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第442回鯖江市議会定例会 提案理由説明要旨(令和5年8月30日)

ページ番号:363-760-489

最終更新日:2023年9月1日

第442回鯖江市議会定例会の開会にあたり、令和5年度補正予算案をはじめ各議案のご審議をいただくに際し、市政運営にあたっての所信の一端を申し述べますとともに、市政の諸課題につきまして、その概要をご説明申し上げます。
はじめに、本日午前1時頃、糺町において、お二人がお亡くなりになるという火災が発生しました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。市民の皆様におかれましては、今一度、火災予防の徹底を心がけていただきますよう、お願い申し上げます。
次に、このたび介護保険料の賦課事務につきまして、保険料変更の時効期限に関するシステムに誤りがあり、一部の被保険者の方に対しまして、保険料を過大または過少に賦課していたことが判明いたしました。対象となった皆様に多大なご迷惑をおかけするとともに、市民の皆様にご心配をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。今後は市民の皆様の信頼回復に向け、再発防止に努めてまいります。
さて、市民の皆様の温かいご支援とご理解をいただき、鯖江市長として市政運営を担わせていただいてまもなく3年を迎えます。私は、「育てやすい暮らしやすいまちづくり」「みんな輝く市民活躍のまちづくり」を2つの先導的・横断的方針に掲げ、「笑顔があふれるめがねのまちさばえ」の実現を目指し、日々邁進してまいりました。
「育てやすい暮らしやすいまちづくり」といたしましては、子ども子育てトータルサポート事業を立ち上げ、子どもの成長過程に応じた支援を包括的に実施しております。また、新型コロナウイルス感染症の蔓延や、ロシアウクライナ危機に端を発する物価高騰問題に対しましては、市民の皆様の生命と暮らしを守るため、市民や事業者の方々がお困りになっておられることをしっかりとお聞きし、生活者支援、消費喚起策や事業者支援、産業支援などについて、切れ目なく実施してまいりました。今回の補正予算においても、物価高騰対策事業費に、総額1億7千260万円余の予算案を計上し、時機を逸することなく、必要な支援が必要な方に届くよう注力しております。
一方、「みんな輝く市民活躍のまちづくり」につきましても、「市民力」が本市の最大の魅力であり、宝であると考え、これまで機会あるごとに、各地区における市長と語り合う会や、各種団体の会合に積極的に参加し、未来に向けた自由なご意見、建設的なご意見を頂き、まちづくりに活かしてまいりました。また、鯖江市役所JK課や鯖江高校生、SDGs部の皆さんとの活動を進めることで、若い方たちにも積極的に「まちづくり」に参画いただき、愛着と誇りを持って、鯖江市に住み続けたいと思う「ふるさと愛」の醸成にも取り組んでまいりました。さらに、こうした「市民力」を始めとする鯖江市の魅力的な地域資源を、「つくる、さばえ」というキーワードで結び付けながら、地域のブランド力を向上していくという長期的な取り組みも、開始しております。北陸新幹線福井開業等で人の流れが変わる今こそ、「自分たちのまちは自分たちでつくる」市民や事業者の方々を、行政がしっかりと後押しし、「挑戦できるまち」としての市の魅力を最大限に発信し、選ばれるまち鯖江市を目指してまいります。
次に、嚮陽会館の複合交流施設整備について申し上げます。
昭和59年に建設された嚮陽会館は、建設からほぼ39年が経過し、外壁に一部剥落がみられるなど、施設の老朽化対策が必要となっております。また、利用者数につきましても、減少傾向となっており、市民のニーズに合った新しいサービスの充実を検討していく必要がございます。
