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第435回鯖江市議会定例会での提案理由説明(令和4年5月31日表明)

ページ番号:752-401-297

最終更新日:2022年12月15日

 第435回鯖江市議会定例会の開会に当たり、一言御祝いの言葉を申し上げます。

 ただいま表彰をお受けになられました玉邑哲雄議員におかれましては、鯖江市議会議員として30年の長きにわたり、また、福原敏弘議員、佐々木一弥議員、山本敏雄議員におかれましては、10年の長きにわたり、市政の発展と市民福祉の向上に寄与されました。その御功績はまことに多大であり、市民を代表し深く感謝申し上げます。今後とも、健康には十分御留意され、市政発展のために、さらに一層御尽力いただきますようお願い申し上げます。

 それでは、令和4年度補正予算案をはじめ、各議案のご審議をいただくに際し、市政運営に当たっての所信の一端を申し述べますとともに、市政の諸課題につきまして、その概要を御説明申し上げます。

 まず、新型コロナウイルス感染症についてでありますが、日本全国での新規感染者数の状況は減少傾向に転じてきており、県内においても1日当たりの新規感染者数は高い水準で推移しているものの減少傾向となってきております。そこで福井県では、昨日より発令レベルを引き下げ、来月12日までを期間として、福井県感染拡大注意報を発令いたしました。今一度食事中を含め、会話時の「マスク着用」の徹底や、毎日の体調管理、感染に不安を感じた時の無料検査の活用など、市民の皆様にはこれまで同様、基本的な行動指針を再認識するとともに、実行に移していただきますようお願い申し上げます。

 次に、今春のイベント等の開催状況について申し上げます。

 まず、コロナ禍により2年間中止を余儀なくされておりました「さばえつつじまつり」「河和田塗越前漆器まつり」についてでありますが、第61回「さばえつつじまつり」につきましては、今月3日、4日にかけて開催し、五月晴れにも恵まれ、2日間の来場者は約7万4,000人にのぼり、大変な賑わいをみせました。

 また、同日にうるしの里会館で開催されました「河和田塗越前漆器まつり2022」では、漆器企業23社が出展する中、プレミアム付お買物券による越前漆器の販売促進につながる企画を実施いたしました。県内外からの多くの漆器愛好家を中心に、2日間で約8,300人が来場され過去最高の売り上げを記録するなど、大変な賑わいをみせていました。

 次に、小中学校における学校行事についてでありますが、小学校では、体育大会を吉川小学校はじめ6校ですでに開催し、残りについては6月に1校、秋に5校で開催を予定しております。修学旅行につきましては、惜陰小学校をはじめ4校で来月実施し、残りの8校でも秋に実施を予定しております。

 また、中学校では、体育大会および文化祭を秋に開催を予定し、修学旅行につきましては今月下旬に鯖江中学校・中央中学校で実施し、東陽中学校でも秋に実施を予定しております。さらに来月からは、水泳学習を小中学校で3年ぶりに実施するなど、コロナ禍で実施できなかった活動を徐々に再開してまいります。引き続き、子どもたちの気持ちに寄り添い、感染対策の徹底を図りながら、学校行事や部活動等も含めた教育活動を継続し、児童生徒の健やかな学びを保障してまいりたいと考えております。

 次に、ごみ排出量削減の取組みについてでありますが、市民1人1日当たりのごみ排出量はここ数年増加傾向にありましたが、令和3年度につきましては、前年度よりも16g減の926gとなりました。これは、昨年から市民の皆様に対し、ごみ排出量削減の取組みの必要性を地道に訴え続けたこと、また、1月からの職員による町内説明会での分別啓発の実施が、市民の皆様の意識向上につながったことによる効果ではないかと考えております。燃やすごみは前年同月比で、2月はマイナス11%、3月はマイナス6%の削減となり、さらに4月からは燃やすごみ袋の記名式を開始したことで、ゴミの分別意識が更に高まり、4月はマイナス26%と大きく削減することができました。このような結果は、市民の皆様の御協力によるものと深く感謝するとともに、今後も引き続き、市民の皆様と協働し、より一層のごみ排出量の削減および資源化率の向上に努め、ごみ減量化に取り組んでまいります。

