第452回鯖江市議会定例会 提案理由説明要旨(令和7年8月27日)
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最終更新日:2025年11月26日
第452回鯖江市議会定例会の開会にあたり、令和7年度補正予算案をはじめ、各議案のご審議をいただくに際し、市政運営にあたっての所信の一端を申し述べますとともに、市政の諸課題につきまして、その概要をご説明申し上げます。
はじめに、この夏も、鯖江のこどもたちが全国の舞台で素晴らしい活躍を見せてくれました。
まず、「中国高校総体2025」のアーチェリー競技では、鯖江高校が男子団体で同校初の準優勝を果たしました。また、男子個人では村田聖那選手が見事準優勝に輝き、今後の更なる飛躍を期待しております。
さらに、体操競技におきましても、鯖江高校が女子団体総合で3年ぶりの優勝を達成しました。
また、「北信越中学総合競技大会」では、中央中学校が体操男子団体で優勝を果たしました。体操女子個人総合では、中央中学校の兵藤瑠香選手が1位、田中紫衣選手が4位と優れた成績を収め、鯖江中学校は新体操男子団体で優勝という快挙を成し遂げました。
さらに、「全国中学校体育大会」の出場権を獲得しました中央中学校が、体操男子団体で2年連続の3位入賞を果たし、「体操のまちさばえ」の存在感を全国に力強く示してくれました。
また、「JOCジュニアオリンピックカップ全国中学生なぎなた大会」におきまして、鯖江なぎなたクラブが演技競技で準優勝を果たし、全国の舞台でその技術と精神を堂々と披露しました。
また、「バタフライ 第44回全日本クラブ卓球選手権大会」におきまして、本市の小学生2人がメンバーに加わるフェニックス卓球クラブが男子小・中学生の部で優勝しました。今後の更なる活躍を期待しております。
また、「北陸吹奏楽コンクール」においては、中央中学校が中学生A部門で金賞を受賞し、福井県代表として「全日本吹奏楽コンクール」への出場を決めました。また、小学校部門においても神明小学校が金賞を受賞し、「東日本学校吹奏楽大会」へ福井県代表として選出され、「吹奏楽のまちさばえ」としての存在感を広く示してくれました。
そのほかにも、鯖江の多くのこどもたちが、さまざまな分野で全国の舞台に挑戦し、輝かしい成果を収めております。これらの成果は、こどもたちのたゆまぬ努力の賜物であり、地域の誇りであります。今後も市民の皆様とともに、こどもたちの成長を温かく見守り、力強く応援してまいります。
次に、6月に公表いたしました市職員によるパワーハラスメント事案につきまして、市民の皆様の信頼を損ね、ご心配をおかけしましたことを、心より深くお詫び申し上げます。
市では、再発防止に向けて、全職員を対象としたハラスメント防止研修の実施、相談窓口の周知、定期的なアンケートの実施など、職場環境の改善に全力で取り組んでいるところであります。今後も、市民の皆様に安心して市政をお任せいただけるよう、信頼回復に努めてまいります。
また、6月に実施された定期監査において、公共下水道事業会計および農業集落排水事業会計における令和6年度分の消費税等の中間納付について、法定期限を過ぎて納付したことにより延滞税が発生したとの指摘を受けました。公共下水道事業会計では33,600円、農業集落排水事業会計では3,100円の延滞税を納付する結果となりました。
このような事案の発生と対応の遅れにより、市民の皆様の信頼を再び損ねましたことを、重ねて深くお詫び申し上げます。今後は、納付期限の管理体制を強化し、チェック体制の徹底を図るとともに、万が一同様の事案が発生した場合には、速やかな報告と適切な対応を行い、再発防止に努めてまいります。
今年の少雨による農業への影響につきましては、今月1日に「渇水対策相談窓口」を設置し、各町内の状況に応じた取水方法などについて、各種相談をいただきました。補助金の申請につきましては、要件に合致した5町内について申請に繋がる見込みとなっております。今後も、農業者の皆様が安心して営農を続けられるよう、きめ細やかな支援と情報提供に努めてまいります。