市では、利用団体の代表者、地元住民の代表者、学識経験者などを構成メンバーとする「嚮陽会館複合交流施設整備検討委員会」を立ち上げ、委員の皆様のご意見を伺いながら、今までのホール機能に加え、屋内遊戯場、NPOセンターの機能も加えた複合交流施設としての整備を検討しております。これまでも、関係団体の皆様には市の方向性をお伝えしてまいりましたが、今議会では、その足掛かりとして、基本計画の業務委託費を、補正予算で計上しているところであります。今後、基本計画策定の過程で、検討委員会委員のご意見や、関係団体とのヒアリング、市民の方を交えたワークショップなどを実施し、市民の皆様のお声を丁寧にお聞きしながら、複合交流施設として整備を進めてまいります。
次に、現在本市が進めております「第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略」の改訂と「将来ビジョン」の策定について申し上げます。
市では、市の目指す「将来ビジョン」の構築に向け、市内各地区の皆様のご意見を伺うことを目的に、先月に3回の「タウンミーティング」を開催いたしました。今後は各地区から伺った地域資源や課題、理想とする将来像を踏まえながら、市民アンケート等の分析や、今後実施する各課とのヒアリング結果などを反映した計画のたたき台を作成し、「総合戦略推進会議」委員の皆様にご協議いただく予定となっております。
次に、市内の秋のイベント等の開催状況について申し上げます。
まずは、9月30日(土曜日)、10月1日(日曜日)に、SDGsの行動の見える化を図る「SDGsフェス」を東公園陸上競技場一帯にて開催いたします。
本年度はSDGsに取り組む企業や団体の体験ブースやハンドメイドマルシェなど70ブース以上が出展されるほか、SDGs部の学生が制作し、東京ガールズコレクションがプロデュースする「さばえSDGsコレクション」や、EXILE・TETSUYAさんらによる、大人も子どもも楽しめるダンスワークショップショーなどを実施いたします。
また、鯖江市スポーツ協会が実施している「鯖江市民スポーツの日」について、本年度は、SDGsフェスとの合同開催といたします。当日は、鯖江高校サッカー部の皆さんがサポートで参加するサッカー教室や、市スケートボード協会による体験イベントなどで、世代を問わずスポーツを楽しんでいただけるよう準備を進めております。
2つのイベントには、鯖江高校生を中心に総勢100名以上の学生が参加予定となっており、若者やメディアと連携した、よりエンターテイメント性の高いイベントとして、SDGsの目指すゴール5「ジェンダー平等を実現しよう」とゴール3「すべての人に健康と福祉を」を、市内外の皆様に楽しく伝えることができるものと考えております。
さらに、同日には、一般社団法人福井県眼鏡協会が、「めがねフェス2023」を、めがねミュージアムならびに周辺特設会場で開催いたします。2014年の初開催から10年目となる今年のめがねフェスは、「大集合!」というテーマのもと、めがねに関わる人すべてが集うイベントを予定しております。
SDGsフェス、スポーツの日、めがねフェスという3つの大きなイベントが、同日に同一エリアで開催され、大変賑やかな2日間となります。市民の皆様にもぜひご参加いただき、楽しんでいただきたいと思っております。
次に、毎年恒例となり今年で9回目を迎える工房開放イベント「RENEW」については、10月6日(金曜日)から8日(日曜日)に開催されます。当日は、河和田地区をメイン会場に、漆器、和紙、刃物、箪笥、焼物の周辺伝統産業や眼鏡・繊維の地場産業とも連携した開催が予定されております。
次に、近松門左衛門生誕370年を記念して、「人形劇フェスタ」を10月7日(土曜日)、8日(日曜日)の2日間、文化センターで開催いたします。
近松作品の現代人形劇公演をはじめ、子どもたちに人気の人形劇から伝統的な人形浄瑠璃までを幅広く紹介し、多様な角度から近松を顕彰してまいります。今後も、地域固有の資源である歴史、芸術文化を活かした事業を通して、本市の魅力を発信するとともに、市民にその魅力を再認識してもらうため、『まちなか芸術祭』と銘打ち、誰もが楽しめる事業を継続的に実施し、文化継承に努めてまいります。
次に、全国大会等における学生の活躍についてでありますが、この夏も鯖江の子供たちが全国の舞台で輝きを見せてくれました。