 次に、今年度に入りまして、非常に明るいニュースが2つ届きました。まずは、コウノトリのヒナ誕生についてでありますが、4年前に吉川地区に設置した人口巣塔に、コウノトリのペアが営巣し、3月下旬に初の産卵が確認でき、今月上旬にはヒナがふ化いたしました。本市において、コウノトリの産卵はもとより、ヒナ誕生にまで至ったのは初めてのことでございますが、現在、2羽のヒナは順調に育っており、来月6日には個体識別のための足環を装着する予定でございます。また、皆様にコウノトリの様子をご覧いただけるようライブ配信も開始いたしました。今後、無事に生育いたしますと6月から7月には巣立つ見通しでありますので、市民の皆様にも温かく見守っていただきたくお願い申し上げます。

 また、先日開催されました第61回NHK杯体操大会において、鯖江高校の生徒として初めて優勝を飾られました宮田笙子選手がイギリス・リバプールにて10月から開催される世界体操競技選手権大会の日本代表に初めて選出されました。このNHK杯体操大会は日本のトップアスリートが参加しこれまでにも名だたる選手が優勝を飾ってきた伝統ある体操大会であります。この鯖江市から、日本代表の一員として国際大会に参加する選手を輩出することは、体操のまち鯖江としての悲願であり、体操協会をはじめ関係者の皆様の御尽力の賜物であると感謝申し上げます。宮田選手のこれまでの努力と健闘に心からの賛辞を送りますとともに、世界選手権大会での日本代表の一員としての素晴らしい御活躍を期待しております。

 それでは、当面する諸課題について申し上げます。

 はじめに、新型コロナウイルスワクチン接種についてでありますが、昨日現在、3回目接種を終えた方の割合は、12歳以上では約66%、特に65歳以上では約88%にのぼっております。一方、30代以下の若い世代では40%台と低調でありますので、接種を希望する方が早期に安心して接種できるよう、今後も引き続き、ワクチン接種を受けやすい体制整備に加え、ワクチン接種の効果や副反応などの情報提供を実施してまいります。

 また、4回目接種につきましては、3回目接種後5か月以上を経過した60歳以上の方および18歳以上60歳未満の基礎疾患のある方等が対象となってまいります。接種券につきましては、まずは60歳以上の方に今月25日より順次発送を開始いたしました。基礎疾患のある方につきましては、市では対象者を把握できないことから、18歳以上60歳未満の3回目接種者全員に今月23日より案内を送付し、申請をいただいた方々に対しまして順次接種券を発送いたします。4回目接種の開始時期につきましては、個別接種を来月から、集団接種を7月21日からとしております。

 今後も、市民の皆様の安全で安心な生活を守るため、医師会の皆様の御協力をいただきながらワクチン接種を進めてまいります。

 次に、神明苑についてでありますが、今後の施設のあり方につきましては、これまでも内部協議を幾度となく重ね、検討を進めてまいりました。建築から50年近くが経過した現施設、特に温泉施設は老朽化が大変進んでおり、施設を現状機能のまま維持していくためには、施設改修に多額の費用が必要となってまいります。このような背景から市といたしましては、これまで利用されていた方々や地域の方々に引き続き喜んでいただけるような施設にリニューアルする方向で検討しております。また、今月16日には市民の皆様向けの「神明苑の今後についての市民説明会」を開催し、神明苑の現状を御説明させていただきました。今のままでの存続を希望されるなど様々な御意見がありましたので、今後も、このような機会を設けながら御意見に耳を傾け、より良い施設となりますよう神明苑のリニューアルする内容について協議を進めてまいりますので御理解賜りますようお願い申し上げます。