それでは次に、継続して取り組んでおります主要事業について申し上げます。
まず、嚮陽会館複合交流施設整備事業についてでありますが、現在、実施設計に鋭意取り組んでいるところであります。
新たな嚮陽会館の機能の一つであります市民活動に関しましては、「サバヌシ会議」として、市民主役所構想の実現をテーマに新しい嚮陽会館の活用策についての意見交換会や、先進事例を学ぶ勉強会が開催されるなど、「市民力」のさらなる高まりを感じております。
今後も、市民の皆様とワークショップ等を通して、市民活動を後押しする活動拠点「市民主役所」の実現に向けて、また市民の皆様とともにつくる嚮陽会館複合施設整備を進めてまいります。
次に、神明苑敷地内での温泉掘削についてご報告いたします。先月16日には泉質分析のための採水を実施し、現在、専門機関による分析を進めております。温泉としての適合が確認された場合には、地域資源としての価値を踏まえ、再整備事業への活用等を視野に入れ、基本計画の策定に向けて取り組んでまいります。
次に、行政運営について申し上げます。
指定管理施設の持続的なサービス向上を図るため、最近の賃上げ動向を踏まえ、人件費の変動に応じて指定管理料を変更する「賃金スライド制度」を新たに導入いたします。対象としては、指定管理料に人件費を算定している施設とし、令和9年度までの3年間、制度を実施してまいります。
また、10月には5年に一度の国勢調査が全国一斉に実施されます。調査結果は、国や地方公共団体の施策の基盤となり、民間活動にも広く活用されます。正確な調査のためには市民の皆様のご協力が不可欠であり、特にオンライン回答の促進に向けて取り組んでまいります。市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。
次に、防災危機管理について申し上げます。
台風の襲来の時期を迎え、先日も九州地方や能登半島などで大雨による被害が発生したところですが、近年は記録的な大雨や猛烈な風による被害が全国各地で発生していることから、本市においても体制を整え、正確な情報発信と早期避難の促進に努めてまいります。
また、今年度の鯖江市総合防災訓練は、新横江地区を会場に夜間の災害発生を想定した市民参加型の訓練を11月9日に予定しております。災害に強いまちづくりには、市民一人ひとりの意識と行動が不可欠であります。市民の皆様が主体的に参加できるよう、万全の準備を進めてまいります。
次に、モノづくりの取り組みについて申し上げます。
先月9日から11日までの3日間、千葉県の幕張メッセで開催された「第30回機械要素技術展」において、市内のものづくり企業8社が「チームさばえ」として共同出展し、市内企業の技術力や製品を広く紹介いたしました。
本取組みは4年目を迎え、「めがねのまちさばえ」ブースとしての認知度も着実に高まってきており速報値ではありますが、商談件数は38件、成約見込み11件、受注見込み額は1,200万円を超えるなどの成果が得られております。
今後もこうした展示会等の機会を活かし、企業の挑戦を後押しするとともに、本市の魅力を全国に発信してまいります。
次に、越前市と連携して展開している「越前鯖江デザイン経営スクール」について、今年度で3年目を迎え、今月18日にはシンポジウムを開催し、市内外から多数の参加をいただきました。
本シンポジウムでは、デザイン経営に精通する専門家による基調講演や、産地企業とのパネルディスカッションを通じて、地域産業の未来像を共有する貴重な機会となりました。
今年度は、シンポジウムを含め4つの学びの場を展開する予定であり、その一つであるセミナーの1回目が本日開催されます。各学びの場を通じて、「デザイン経営」や「広義のものづくり」を学ぶ場を継続的に提供し、地域産業の持続的な発展と魅力あるまちづくりを推進してまいります。
次に、先月12日、13日の2日間、大阪・関西万博の関西パビリオンにおいて、鯖江市ブースを出展し、本市の伝統産業の魅力を広く発信いたしました。