まず、体操関係では、今月5日に開催されたインターハイ体操競技において、鯖江高校が女子団体で準優勝し、女子個人総合でも山本七海(やまもとななみ)選手が2位入賞を果たしました。また、今月3日に中国・成都市で開催された世界ユニバーシティ夏季大会の体操女子個人では、鯖江高校出身の宮田笙子選手が跳馬で優勝、ゆかで3位に入賞し、さらに同じく鯖江高校出身の深沢こころ選手らとともに臨んだ女子団体総合では2位入賞という好成績を収め、「体操のまちさばえ」を全国に発信していただきました。
次に、先月29日に開催された卓球全日本選手権バンビの部男子シングルスにおいて、フェニックス卓球クラブ所属で惜陰小学校2年の徳永汰士(とくながたいし)選手が県勢初となる全国3位に入賞、また、今月5日に開催された「小学生・中学生全国空手道選手権大会」の形(かた)競技において、中河小学校4年の高橋明仁(たかはしあきと)選手が準優勝に輝くなど、小学生の活躍も目立ちました。また、中学生では、今月9日から13日にイギリスのリバプールで開催されたIBTF世界バトントワーリング選手権大会において、日本代表として出場した鯖江中学校1年の三原椛怜(かれん)選手がアーティスティックトワール種目で準優勝しました。鯖江の子どもたちの快挙は、私たちに元気と希望を与えてくれました。これからも、市民の皆さんとともに、子どもたちの活躍を応援してまいります。
次に、大雨の対応について申し上げます。
本市では、先月12日から13日にかけて、梅雨前線に伴う集中豪雨に見舞われ、天神川、神通川および論手川が越水しました。13日午前6時37分に市内全域に警戒レベル4の避難指示を発令し、市内10カ所に避難所を開設いたしました。また、今月に入ってからも台風7号の接近を受け、到達3日前から本部員会議を設置し、防災体制を整えたところであり、各地区に自主避難所を開設して市民の安全確保に努めました。
近年は、想定外といわれる豪雨や土砂災害、地震など、これまでに想定された以上の事象による災害が増えてきております。今後、秋雨前線や台風の時期を迎えるにあたり、市の体制を整え、自然災害を未然に防ぐための防災対策を推進するとともに、空振りを恐れず市民の皆様に正確な情報を発信し、早め早めの避難行動を促してまいります。
それでは、当面する諸課題について申し上げます。
まず、鯖江市役所の「働く環境改善に向けた取り組み」についてでありますが、鯖江市における新卒採用の苦戦、組織力の低下、休職者・離職者の増加といった職場環境全般の課題の解決に向け、本年4月に委嘱しました人材戦略アドバイザーと部課長の面談を進めていく中で、まずは組織改善に取り組むべきとのことから、「鯖江市役所ワクワクプロジェクト」を立ち上げることといたしました。
私は、日頃より、多くの職員が、市民、地域のために懸命に働く姿を見てまいりました。今後、「管理職の育成」「職員の自発的な業務の取り組み」「様々な問題点の解消」に取り組むことで、これら職員が毎日「ワクワク」仕事ができ、職員自らが誇りを持って職務を担う鯖江市役所に改善してまいりますとともに、市民サービスのさらなる向上にもつなげてまいります。

また、調理員や保育士等一部職種の会計年度任用職員について、募集をかけても応募がない現状を鑑み、専門的人材が本市から流出することを防ぐため、職務内容、民間の賃金引上げや他市の状況を踏まえ、今年度10月から給料の格付けの引き上げを行います。それに伴い、従来から在籍している同職種の会計年度任用職員の給料につきましても、調整を行い、処遇の改善を図ることで、保育所、幼稚園、小学校における保育教育行政サービスの維持に努めてまいります。
次に、令和4年度の決算状況について、その概要を申し上げます。一般会計の決算につきましては、歳入総額304億7千455万円余、歳出総額289億7千226万円余となり、令和5年度への繰越財源2億8千197万円余を控除した実質収支は12億2千31万円余の黒字決算となりました。