 次に、市民ニーズが多様化・高度化する中、限られた人的資源で最大限の成果を発揮できるよう、人材育成の推進、事務事業評価やデジタル技術の利活用等をもって、事務の効率化、業務の質の向上を目指すための指針として、行政改革大綱を今年度中に策定し、市民の利便性向上など市民サービスの充実を図ってまいります。

 次に、持続可能な開発目標SDGsの推進についてでありますが、SDGsをより身近な自分事としてとらえて行動につなげていただくため、「さばえSDGs推進センター」を中心とした様々なSDGsの取組みを出前講座や研修会、ホームページやSNSで広く発信してまいります。

 また、各課が担う業務が、SDGs17の目標に貢献できていることの見える化を進めます。まずは、今年度各課が目標とする「SDGs取組スローガン」を執務室前に掲示するとともに、職員個人の名札にも、同様に、取組スローガンとSDGsのアイコンを表示してまいります。加えまして、職員個人では、人事評価の個人目標設定時に、職員自らが日常的に取り組むSDGsに関する目標を設定いたします。今後、これら取組みを推進することによりまして、市職員として、SDGsの意識をさらに高めてまいります。

 また、この4月にはSDGsに関心のある学生のためのプラットフォームとして、推進センターを拠点に活動する「さばえSDGs部」を発足いたしました。「さばえSDGs部」は学び、社会問題に目を向け、理解を深め、SDGsを自分事として具体的に行動していくことを目的にしております。現在小学5年生から大学1年生までの16名の参加をいただいており、すでに2回の活動を終えましたが、今後も月1回程度の活動を目指し、取り組んでまいります。

 次に、各種計画の策定および改定についてでありますが、まず、鯖江市スポーツ推進計画では、本年3月に策定された国の第3期スポーツ基本計画との整合性を図りながら、本市の第2期教育大綱に掲げられている「いつでも・どこでも・だれでも・いつまでも気軽にスポーツを楽しむ」の基本目標に基づき、具体的な施策や目標を定める計画の改定に取り組んでまいります。

 次に、環境対策についてでありますが、本年4月に施行されました地球温暖化対策の推進に関する法律では、市町村は温室効果ガスの排出量削減等に関する実行計画を策定することとされました。本市におきましては、昨年5月に「ゼロカーボンシティ宣言」を表明し、また、昨年度改定した第4次鯖江市環境基本計画においても、脱炭素社会の実現に向けた数値目標を追加したところであります。市といたしましては、これらの実効性をより高めるため、今後、速やかに実行計画策定に取り組み、市民・産業界と協働して温室効果ガスの排出量削減を推進してまいります。

 次に、鯖江駅東口等整備基本計画についてでありますが、昨年度に引き続き今月13日に第3回目の鯖江駅東口等整備基本計画検討委員会を開催し、基本計画の素案について委員の皆様の御意見をいただき、策定作業を進めているところでございます。単なる東口への改札機能の設置にとどまらず、「まち・ひと・くらしを笑顔でつなぐ鯖江駅」を整備コンセプトに、駅の西口、東口それぞれに役割を持たせながら駅周辺の魅力あるまちづくりを進めてまいります。

 一方、福井県並行在来線の開業に向けた取組みにつきましては、昨年度末に、経営の安定と地域の発展に寄与することを目的として、県や沿線市町など25機関の代表で構成する福井県並行在来線利用促進協議会が立ち上がり、「株式会社ハピラインふくい」の新社名も内定され、7月頃には正式社名となる予定となっております。また、同社に対しましては、7月を目途として県や17市町等による第2次出資も行われる予定でありますので、令和6年春の開業に向け、抜かりなく手続きを進めてまいります。

 次に、福井鉄道福武線についてでありますが、今年度をもって福井鉄道への第2期支援スキームが終了いたします。今年2月に開催された福井鉄道福武線活性化連携協議会におきましては、新たな福井鉄道交通圏地域公共交通計画の策定に取り組むことや、県と沿線3市において今後の行政支援のあり方について検討していくことが確認され、具体的に協議を開始したところでございます。福武線は通勤・通学や買い物など、住民の日常生活に欠かすことができない重要な移動交通手段でありますので、県と沿線3市で確実に協議してまいります。