福井県ブースには2日間で約8,300名の方々にご来場いただき、実施したアンケートでは「鯖江を知っている」「行ってみたい」との声が多く寄せられ、市への関心の高さを実感いたしました。その中では、市に対するご意見やご要望も多数いただいており、これらの貴重な声を今後の誘客施策や交流人口の拡大に活かしてまいります。
次に、本年度取り組みます越前漆器プロモーション事業についてご説明いたします。
若者層へのアプローチとして、さいたまスーパーアリーナで開催される「東京ガールズコレクション」のケータリング会場において、越前漆器や本市のスイーツの魅力を来場者およびオンライン視聴者に向けて発信いたします。また、さばえ魅力発信アンバサダー「くいれじーまぐねっと」様によるSNSやイベントを通じた産地紹介を実施し、若者に響く商品づくりや人材育成につなげてまいります。
また、東京ガールズコレクションでは、「モノづくり」という共通の強みを持つ山梨県甲府市との連携を発表いたします。地域産業が直面する事業承継や後継者確保といった課題の解決に向けて、互いの地域資源を活かしながら、効果的なシティプロモーションを展開してまいります。
インバウンド富裕層へのアプローチとしましては、東京・有明コロシアムで開催される国際的なテニス大会「ジャパンオープンテニスチャンピオンシップス2025」において、蒔絵の実演、体験コーナー、越前塗山車の展示を通じて、越前漆器の技と美を体感いただける特設ブースを設置いたします。さらに、世界的に著名なテニスプレーヤーには、漆を施した特製ラケットや越前漆器の逸品を贈呈します。また、シングルス優勝者には越前漆器による特製の優勝楯を贈り、国際舞台で越前漆器の魅力を発信してまいります。
加えて来月26日から30日まで東京銀座にある福井県のアンテナショップ「ふくい食の國291」において、越前漆器を中心とした本市のPRイベントを開催いたします。さらに、10月19日には、慶應義塾大学日吉キャンパスにて、同大学の同窓会組織が主催する「連合三田会大会」において、これまでに慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科と連携して取り組んできた越前漆器のプロジェクトを発表し、その魅力を発信する予定であります。
これらの機会を通じて、越前漆器の伝統と技術を広く紹介し、本市が誇るものづくりの魅力を国内外の多くの方々に知っていただけるよう、積極的に取り組んでまいります。
次に、マチづくりの取り組みについて申し上げます。
鯖江のまちなかに新たな交流とにぎわいを創出することを目的に、鯖江商工会議所、一般社団法人鯖江観光協会、鯖江市、そして地元産業界や各種団体が連携し、「鯖江まちなか交流・にぎわい協議会」を設立する運びとなりました。本協議会では、「中心市街地」「鯖江駅」「産業観光・交流」の3つの分科会を中心に、具体的な施策の検討を進めてまいります。
今秋には、市と商工会議所、観光協会を中心とした準備組織を立ち上げ、中心市街地の空洞化への対応、鯖江駅周辺の整備、地域産業と観光を融合させた産業観光の推進など、まちなか全体の魅力向上をテーマに、将来的には、まちづくり会社の設立も視野に入れ、持続可能なまちづくりを目指してまいります。
次に、今年で18回目を迎える、「鯖江市地域活性化プランコンテスト」の大学生版を、来月13日から15日の3日間開催いたします。全国から応募のあった大学生・大学院生・高専生の中から選考を通過した18名が、2泊3日の市内合宿を通じて、鯖江の未来を創造するプランを作成します。今年も、若者ならではの感性や外部の視点を活かした、夢のある面白い提案を期待しています。
また、先月9日に開催された高校生版では、鯖江高校生をはじめ13名が選考を通過し、高校生ならではの視点で未来づくりのプランを発表しました。地元高校生がまちづくりに関心を持ち続けられるよう、提案の具現化に努めてまいります。