また、財政健全化法に定められている4つの健全化判断比率と公営企業の資金不足比率についてでありますが、普通会計の赤字の程度を指標化した「実質赤字比率」、公営企業会計等を含めた自治体全体の赤字の程度を指標化した「連結実質赤字比率」ともに、早期健全化基準を大きく下回っており、良好な状況にあります。地方自治体全体の実質的な市債、企業債の元利償還額の大きさを指標化した「実質公債費比率」、将来にわたる実質的な負担額の大きさを指標化した「将来負担比率」についても、ともに改善しており、健全な水準を保っております。
また、公営企業の資金不足と料金収入等の規模とを比較して経営の深刻度を指標化した「資金不足比率」につきましても、すべての公営企業会計において資金不足は発生しておらず、概ね良好な経営状況となっております。
次に、市債の残高についてでありますが、一般会計は、前年度より12億2千372万円余減の239億4千673万円余(R3時25分1億7千45万円余)となりました。
また、公営企業会計を加えた市全体の市債残高につきましては、前年度より21億226万円余減の452億8千482万円余(R3時47分3億8千708万円余)となり、市民一人当たり(68,646人(R5.4.1))での換算で、約66万円(R3:約68万4千円)となっております。
次に、基金の残高でありますが、財政調整基金につきましては、新型コロナウイルス感染症対策事業等の財源として3億1千670万円を取り崩したものの、企業業績の回復等による税収の上振れなどにより6億7千230万円を積み立てた結果、令和4年度末の残高は、36億850万円となりました。このため、令和4年度末の財政調整基金残高は総合戦略の目標値である30億円を堅持することとなりましたが、今後も物価高騰をはじめとする諸課題に対し、時機を逸することなく、スピード感をもって対処するため、財政調整基金を活用して参りたいと考えております。
また、減債基金につきましては、平成29年度発行の市民公募債「元気さばえっ子・ゆめみらい債」の一括償還に充てるため1億5千万円を取り崩した一方で、今後の一括償還に備えるため2億2千30万円を積み立て、令和4年度末残高は、7億9千990万円となりました。また、このほか、公共施設の老朽化と今後の大規模修繕への備えとして、「公共施設等整備基金」に1億1千万円を積み立てるとともに、子育て支援関連事業の財源確保等を目的とした「育てやすいまちづくり基金」に5千万円、GIGAスクール機器更新のための財源確保を目的として「教育振興基金」に1億円余を積み立てるなど、基金全体で、前年度より8億3千985万円余増の75億9千226万円余を確保しました。
本市における今後の財政見通しに関しましては、超高齢化による社会保障費等の更なる増加に加え、公共施設の老朽化に伴う大規模事業など大きな需要が見込まれておりますので、財政運営のかじ取りには慎重な判断が必要となります。今後も、社会状況の変化に柔軟に対応しつつ、中長期的な視点に立ち、健全な財政運営を継続してまいります。
次に、地方創生の推進に関する主な事業について、総合戦略の4つの基本目標に沿って申し上げます。
まず、基本目標1「魅力ある雇用の創出」に向けた取組みについて、商工業の分野では、鯖江市と越前市が連携し、「これからの地域を支えるデザイン経営」を本気で学ぶ場所「越前鯖江デザイン経営スクール」を、今年度から開催しております。
第一弾として先月7日に、デザイン経営のトッププレイヤーによる基調講演やデザイン経営を実践する産地企業4社によるパネルディスカッションを実施し、120名が参加されました。9月からは、産地企業とクリエイターが協働して商品やサービスを開発する実践型スクール「商品・サービス開発プロジェクト」を、10月からは、サーキュラエコノミーや適量生産、サービスデザインなどを通しデザインの可能性を学ぶ「これからの価値づくりセミナー」を実施してまいります。
次に、創業支援の取組といたしまして、6月23日から7月26日にかけて、文化の館にて創業パネル展を開催いたしました。市、商工会議所、日本政策金融公庫の3者が一体となり、市民の起業意欲を高めるため、創業者メッセージのパネル展示や、起業に向けた支援策などの情報提供を行いました。
