鯖江メガネファクトリー

浪漫堂
YELLOWS PLUS

繋がりセレクト

--お店にセレクトとして置いてあるメガネはどういった点で選んでいるんですか?

グッチとかプラダとかそういうスーパーブランドじゃなくて、うちの場合はハウスブランド、ですね。この辺で作られているジャパンメードを扱う。実際、鯖江にいるっていうのもあるし、鯖江メードだったら品質がいいと考えているので。せっかくこうやって近くに良いものがあるんだから、何も輸入ものを扱わなくてもいいんじゃないかと。
それと、お店を立ち上げる最初の頃は、こんな海の物とも山の物ともしれないようなお店には、メーカーさんもやっぱり躊躇するんですよね。この店に自分のところの商品を出しても大丈夫だろうかと。
そういう信頼がない時に、自分でメーカーさんのところまで直接行って、こういうお店をやりたいんだけど、製品を出してくれないだろうかと話をしました。結局、ずっとここで扱ってるブランドの8割方が、その時に「じゃあ出しましょう」と言ってくれたメーカーさんです。そういうメーカーさんは、最初にうちを信用してくれたところですから、そのブランドは大切に扱っていきたいですね。色んな営業の人が来るけど、狭い店ですからそんなにがんがん新しいの増やしてくと、今までのメーカーさんのブランドのスペースがなくなっていっちゃう。

--繋がりを大切にされているんですね。

それを大切にするのはメガネ業界だけじゃないと思いますけど(笑)。なんていうんでしょうか、誠意みたいなのをやっぱり持っていきたいですよね。飽きた、だめだって言ってすぐに新しいのに乗り換えてって、そういうやり方もあるんでしょうけど、うちとしては、なるべくそういう繋がりを大切にしていきたいです。うちはあまり浮気はしませんから、それを踏まえた上でメーカーさんには、どんどん新しいデザインを考えていってほしいですね。

--最後になりますが、小棹さんにとってメガネとは何でしょうか?

私は29歳までは、東京の方で違う業種で働いていたんですよね。でも疲れたなーと思って、鯖江に帰って来たんです。うちは両親がロウ付けをやっていて、別に継がなくても良かったんですけど、メガネ関係で何かできないかと考えて小売りをやってみようと思いました。それで勉強のために眼鏡小売店に就職したんですよ。そこで田中眼鏡本舗店主の彼にも出会いました。で、小売りがおもしろかったんですよね。自分で勉強したりもしなくちゃいけなかったですけど、苦じゃなくて、むしろ楽しかったです。お客様に喜んでもらったりして、じじいになってもこの仕事を続けていたいと思いましたね。
メガネとは…、やってて楽しい、一生やっていたいものです。もしこの店が大成功して大金持ちになったとしても、お店をやっていたいですね。

--ありがとうございました。

 

prf
  • 小棹 葛彌
  • 浪漫堂 店長
  • なるべく、入りにくいお店
    武器=「鯖江」に住んできたこと
    見習うべきは…?
    繋がりセレクト

    How to メガネのオーダーメード