次に、平成16年の福井豪雨の復興支援活動をきっかけに、翌年から始まった河和田アートキャンプは、今年で活動20周年を迎えました。これまでに全国56大学、累計1,677名の学生が河和田を訪れ、うち31名が移住するなど、全国的にも先進的で素晴らしい学生連携によるまちづくり活動となっています。今月30日には、20年の歩みを振り返り、今後の継続を見据えた記念式典「大同窓会」を開催します。
また、関西を中心とする大学生30名が、今月9日から来月21日までの期間、河和田のCO-MINKAで共同生活を送りながら地域住民と交流し、河和田地区を舞台に「地域とアート」をテーマとした9つのプロジェクトを進行中です。来月13日・14日の2日間には、作品展示会と活動発表会が予定されており、交流を通じた活力が地域力の向上につながることを期待しております。
次に、市制施行70周年を記念し、鯖江の魅力を五感で感じていただけるオリジナルの香り「さばえの香り」を製作いたしました。この香りを活用したウェットタオルが完成し、パッケージには本市出身の書家・前田鎌利氏による揮毫(きごう)を施した製品となっております。
このウェットタオルは、市制70周年記念イベント等において配布し、多くの皆様に「さばえの香り」を体感していただく予定です。さらに、アロマディフューザーを活用した空間づくりを通じて、「癒し」「安らぎ」「温かみ」を感じていただける場の提供にも取り組んでまいります。
現在、「さばえの香り」を活用したふるさと納税返礼品の開発支援も募集しており、審査会等を経て、地域資源としてのさらなる展開を図ってまいります。今後も様々なイベントや取り組みを通じて、「さばえの香り」に触れていただき、香りを通じて鯖江の魅力を広く発信してまいります。
次に、6月7日、「えきライブラリーtetote」が鯖江駅1階へ移転オープンしたことに伴い、旧スペースを「サバエ エキナカフリースペース」として整備いたしました。整備から約2ヶ月が経過し、今月8日には延べ利用者数が1万人を突破するなど、多くの市民の皆様にご利用いただいております。
特に高校生の利用が多く、「集中して勉強できる」「気軽に立ち寄れて便利」といった声が寄せられており、若者の学びや交流の場として定着しつつあることを大変嬉しく思っております。
今後も利用者の皆様のご意見を丁寧に伺いながら、鯖江駅のさらなる利便性向上と、駅を中心とした地域の賑わい創出に取り組んでまいります。
次に、鯖江駅周辺整備に向けた取り組みとして、6月9日から20日の2週間、鯖江駅周辺交通社会実験を実施いたしました。また、送迎に関する実態を把握するため、対面形式によるアンケート調査を行い、166名の方々から貴重なご意見をいただきました。
実験期間中、大きな混乱もなく円滑に実施できましたことは、市民の皆様ならびに鯖江駅利用者の皆様のご理解とご協力の賜物であり、心より感謝申し上げます。
今後は、送迎の状況の変化やアンケート結果を丁寧に分析し、鯖江駅周辺の交通のあり方について検証を重ねながら、整備計画の策定に向けて取り組んでまいります。
次に、現在、鯖江中学校において校舎の長寿命化改修工事を進めており、特別教室の北校舎および普通教室の中校舎の内部取り壊しが概ね完了しております。
また、校舎改修工事に引き続き、屋内運動場改修工事の入札が執行され、建築工事におきましては、今議会において請負契約の締結についてご承認をお願いするものでございます。
この屋内運動場につきましても、校舎と同様に未来を担うこどもたちのため、安全で快適な学び舎として整備を進め、令和9年4月の供用開始を目指してまいります。
次に、鯖江東小学校は昭和55年の竣工から45年が経過し、雨漏りや外壁塗装の剥がれなど、経年劣化による老朽化が進んでおります。児童の安全・安心な教育環境および生活環境を確保するため、校舎および体育館の大規模改修を実施いたします。
令和8年度から令和10年度にかけて施設の調査・設計を行い、令和11年度からは3ヵ年程度をかけて改修工事を進めてまいります。未来を担うこどもたちが、より良い環境で学び育つことができるよう、着実に整備を進めてまいります。