また、今月18日からは、鯖江商工会議所で、さばえ創業塾を全4回のプログラムで開講しております。続いて、9月2日からは、鯖江市女性起業家育成女性活躍プログラム「鯖江メリコア」が全4回のプログラムで開催されます。鯖江商工会議所を会場に、法政大学の姜先生を講師として迎え、女性起業家や女性社員のスキルアップ、キャリアアップを支援いたします。これらの事業が、実際の創業に繋がり、参加者の方々の新たな挑戦に繋がることを期待しております。
次に、観光振興の分野から、冠山峠道路開通・北陸新幹線福井開業に向けた取り組みについて申し上げます。まず、鯖江の主要観光施設や宿泊施設などをお得にまわることができる「さばえ定額周遊タクシー」の運行を10月から予定しております。市外観光客を対象に、決められた乗降可能スポット間を、鯖江エリア内なら500円、河和田エリアを含むと1000円でご利用いただけます。また、鯖江市と越前市のスポット間をつなぐ、広域定額タクシーについては、運行に向け、福井県および越前市と検討しており、北陸新幹線福井開業を見据えた新幹線駅からの新たな観光誘客の観点から、産業観光を推進してまいります。。
また、鯖江市を訪れた方に、「めがねのまちさばえ」を身近に感じていただけるよう、西山公園とJR鯖江駅に、めがね型ベンチを設置いたします。西山公園のめがね型ベンチ設置工事は9月中旬頃を予定しており、JR鯖江駅については、ハピラインの開業にあわせて設置する予定で準備を進めております。また、市外へのシティプロモーションの活動として、10月26日~29日に大阪で開催される「ツーリズムEXPOジャパン2023」に越前市と連携して共同出展し、両市の観光資源を関西圏の旅行事業者へ発信してまいります。
さらに、めがねのまちさばえのPRを首都圏で行う「めがねのまちさばえフェア」を、9月16日から9月18日までJR東京駅近辺のKITTE地下1階「東京シティアイ」にて開催いたします。各業界団体と連携した眼鏡・漆器等の展示・販売や職人による製作実演のほか、福井市と連携し、映画「おしょりん」と北陸新幹線福井開業のPRを行います。これらの活動を通して、めがねのまちさばえの認知度向上やイメージアップを効果的に進め、いよいよ間近に迫った北陸新幹線福井開業の機運醸成と、産地への誘客を図ってまいります。
一方、本年開通予定の国道417号冠山峠道路についてでありますが、国道417号沿線市町で構成している冠山峠道路建設促進期成同盟会では、新しい道路に親しみを持ってもらうため、岐阜県揖斐川町から福井県池田町までの区間に、ドライブコースとして愛称をつけることとしました。募集期間には、全国から706件の応募をいただき、その中から「クラウンロード」がドライブコースの愛称に決定されました。この愛称を地域振興・観光振興などの場面で積極的に活用し、PRすることにより、丹南地域はもとより、福井・岐阜両県における地域間交流の促進および交流人口・関係人口の増加を図り、本市の活性化を推進してまいります。
次に、農業振興についてでありますが、本年産の市内での主食用米の作付面積は1,245haで、鯖江市農業再生協議会で設定した生産数量目標を達成する見込みとなっております。現在、生育は猛暑の影響により例年より早く進んでおり、ハナエチゼンの刈取りはほぼ終え、コシヒカリも刈取りがはじまったところであります。
また、吉川ナスについては、生産者組織の鯖江市伝統野菜等栽培研究会から順調に出荷され、県外・国外のバイヤーも関心を示しており、本市としても、吉川ナスの生産振興をバックアップしてゆくところであります。あわせて、本市が県内での一大産地となっているブロッコリーについては、初夏採り分が病気の影響で、収量の大幅減となりましたが、今後、より病気に強い品種への変更を検討し、収量の確保と農家収益の増加を図ってまいります。
次に、鳥獣被害対策についてでありますが、本年度が第12期となる「さばえのけものアカデミー」において、地域づくりや、近年問題になっているシカ対策をテーマに、前期講座を開講いたしました。集落での鳥獣害対策の担い手を育成し、多様化する鳥獣被害に対し、地域住民や農家の方々の主体的な活動をしっかりと後押しし、引き続き、持続的な鳥獣害対策に取り組んでまいります。
続きまして、基本目標2「若者が住みたくなるまちの創造」への取組みについて申し上げます。