 次に、主要な事業について申し上げます。

 まず、子育て世帯生活支援特別給付金給付事業についてでありますが、食費等の物価高騰の影響を受けている児童扶養手当受給者や令和4年度分の住民税均等割が非課税の子育て世帯、直近で収入が減少した子育て世帯等を対象とし、児童1人あたり5万円を支給いたします。申請手続きが不要な方々につきましては来月中に支給予定でありますが、申請手続きが必要な方々につきましても、速やかに支給ができるよう準備を進めてまいります。

 次に、本年2月より生活困窮者支援といたしまして、令和3年度の住民税非課税世帯等に対して臨時特別給付金を支給してまいりましたが、コロナ禍の長期化や物価高騰で深刻な影響を受ける世帯への支援強化のため、令和4年度分から新たに住民税が非課税となった世帯に対しましても、10万円の支給を行ってまいります。

 次に、各学校ではコロナ禍の影響により毎年行われてきた様々な行事が中止や延期となるなど、学校生活における楽しい思い出を作る機会の多くが奪われております。特に、今年度卒業を迎える最高学年の児童生徒の皆さんは、日常生活にはない学校行事ならではの楽しい思い出が作れずに、残念な思いをしているのではないかと強く感じております。学校生活最後のこの年、記憶に残る楽しい思い出を1つでも作ってあげられるよう、市といたしましては、市内小中学校、市内唯一の高校である鯖江高等学校および福井工業高等専門学校の最高学年の皆さんに対しまして、思い出づくり事業を実施し、鯖江市の学校に通ってよかった、楽しかったと将来思い返していただけるように取り組んでまいります。

 次に、農業者への緊急支援についてでありますが、長引くコロナ禍の影響から、外出・外食の自粛、飲食店の時短や休業などにより需要が落ち込んだことによる主食用米などの価格の下落は、農業者に対して著しい影響を与えております。加えて、世界的な需要の高まりや原材料と供給コストの上昇による肥料価格の高騰も同時に進行しております。このように、大変厳しい経営環境にある農業者の方々に対しましては、経営の安定と事業の継続を支援する必要がありますので、農業者への緊急支援としまして補正予算を計上いたしました。

 次に、消費喚起を促すため、市内小規模事業者を対象として発行する電子クーポン「さば割クーポン」についてであります。今回のクーポンでは、これまで同様のクーポンに加え、3年ぶりに行動制限のない夏休みを迎える子育て世帯や、お盆休みをむかえ帰省者を囲んだ思い出づくりおよび飲食店支援を目的としまして、「さば割クーポン」対象店舗のうち飲食店を限定とした金額設定の異なる2種類の「さば割グルメクーポン」を発行いたします。

 併せて、コロナ禍で機会の減った家族やグループでの旅行等による思い出作りと市内観光施設の観光客減少に寄与するため、市内観光施設が企画する、ものづくり体験などを組み合わせた滞在型プランや観光施設の回遊性を高めるスタンプラリーの実施に対し支援する「さばえの魅力満喫事業」を実施いたします。これらの事業を通じまして、コロナ禍や原油・原材料の価格高騰の影響により打撃を受けている市内事業者の消費喚起につなげてまいりたいと考えております。

 次に、コロナ禍の影響を受けている越前漆器の産業活性化を目的に、越前漆器購入緊急支援補助金の交付を行ったところ、約5千500万円の交付実績となりました。しかしながら、漆器販売については、飲食業、宿泊業を中心に、業務用食器の買い控えの影響が今なお続いており、依然として厳しい状況にあることから、再度、今月23日より補助金の受付を開始したところでございます。