次に、鯖江東幼稚園につきましては、令和8年3月をもって閉園とし、今後はその施設を学童保育事業を担う児童センターとして活用する計画であります。児童福祉施設としての新たな役割に対応するため、改修工事に向けた実施設計業務を進め、こどもたちが安心して過ごせる環境づくりを目指してまいります。
次に、旧瓜生家住宅は、1699年に建築された県内最古級の古民家であり、国の重要文化財に指定されております。平成5年度の修理工事から約30年が経過し、茅葺屋根をはじめ建物各部に傷みが見られることから、令和10年1月末を工期として、屋根の全面葺き替えを含む保存修理工事および耐震補強工事を実施いたします。
工事完了後は、兜山古墳をはじめ、旧北陸道沿いに点在する豊かな歴史遺産とあわせて、旧瓜生家住宅を社会教育や学校教育の場として活用するのみならず、観光資源としても積極的に活用し、地域の魅力を高めながら、貴重な文化財を未来へと継承してまいります。
次にヒトづくりの取り組みについて申し上げます。
市民が市民を表彰するというコンセプトではじまった「市民主役アワード」ですが、3回目となる今年は、市民活動が広がるきっかけとなった世界体操選手権鯖江大会から30周年の節目の年に、鯖江から市民主役のまちづくりに光をあてようと、初めての全国版として11月23日に開催します。
「自分たちのまちは自分たちがつくる」という市民主役条例をもつ本市の宝は、「市民力」です。市民一人ひとりの力が地域社会を豊かにする重要な原動力であることを再認識し、市民活動30周年の記念すべき年に、全国版のアワードを開催し認知度を高め、市民主役の聖地であるとともに、「市民主役で日本一活気あるまち」を目指してまいります。
次に、明治大学との連携事業の一環として、今月24日に本年度第1回目の市民活躍講座を開催しました。今回は、明治大学理工学部の本多貴之准教授および学生の皆様をお招きし、鯖江市役所JK課との共同企画による「夏休みこども実験教室」を実施しました。小学生親子や中学生23名が参加し、家庭にある身近な道具を使った工夫あふれる実験を通じて、楽しみながら科学への理解を深めました。
今後も、大学や地域の皆様と連携し、それぞれの得意分野を生かした共同企画を推進することで、幅広い世代が学びと交流を享受できる事業を展開してまいります。
次に、「鯖江市こどもの権利条例」の理念を広く市民の皆様に知っていただくため、普及・啓発活動を積極的に展開しています。
夏休み期間中には、文化の館にて「こどもの権利」に関する図書展示を行い、こどもたちが権利について考えるきっかけを提供しました。また、今月21日には大阪常磐会大学教授、昇慶一氏を講師に迎え、こどもの権利に関する講演会を開催し、専門的な視点から理解を深める機会となりました。
さらに、市内の小学生や高校生の意見を反映した「こどもの権利条例パンフレット」を作成し、10月19日の市制70周年記念事業「親と子のリレーションシップほくりく2025INさばえ」や市内小中学校等で配布予定であります。今後も、さまざまな場面で条例の内容を広く周知し、こどもの権利を大切にする社会づくりを推進してまいります。
次に、今月3日、大阪・関西万博ウーマンズパビリオンにおいて、「さばえSDGsグローカルアクション2025大阪・関西万博」を開催し、多くの皆様にご参加いただき、盛況のうちに終了いたしました。
このイベントでは、SDGs推進の理念に基づき、地域の役割とその重要性を広く発信することを目的に、パネルディスカッションや若手職員による「さばえの香りプロジェクト」の発表を行いました。
パネルディスカッションには、俳優の蒼井優さん、福井県の鷲頭副知事、鯖江市SDGs女性活躍推進アドバイザーの小脇美里さん、そして地元企業・団体の代表の皆様をお迎えし、女性や若者の力をどう引き出し、これからの地域の未来をどう描いていくか、また鯖江市での取り組みについて、活発な意見交換が行われました。
今後も、女性や若者の力を最大限に活かしながら、伝統と革新を融合させた「ものづくりのまち さばえ」から、全国、そして世界へとその魅力を力強く発信し続けてまいります。
次にコトづくりの取り組みについて申し上げます。