まずは、学生連携の取り組みについてでありますが、今年で16回目を迎える「鯖江市地域活性化プランコンテスト」について、大学生版を9月16日から18日の3日間、開催いたします。全国から応募のあった大学生・大学院生の中から選考を通過した16名が、2泊3日の鯖江市内での合宿を通して、鯖江の未来をデザインし、住みたい鯖江、創りたい鯖江のプランを作成されます。今年も若者ならではの感性とアイデアで、夢のある、面白い提案をしていただけることを期待しております。また、高校生版では、鯖江高校など地元高校生の中から10名(鯖江:3名武生:3名武生東:4名)が選考を通過し、今月20日に、高校生だけのプラン考案、発表を実施していただきました。高校生ならではの提案をいただきましたので、地元高校生がまちづくりに興味を持っていただけるよう、1つでも具現化していきたいと思っております。
次に、2005年から2019年まで実施していた「河和田アートキャンプ」でありますが、昨年度から「さばえCrossArt」として再スタートを切りました。今年は、関西を中心とする県外の大学生16名が、今月19日にキャンプインし、9月4日までの17日間、河和田と豊の2拠点で共同生活をしながら、地域住民との交流を図り、芸術やデザインと結び付けたプロジェクトやイベント企画を行っております。
続いて、市民主役・市民協働を加速させる取り組みについてでありますが、10月から12月にかけて「市民主役フェス」を開催いたします。昨年度開催した「さばえ市民主役EXPO2022」を契機に高まった「市民主役のまちづくり活動の見える化」を継続していくため、実施主体を、さばえNPOサポートを中心とした実行委員会とし、新たな層へのアプローチを目指してまいります。まずは、10月14日、15日の2日間、NPOセンターで、市民団体の活動を紹介する「市民主役デザイン展」を開催するとともに、まちづくりの新たな層が訪れてみたくなる交流と対話の場として、「市民主役交流カフェ」を併設いたします。さらに、12月には市民自らが選考・表彰する「市民主役アワード」を開催し、フィナーレを飾る予定となっております。こうした試みは、まさに「市民主役のまちさばえ」の先導的な事業であります。多くの方に「私も何か活動してみよう」と思っていただけるような機運を高めることで、「市民主役・日本一」の活気のあるまちに繋がっていくものと考えております。
さらに、教育委員会においても、「第2期教育大綱」の柱の1つである「新しい社会教育・生涯学習の推進」について、社会教育委員会に諮問し、社会教育・生涯学習を通した人づくり、つながりづくりの推進による「市民力」の底上げと、持続可能な地域づくりの方向性について、来年1月の「答申」を目途に、幅広く検討していただいているところでございます。このような活動を通して、鯖江市の宝である「市民力」がさらに高まるよう、引き続き、みんな輝き、元気あふれるまちづくりを推進してまいります。
続きまして、基本目標3「若くて元気なまちの創造」への取組みについて申し上げます。
まず、今月25日に、こども家庭庁が推進する「こどもまんなか宣言」の趣旨に賛同し、本市も「こどもまんなか応援サポーター」として、活動することを宣言いたしました。「こどもまんなか宣言」とは、「こどものために何がもっともよいことかを常に考え、こどもたちが健やかで幸せに成長できるような社会を実現する」ことを目的とした宣言であります。「ワクワク子育てのまち」さばえ、「若者がワクワクするまち」さばえを目指し、より一層、子育てを支え、若者を応援し、趣旨に賛同する市民、市民団体、企業等の輪をひろげながら、「チームさばえ」で、こどもまんなか社会の実現に向けて、取組を推進してまいります。
次に、神明地区の公立認定こども園についてでありますが、先月10日、今月25日に、神明地区公立認定こども園整備検討委員会を開催いたしました。委員会は、学識経験者、地区住民の代表者、神明幼稚園、神明保育所の保護者会長、公募委員を含め、10名の委員で構成されております。引き続き、こども園の整備に関する貴重なご意見をいただきながら、年度末までには、神明地区公立認定こども園整備基本計画を策定してまいります。