 次に、鯖江産めがねの「消費喚起」と「新たなファンの獲得」、「全国の眼鏡小売店と産地との関係強化」を目的に、昨年10月からスタートした「第2回さばえめがねをかけようキャンペーン」の結果でございますが、福井県眼鏡協会から77社、約740ブランドが参加し、全国2,127の眼鏡小売店と連携しキャンペーンを実施いたしました。キャンペーン参加者に配布いたしましたスクラッチカードは25万5,240枚にのぼり、当選実績は3千995万円に達しました。今回のキャンペーンを通じてつながりました全国各地の鯖江産めがねのユーザーと小売店とのネットワークを活かした次なる施策を展開していくことによりまして、引き続き、鯖江のめがねのブランド確立を目指してまいります。

 次に、地方創生の推進に関する主な事業について、総合戦略の4つの基本目標に沿って申し上げます。

 まず、基本目標1「魅力ある雇用の創出」に向けた取組みについてでありますが、市内におけるものづくり企業のイノベーション創出と販路拡大を推進していくため、先月18日にリンカーズ株式会社と鯖江商工会議所による3者連携協定を締結いたしました。リンカーズ株式会社は、ものづくり業界に精通した産業コーディネーターとしての“目利き”と、ITを活用した高精度な技術のマッチングプラットフォームを運営しており、今回の連携協定締結が、より多くの市内企業と全国企業との技術マッチングから、新製品・新技術の創出や異分野進出につながることに大きな期待をしております。

 次に、書家やプレゼンテーションクリエイターとして活躍されている前田鎌利氏の私設図書館「つぐみ」が先月29日、市民ホールつつじ1階にオープンいたしました。90ある本棚にはすでに多くのオーナーが決まっており、「本」というツールによってオーナーや地域の方々をはじめとする、図書館利用者の新たな交流の場となり、関係人口の創出や交流人口の増加につながることを大いに期待しております。

 さらに、市内企業のビジネススキル向上を目的としまして、来月から10回シリーズで前田氏を講師に招き「さばえビジネスプレゼン塾」が鯖江商工会議所を会場に開催されます。コロナ禍によってリモートによる営業活動が定着するなど環境の変化も見られますので、より多くの市内企業に参加していただき、プレゼンテーション技術を習得することで、営業力向上につなげていただきたいと考えております。

 次に、2月23日より県内での撮影がスタートした映画「おしょりん」でありますが、先月30日にクランクアップとなりました。県内各所で主要キャスト参加による撮影が行われる中、鯖江市からも多くの方がエキストラやボランティアとして、映画制作に携わっておられました。今後、市といたしましても市民と一体となり、令和5年秋の映画公開に向け、機運を高めてまいりたいと考えております。

 次に、農業農村事業についてでありますが、集落基盤整備事業(鯖江第2地区)では、農業経営基盤の強化を図るため、各土地改良区からの要望を受け、農業用施設などの改修を令和元年度から計画的に進めており、今年度は舟枝町の農道整備や横越町の排水路整備等を行ってまいります。

 また、県営土地改良事業の論手地区の排水路改修、北中山地区の排水機場および排水路改修などの整備につきましては、今年度は事業予算を大幅に拡大しており、農村地域の防災・減災対策を推進するとともに、農業の生産性向上が図られるよう努めてまいります。

 続きまして、基本目標2「若者が住みたくなるまちの創造」への取組みについて申し上げます。

 まず、まちづくり基金事業の募集状況についてでありますが、「チャレンジまちづくり部門」および「未来創造型まちづくり部門」の両部門に、それぞれ10件ずつの応募をいただきました。一昨日の29日には、審査会を開催し、書類審査や公開プレゼンテーションを実施したところでございます。両部門ともに予想を超える応募をいただき、市民主役のまちづくりが着々と根付いていることを実感するところでございます。