これから訪れる秋に向けて、市では多彩なイベントを開催してまいります。
まず来月には、眼鏡、歴史・文化、そしてSDGsの取組を全国へ発信する「さばえ3大フェス」を開催いたします。
松阜神社周辺では今年で2回目となる「さばえ門前まつり」が予定され、江戸時代の門前町の風情を再現しながら、歴史・文化の魅力を体感できる空間として、飲食・物販屋台やステージイベント、ライトアップなど、昼夜を通じて楽しめる内容となっております。
めがね会館では「めがねフェス2025」と称して、「めがねよ、ありがとう」をテーマに、めがね供養や製造体験、最新めがねの展示、記念企画として前園真聖氏・丸山桂里奈氏によるラジオ公開収録も予定されております。
西山公園にて開催される「めがねのまちさばえSDGsフェス2025」では、学生と企業が連携したワークショップや展示を通じて、持続可能な社会の実現に向けたSDGsの実践を促進します。TGCプロデュースによるファッションショーや、EXILE TETSUYA氏とのスペシャルステージなど、世代を超えた市民参加型イベントを通じて、心身の健康増進や表現活動の学びを促進します。鯖江高等学校ダンス同好会とのコラボ企画に加え、市内保育施設における世代間交流を促すダンスプログラムも展開し、ダンスを通じて誰もが日常の中で“楽しい・嬉しい・心地よい”と感じるウェルビーイングの創出を目指します。
また、3つの会場を巡る小学館コロコロコミックとのコラボによるクイズスタンプラリーも実施し、周遊性を高めることで市内外からの来訪者を促進し、市制70周年にふさわしい笑顔と活気に満ちた2日間を創出し、この輝きを未来へとつなげてまいります。
また、来月20日の「国際レッサーパンダデー」に合わせ、西山動物園を中心としたレッサーパンダをテーマとした記念事業を展開いたします。
具体的には、福井鉄道福武線の車両にレッサーパンダのラッピングを施した電車のお披露目を行い、同車両を使用した小学生親子70名を対象とした貸切ツアーを実施いたします。また、西山動物園においては、レッサーパンダのトレーディングカードの販売やクイズ企画など、来園者に楽しんでいただけるイベントを多数開催する予定です。さらに、福井鉄道では、レッサーパンダデザインの特別切符、1日フリー乗車券を今月23日より販売しております。
西山動物園は、今年、開園40周年という節目の年を迎えております。この記念すべき年にあたり、これらの取り組みを通じて、市民の皆様に西山動物園の魅力を再認識していただくとともに、レッサーパンダをはじめとする動物たちへの理解と関心を深めていただけることを期待しております。
また、「つくる、さばえ」の理念のもと、市民協働による地域イノベーションの象徴として、今年も「さばえまつり」を開催いたします。このまつりは、市民や有志がゼロから企画、運営するものであり、誰もが主役となって、それぞれの「つくる」を自由に表現する場であります。
この「さばえまつり」を通じて、まちに創造の力が満ち、新たな関係性や活力が生まれることを期待しています。市では、今後も市民の皆様とともに「つくる、さばえ」の理念を実践し、創造的で持続可能な未来のまちづくりを力強く推進してまいります。
また10月には、西山公園を舞台に「鯖江Jazzフェスティバル2025」が開催されます。自然に囲まれた開放的な空間だからこそ実現できる、“鯖江スタイル”の音楽祭です。企画・運営は、市内の企業や団体による「鯖江ミュージックビレッジ実行委員会」が担い、市民自らが未来を築く力と創造性が詰まった取り組みとなっております。
鯖江高校吹奏楽部と人気ジャズバンド「JABBERLOOP」による共同楽曲制作も進行中であり、プロの指導を受ける貴重な機会を通じて、高校生をはじめとする若い世代の成長を後押しいたします。
音楽を“聴く”だけでなく、まちの空気とともに“感じる”特別なひとときを、市民の皆様とともに創り上げてまいります。