次に、「誰一人取り残さないさばえつながりサポート事業」についてでありますが、様々な困難や不安を抱えながらも、なかなか声を上げられず苦しむ女性に寄り添ったサポート支援を図るため、女性が安心して過ごせる心の居場所「ゆくりな」を、夢みらい館・さばえ内に、開設いたしました。
ここでは、家事や育児、夫婦関係、職場での人間関係、学校での悩み、介護の問題などの様々な悩みを、女性相談員に気軽に話せる「ファースト相談窓口」を設置するほか、同じ悩みや、生きづらさを抱える女性同士が気持ちや経験、情報を分かち合う「ピアサポートサロン事業」の実施、女性用品の提供等を行ってまいります。長引くコロナ禍の影響が、女性に大きく影響する中、「ゆくりな」で心に寄り添った様々な支援を利用し、気持ちを楽にしていただくことで、「ゆっくり、ゆっくり」笑顔を取り戻し、人との繋がりを広げていける場となるよう努めてまいります。
次に、新型コロナウイルスワクチン接種についてでありますが、初回接種完了後、追加接種可能な全ての年齢の方を対象に、「秋開始接種」を実施いたします。9月20日から市内医療機関による個別接種を中心とし、集団接種を補完的に実施することで、接種を希望する方に接種が行きわたるよう体制を確保してまいります。また、令和5年度1年間は、現行の特例臨時接種の実施期間を延長することにより、無料での接種を継続いたします。引き続き、市広報やホームページ等によるわかりやすい情報提供を心掛け、医師会の皆様の御協力をいただきながらワクチン接種を進めてまいります。
次に、メジャーリーグで目覚ましい活躍をみせている吉田正尚選手について、本市との繋がりをPRするため「吉田正尚選手応援プロジェクト」を実施いたします。ご存じの通り吉田選手は鯖江ボーイズの出身で、チーム在籍時には西山公園野球場において日々練習に励み、ライト側のフェンスオーバーを連発していたという逸話が残るとともに、後に設置された防球ネットが、いつしか後輩たちから「吉田ネット」と呼ばれております。吉田選手の現在の活躍の原点とも言える西山公園野球場に、応援メッセージボードを設置し、全国の野球ファンにPRしたいと考えております。
続きまして、基本目標4「安心で快適に暮らせるまちの創造」への取組みについて申し上げます。
まず、ゼロカーボンシティの取組についてでありますが、今月25日の区長てい送により、「鯖江市脱炭素ロードマップ(概要版)」を全戸配布いたしました。これは、昨年度策定した「脱炭素ロードマップ」をもとに、2050年度までにCO2の排出を実質ゼロにするため、燃やすごみを減らすなど、日常の中で、一人ひとりのライフスタイルに合わせてできることを紹介するものであります。
また、地球温暖化対策の推進と、市民の意識啓発のため、白熱灯や蛍光灯をLED照明器具に取り換えた場合の費用の一部を補助する「家庭向けLED照明器具取替支援事業補助金」の創設に向け、今回の補正予算に関係予算を計上いたしました。これらの取組を通し、一人ひとりがゼロカーボンシティの実現のためにできることについて、呼びかけてまいります。
次に、インフラ等の整備関係についてでありますが、一級河川河和田川について、これまで早期事業化に向け、県に強く要望しておりましたが、今年度、鞍谷川合流点の上流600mから血の川合流点までの約1.14kmが事業化されることとなりました。県においては、今年度から測量調査設計などに着手すると伺っております。今後も水害から市民の命とくらしを守るため、県と連携しながら事業を進め、早期完成に向け努めてまいります。
それでは、本日ご提案いたしました主な議案について、ご説明申し上げます。
はじめに、議案第66号「令和5年度一般会計補正予算(第3号)」について、その概要を申し上げます。
まず、総務費におきまして、電気料金高騰の影響を受けている福井鉄道福武線に対し、県と沿線3市で支援を行う本市の上半期負担分として262万円余、嚮陽会館の長寿命化および機能複合化に向けた基本計画策定費用として2千万円、空き家対策事業といたしまして、河和田地区の居住誘導区域内における空き家予備軍の実態調査費用として100万円、空き家を事業用として利活用するリフォーム費用の一部を補助する空き家利活用支援に600万円、西山公園・動物園および市の中心市街地の魅力を「映えスポット」として効果的に発信するためのプロモーション事業に105万円、本市への移住を促進するため、移住する際の初期費用の負担軽減を図る移住支援に2千300万円を計上したほか、コロナ禍により減少した自治会のコミュニティ活動の活性化と、自治会活動の新たな担い手の創出を目的とした、自治会による住民交流イベント等の開催支援に300万円を計上いたしました。