 また、その他にも、市民や団体の皆様による様々な取組みが行われ始めております。3月には工房見学イベント「RENEW」をはじめ、4月には鯖江市役所JK課による西山公園周辺のゴミ拾い企画「ピカピカプラン」や鯖江商工会議所青年部と市民有志による実行委員会主催の「第10回さばえ焼き鳥合衆国」が開催されました。また、秋には、鯖江商工会議所青年部、鯖江青年会議所および鯖江市連合青年団の3団体連携による「NEXT SABAE 実行委員会」が、市民の手による様々な催しが開催され賑わっていた元気な鯖江市を取り戻すため、秋に「オータムフェア」イベントを企画されているとお聞きしております。このように、市民の皆様の鯖江のまちを元気にしたいというお気持ちと行動によって、生活に元気と活力が戻ってくることは非常にうれしく、改めて本市の市民力の強さを実感したところであります。今後も引き続き、市民の皆様の「アイデア」と「パワー」をいただきながら、市民参加と協働による「みんな輝く市民活躍のまちづくり」の推進に取り組んでまいります。

 次に、シティプロモーションの取組みについてでありますが、「知られているまち」から「選ばれるまち」となることを目指し、今年度中には新たなブランド戦略の作成を進めてまいります。河和田地区に拠点を置くデザイン事務所 合同会社ツギに事業委託を行い、市民や県内外のクリエイターなどで構成するワークショップに市職員も加わって共に考え、ブランド戦略を練り上げてまいります。市民が何を求めているのか、市民満足度を高めるには何が必要なのか、その本質的な課題やニーズを見極める「デザイン思考」という思考方法や市民主役のまちづくりの推進に求められる職員のスキルについて職員向け研修を実施し、ブランド戦略をはじめ若手職員提案のプラン作成の構築にも活かしてまいります。

 続きまして、基本目標3「若くて元気なまちの創造」への取組みについて申し上げます。

 まず、子どもの成長過程に応じて様々な支援を包括的に実施し、育児相談や事業参加促進につなげる、今年度の新たな取組みである「子ども子育てトータルサポート事業」についてでありますが、新小学1年生への商品券の贈呈をはじめ、赤ちゃん訪問時のおむつの無料配布、1歳半健診時の図書カードの贈呈など、一部のサポート事業がスタートしており、保護者の皆様からは、いくつもの嬉しい声をいただいております。今後もサポート事業を確実に実施し、安心して子どもを産み育てることのできる、子育てにやさしい環境づくりに努め、「育てやすい暮らしやすいまちづくり」を推進してまいります。

 次に、コロナ禍の影響による活動制限により、特に体力低下が懸念される市内小学生を対象に、6月から8月までの3か月間、スポーツ少年団活動を体験する「小学生スポーツ体験ラリー」を実施いたします。様々なスポーツの魅力に触れ、楽しむ機会を増やすことで、子どもたちの体力向上につなげてまいります。

 次に、「ふるさとさばえに自信と誇りの持てる教育」の一環として、各地区公民館や地域の団体等が行うイベントの中から、地区の垣根を超えて参加できる事業を広く市民にPRし、鯖江の宝を再発見してもらうことを目的に「地域のイイネ!を見つけよう ~ぐるっとさばえ公民館~」事業が来月からスタートいたします。体験や座学を通して、各地区の特色ある取組みが学べるもので、生涯学習やまちづくりの拠点である地区公民館の横の連携を生かし、人づくり・つながりづくりを進め、地域活動の活性化を図ってまいりたいと考えております。

 続きまして、基本目標4「安心で快適に暮らせるまちの創造」への取組みについて申し上げます。

 まず、梅雨時期に備え、先般、関係課による水防担当課連絡会議を開催し、水防体制の確認や情報共有を図りました。また、今月16日には、自衛隊や丹南土木事務所、丹南農林総合事務所など関係機関で構成する鯖江市水防協議会を開催し、緊密な連携を図ることや水防体制について確認、協議を行ったところでございます。

 今後は、地区単位での水防協力体制を構築するため、現地対策本部の協議会を開催し、地域の皆様との協働による避難所運営や水防対策の実施について確認するほか、排水機場など設備の始業点検、水門・樋門等の管理と操作手順の確認など、出水期を迎え水防活動の事前対策に万全な体制を整えてまいります。