次に、今年も全国的に注目を集める一大イベント「RENEW」が開催されます。11年目を迎える今回は、過去最高となる120社を超える企業・工房の参加が予定されており、あわせて新たな試みとして全国各地の同様の取り組みを展開する産地との交流を設けます。これにより、今後の協業や新たな価値創出に向けた取り組みが期待されております。
「RENEW」を通じて、本市のものづくりの力を改めて全国に発信し、地域産業のさらなる活性化へとつなげてまいります。
次に、昨年に引き続き「SABAE BOOK FES 2025」を開催いたします。市制施行70周年記念事業の一環として、本イベントでは多彩な企画を予定しており、昨年の開催を上回る充実した内容となるよう、関係者一同準備を進めております。
本を通じて人と人とがつながり、世代や地域を越えた交流が生まれ、地域コミュニティのさらなる活性化につながることを期待しております。
次に、本市の文化芸術振興と地域活性化を目的に、「さばえまちなか芸術祭2025」を開催しております。第1弾として、今月9日からまなべの館で、本市出身・ドイツ在住の現代美術家・斉藤陽子(たかこ)氏の日本初の回顧展「斉藤陽子あそぶミュージアム」を開幕し、県内外から多くの皆様にご来館いただいております。
また、同時開催の「まなべDEわくわく!!アートフェスタ2025」で、オープニングを盛り上げました。来月20日からは野外展示が始まり、週末イベントや10月のクロージングではライブやダンスパフォーマンスなどを予定しています。
今年は展示エリアを拡大し、まちなかの周遊性と賑わいを高めるとともに、学校や文化団体との連携を通じて地域の魅力発信と地域力向上を図ってまいります。
次に、昨年11月に逝去された、日本アニメーション界のパイオニアであり、まなべの館名誉館長であるクリヨウジ氏の偉業を称え、クリ氏に続く才能の発掘を目的として、ショートアニメーション作品を公募をする「クリヨウジ キッズアニメーションアワードさばえ」を開催いたします。11月1日から3日までの期間、「まなべの館」にて入賞作品の発表や講評に加え、クリ氏の代表作の特別上映、またクリ氏と交流のあったアーティストをお招きし、思い出や作品について語っていただくトークイベントも予定しております。
本取り組みは、市制70周年およびまなべの館リニューアル15周年記念事業として開催しており、市民の皆様がアニメーションという芸術文化に触れる機会を創出し、本市の文化芸術のさらなる振興を図るとともに、クリ氏に続く世界に羽ばたく芸術家の育成、新しい時代を切り拓く創造性豊かな人材の輩出を目指してまいります。
これらのイベントは、鯖江の文化、芸術、そして市民力を活かした、みんなでつくり、みんなで楽しむことを大切にしたものとなっております。
また、「いつでも・どこでも・だれでも・いつまでも気軽に運動・スポーツを楽しむ」の実現に向けて、さまざまな取り組みを進めている中、その一環として、鯖江市スポーツ協会と連携し、毎年恒例となっております「鯖江市民スポーツの日」を今年も10月5日に鯖江市総合体育館にて開催いたします。世代を超えて多くの市民の皆様にご参加いただき、スポーツの楽しさを共有できるよう、誰もが気軽に参加できる企画を準備しております。
次に、本年は、1995年に本市で開催された「世界体操競技選手権鯖江大会」から30周年という節目の年にあたることから、11月29日に鯖江市総合体育館において、現役の日本代表選手や地元出身の選手を含むトップアスリートによる体操競技演技会を開催いたします。あわせて当時の日本代表選手や大会運営にご尽力いただいた方々をお招きし、貴重な映像を交えながら当時を振り返るメモリアルトークショーを実施します。
市民の皆様に、世界レベルの演技を間近でご覧いただける貴重な機会となるよう準備を進めてまいります。
これらの多彩なイベントをより多くの皆様に楽しんでいただくため、スマートフォンアプリ「ふくアプリ」を活用した「市制70周年記念イベントスタンプラリー」第2弾を実施いたします。
「めがねのまちさばえSDGsフェス2025」をはじめ、来月から11月にかけて開催される20のイベント会場にてスタンプを3つ集めてご応募いただくと、抽選で150名の方に、電子マネー「さばサイフ」1,500円分のポイントを付与いたします。
