当なご決議を賜りますようお願い申し上げます。
お問い合わせ
このページは、秘書広聴課が担当しています。
〒916-8666 鯖江市西山町13番1号(市役所本館3階)
秘書広報広聴グループ
TEL: 0778-53-2202(秘書)
TEL: 0778-53-2203(広報)
FAX:0778-51-8161


