 また、今年度の総合防災訓練につきましては、10月16日に神明・中河の2地区を会場に、地区民の皆様を中心とした避難所運営訓練や避難行動要支援者の避難訓練など「実践対応型」の訓練実施を予定しております。今後、両地区の区長会をはじめ、防災協議会などの関係団体と協議を進め、詳細を決定してまいります。

 次に、道路整備事業についてでありますが、岐阜県との県境を結ぶ国道417号冠山峠道路の整備につきましては、昨年4月に国土交通省が令和5年内に開通予定との見通しを公表しました。現在、冠山峠第2号トンネル(仮称)内施設の舗装や橋の建設など道路改良工事が着々と進められております。冠山峠道路は両県にとって広域的な産業観光による地域活性化はもとより、災害時の緊急輸送や物流ネットワークの形成などの安全・安心な地域社会の構築に大きく寄与するものでございます。

 今年度からは岐阜県大垣市より、冠山峠道路(国道417号)建設促進期成同盟会の会長職を引継ぐ予定であり、国、県、沿線自治体と連携し、令和5年内の開通に向け、着実に工事が進められるよう国に要望してまいります。

 次に、JR鯖江駅から深江町交差点までの電線地中化事業につきましては、昨年度に事業化され、今月より沿線住民ならびに商店の皆様への説明を行っており、秋ごろには地元の協力を得ながら工事に着手する予定となっております。

 今後、令和7年度完成に向け県と連携しながら工事を進め、良好な都市景観の向上と安全で快適な道路空間の確保に努めてまいります。

 次に、河川改修事業についてでありますが、一級河川河和田川の河川改修につきましては、落井町の鞍谷川合流点の上流600mから河和田町の天神川合流点、約3.6kmの区間が依然として未改修となっております。昨年度は、県と市において測量結果をもとに沿線集落への事前説明を行い、河川改修の同意が得られるよう地元協議を進めてまいりました。今年度も引き続き、水害から市民の命と暮らしを守るため、県と連携しながら地元協議を進めるとともに、早期事業化に向け県に強く要望してまいります。

 次に、上水道管路整備についてでありますが、3月の福島県沖地震では地震による水道管の断水が発生するなど、全国的にも水道施設の耐震化が課題となっております。本市におきましては、地震時に安定して水を供給できるよう重要管路の耐震化を順次進めており、来年3月には救急指定病院の公立丹南病院および地域の避難所となる中央中学校に配水する管路の耐震化工事が完了する予定となっております。

 次に、西山公園の情報発信についてでありますが、西山動物園と森永製菓株式会社がコラボし、レッサーパンダが人気スナック菓子「おっとっと」の菓子型とパッケージのデザインに採用され、先月から全国で販売されました。この販売を機に、全国に広く西山動物園やレッサーパンダの名が広まり、多くの皆様の来園につながることを期待するものでございます。

 また、西山公園エントランス広場に3月に設置した眼鏡型モニュメントへ掲載するイラストを募集したところ、市内外から多くの応募をいただき、先月29日に掲載いたしました。

 今後も、引き続き、西山公園が多くの皆様に親しまれ愛される公園となるよう取り組んでまいります。

 それでは、本日ご提案いたしました主な議案について、ご説明申し上げます。

 はじめに、令和3年度一般会計の最終予算についてでありますが、議案第33号の令和3年度一般会計補正予算(第15号)におきまして、歳入歳出にそれぞれ6億5千730万円を増額する専決処分を行い、305億9千740万円となりました。

 概要といたしまして、歳入につきましては、固定資産税、都市計画税の税収が合わせて3億690万円の増額となりましたが、それに伴い新型コロナウイルス感染症対策地方税減収補填特別交付金が2億2千370万円余の減額となりました。また普通交付税が5億7千639万円余、特別交付税が9千560万円余、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金が3億7千100万円の増額となりました。