この取り組みを通じて、市民の皆様や来訪者の方々に、鯖江の魅力を知っていただき、実際に足を運び、体感し、そして楽しんでいただけるよう、賑わいの創出に努めてまいります。
次に、支え手づくりの取り組みについて申し上げます。
鯖江高校および立教大学コミュニティ福祉学部との相互連携協定に基づく「人材還流事業」の一環として、公務員志望の立教大学の学生2名を、今月18日から10日間、鯖江市役所にてインターンシップとして受け入れております。今回の取り組みを成果として積み重ねることで、今後は鯖江高校から進学した学生がインターンシップを通じて学び、地域に貢献する人材として育つことができる体制の整備を進めてまいります。
次に、鯖江市職員の人材確保につきましては、優秀な学生と早い段階で接触を図り、採用後のミスマッチを防ぐため、今月26日より「鯖江市役所インターンシップ」を実施しております。
昨年度から導入している5日間の「短期実務体験型」に加え、本年度は新たに3週間の「長期プロジェクト型」を開始し、21名の学生の皆様にご参加いただいております。市役所各課における業務体験を通じて、鯖江市職員として働くことの「やりがい」や「魅力」を肌で感じていただき、将来の鯖江市を担う人材の確保につなげてまいります。
それでは、本日ご提案いたしました主な議案について、ご説明申し上げます。
はじめに、議案第52号「令和7年度一般会計補正予算(第3号)」についてでありますが、総務費におきまして、未契約報告分のNHK受信料として1千304万円余、本庁舎3、4階の部署にフリーアドレスを導入するための経費として1千290万円、ハピラインふくい北鯖江駅に駐輪場を増設する経費として528万円、令和8年度に策定予定の第3期地域公共交通計画に向けて、必要となる関連調査業務に要する経費として640万円、所得税・個人住民税の定額減税補足給付金について、確定申告等の影響により予算不足が見込まれるため、その支給額を追加する経費として4千200万円、市税過誤納還付にかかる費用の追加に1千万円を計上しました。
また、民生費におきまして、県の補助制度を活用し、市内私立保育所・こども園に対しICTツールの活用を推進する事業に650万円、令和8年3月末に閉園する鯖江東幼稚園を児童センターとして整備するための改修工事に係る実施設計経費として700万円を計上しました。
また、労働費におきまして、令和8年5月末で休館となる嚮陽会館内のハローワークプラザさばえの移転先として予定している、ワイプラザ鯖江店内の改修工事に係る実施設計経費として114万円余を計上しました。
また、農林水産業費におきまして、不具合が生じているラポーゼかわだの蒸気ボイラーを更新するとともに、配管の整備を行う経費として1千815万円、有害鳥獣捕獲事業の拡充に係る経費として288万円余を計上しました。
また、商工費におきまして、鯖江まちなか交流・にぎわい協議会の設立に向けた経費として100万円を計上しました。
また、土木費におきまして、令和5年3月から協議をしている市借地の農地について、和解議案可決・和解成立後における、土地返還に必要な農地整備に係る経費として2千150万円を計上しました。
また、指定管理料に人件費を算定している市内25の指定管理施設において、最近の賃上げ動向を踏まえ、人件費水準の変動に応じて指定管理料を変更する「賃金スライド制度」を導入する経費として330万円余を計上しました。
これらの結果、一般会計の9月補正予算額は、1億5千110万円で、補正後の予算総額は、344億6千590万円となりました。
その他の議案につきましては、それぞれの理由に基づき提案いたしました。
以上、私の市政に対する所信の一端と今回提案いたしました議案について申し上げました。何とぞ慎重に御審議のうえ、妥当な御決議を賜りますようお願い申し上げます。
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