また、民生費におきまして、市内の障害者施設および高齢者施設における上半期の電気料高騰の影響に対する支援金として2千700万円、私立保育所における電気料・食材費高騰の影響に対する支援金として1千120万円、老朽化による施設の不具合等に伴う修繕が嵩んでいる神明苑の維持補修費に220万円、私立保育所の小学3年生までの子を持つ保育士を支援する体制整備に対する助成や、精神科医師・臨床心理士による相談対応等にかかる費用に対する助成など、保育士の確保・定着支援事業に780万円、経済的理由により結婚に踏み切れない方の結婚を後押しするため、結婚に伴う新生活の初期費用等の経済的負担を軽減する支援に2千800万円、子育て中のひとり親家庭への習い事に対する支援金として370万円を計上したほか、民生費および教育費におきまして、行政サービスを維持するための喫緊の課題となっている、確保が困難な保育士、調理員の緊急確保策として、会計年度任用職員の処遇改善に合計で1千244万円余を計上いたしました。
また、衛生費におきまして、一戸建て住宅における照明器具のLED化に対する補助金として300万円、地域おこし協力隊インターン制度を活用した生ごみ分解処理容器設置者へのアフターフォロー事業に220万円を計上したほか、県が実施している出産・子育て応援ギフト給付について、デジタル地域通貨選択へのインセンティブとして、デジタル地域通貨を選択した場合に、2千500円相当のポイントを付与する経費として70万円を計上いたしました。
また、農林水産業費におきまして、燃料や農業資材の価格高騰の影響を受けている市内農家の経営安定を図るため、土地利用型農業の今年度産作付けに対する支援に1千950万円を計上したほか、先月13日の大雨による林道への流入土砂撤去や法面崩壊への対応経費として900万円を計上するとともに、土木費におきましても、西山公園、大谷公園の法面保護等の対応経費として170万円を計上いたしました。
また、商工費におきまして、電気料金、ガス料金の高騰の影響を受けながらも県の支援金制度の対象から外れている市内の高圧電力または工業用ガスの契約事業所・個人事業主に対する支援金として1億円、市内製造業者の省エネルギー増強につながる設備等の導入に対する補助金として500万円、観光客の利便性を確保するため鯖江市と越前市の観光地を結ぶ広域定額タクシーの運行に400万円を計上したほか、西山公園の道の駅側大階段からピクニック広場にかけてイルミネーションを増設する経費として400万円を計上いたしました。
また、教育費におきまして、中学校で発生した、いじめの重大事態に関する事実関係を明確にするとともに、同様の事態の発生防止を図るための調査委員会開催費として440万円、鯖江中学校長寿命化改修事業の実施設計費として4千500万円、部活動の地域移行に伴う校舎のセキュリティー対策費に540万円、自転車のヘルメット着用率が極めて低い高校生にヘルメット着用を促すためのヘルメット購入助成金に90万円を計上したほか、メジャーリーグで活躍する吉田正尚選手をはじめ多くのプロ野球選手を輩出している西山公園野球場を観光スポット化する経費として200万円を計上いたしました。
これらの結果、一般会計の9月補正予算額は、3億7千900万円となり、補正後の予算総額は289億4千990万円となりました。その他の議案につきましては、それぞれの理由に基づき提案いたしました。以上、私の市政に対する所信の一端と今回提案いたしました議案について申し上げました。何とぞ慎重に御審議のうえ、妥当な御決議を賜りますようお願い申し上げます。

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