 これらを受け、令和3年度の新型コロナウイルス感染症対策事業実施のための財政調整基金繰入金6億580万円のうち3億7千300万円を新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の交付額に応じて減額するほか、令和3年度の市債について、後年度交付税措置のないものを中心に、普通債借入額を1億9千370万円、臨時財政対策債借入額を3億4千210万円減額するなどして財源調整を行いました。

 歳出につきましては、今申し上げました歳入の上振れ分等を財源とし、減債基金積立金に2億円、公共施設等整備基金積立金に4億4千万円、温泉施設整備基金積立金に1千700万円等を計上いたしました。

 その結果、基金の令和3年度末現在高につきましては、財政調整基金が32億5千290万円、減債基金が7億2千960万円、公共施設等整備基金が8億9千万円、温泉施設整備基金が1億3千900万円となりました。

 低金利が続く中、安全・確実で利回りの高い長期国債等による運用やふるさと納税の活用等、自主財源の確保に努めることで、長引くコロナ禍への財政出動や施設老朽化に伴う大規模改修への備えをより強固なものとし、今後も財政の健全化に努めてまいります。

 また、そのふるさと納税についてでありますが、令和3年度の実績は令和2年度と比較して1,553件増の8,363件、金額にして1億6千195万円余増の4億2千556万円余となりました。今後も、ふるさと納税制度を通じて、「めがねのまちさばえ」を情報発信するとともに、地域産業の振興や経済活性化につなげる取組みを進めてまいります。

 次に、議案第29号の令和4年度一般会計補正予算(第1号)についてでありますが、国の子育て世帯生活支援特別給付金給付事業の実施に伴い、民生費に1億円を計上いたしました。こちらは、6月中の給付を目指したく、先議をお願いするものでございます。

 次に、議案第30号の令和4年度一般会計補正予算(第2号)について、その概要を申し上げます。この補正予算は、新型コロナウイルス感染症対策事業関連の事業費の計上に伴う補正が主なものでございます。

 まず、新型コロナウイルス感染症対策事業といたしましては、国の新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金の給付延長に伴い200万円を、住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金給付事業の実施に伴い1億980万円を計上いたしました。また、県が実施する子育て世帯「ふく割」クーポン発行事業の受託事務経費として160万円を、新型コロナウイルスワクチン4回目接種等に対応する費用として1億3千800万円を計上いたしました。

 また、コロナ禍での米価下落や燃料費高騰に対する農業経営安定化緊急支援補助金として4千300万円を、市内消費喚起のためのさば割クーポン発行事業に3千850万円を計上いたしました。

 さらに、長引くコロナ禍で、学校行事の中止や変更が相次いだ市内小中学校の来春卒業予定の児童生徒に向けた思い出づくり事業費に600万円を、同じく市内高等学校等の在学生の思い出づくり事業費に380万円を計上し、加えて、市民を対象に、市内観光施設での日帰り体験を半額助成するさばえの魅力満喫事業に700万円を計上いたしました。

 新型コロナウイルス感染症対策以外の事業といたしましては、総務費において、コミュニティ助成事業助成金の採択を受け、コミュニティバス車両更新費に2千600万円を、市内2町内の町内公民館備品整備に対する助成事業として490万円を計上しました。また教育費では、ユーカルさばえの電話交換機修繕に要する費用として100万円を計上しました。

 これらの結果、一般会計の6月補正額は先議分として1億円、先議分以外として3億8千160万円、合計で4億8千160万円となり、補正後の予算総額は277億160万円となりました。

 その他の議案につきましては、それぞれの理由に基づき御提案しました。

 以上、私の市政に対する所信の一端と今回提案いたしました議案について申し上げました。何とぞ慎重に御審議のうえ、妥当な御決議を賜りますようお願い申し上げます。

お問い合わせ

このページは、総合政策課が担当しています。

〒916-8666 鯖江市西山町13番1号(市役所本館3階)

総合政策課
政策推進グループ
TEL:0778-53-2263
FAX:0778-51-8150
さばえSDGs推進センター
TEL:0778-42-8938
FAX:0778-42-8939

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