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第400回鯖江市議会定例会での提案理由説明(平成27年5月20日表明)

ページ番号:585-232-428

最終更新日:2017年3月24日

 第400回鯖江市議会定例会の開会に当たり、一言お祝いの言葉を申し上げます。
 ただいま表彰をお受けになられた水津達夫議員、山崎文男議員、末本幸夫議員におかれましては、鯖江市議会議員として15年の長きにわたり、市政の発展と市民福祉の向上に寄与されました。そのご功績は誠に多大であり、市民を代表し深く感謝申し上げます。今後とも、健康には十分ご留意され、市政発展のために、さらに一層ご尽力いただきますようお願い申し上げます。
 さて、今議会は昭和30年1月21日に第1回鯖江市臨時市議会が開催されて以来、400回目となる節目の定例会であります。この間、議場において、本市の発展に向けた真摯で熱心な議論が展開され今日の繁栄があることに対し、心から敬意を表するところであります。
 また、本日は、議員の皆様の発案により、議場に河和田塗りの掛時計や質問席のプレートが設置されたほか、眼鏡や3月25日に福井県郷土工芸品の指定を受けた石田縞の法被を着用いただいており、これを契機としまして、本市の誇る地場産品がさらに多くの人に認知されますことを期待しております。
 それでは、平成27年度補正予算案をはじめ、各議案のご審議をいただくに際し、市政運営に当たっての所信の一端を申し述べますとともに、市政の諸課題につきましてその概要をご説明申し上げます。
 はじめに、この春のイベント開催状況と「道の駅西山公園」の現状について申し上げます。
 まず、5月3日から5日にかけて、5万株の満開のツツジに囲まれる中、「さばえつつじまつり」を開催しました。今年は、眼鏡産業発祥110年・西山動物園開園30年・世界体操競技選手権鯖江大会開催20年を記念しての開催となりました。一時小雨に見舞われた4日を除き、おおむね好天に恵まれ、約19万9千人の人出となり、西山公園一帯は終日、県内外からの来園者で賑わいました。3日と4日には、今年もJR鯖江駅やめがねミュージアム、越前漆器まつり会場を結ぶ「さばえものづくり号」が運行され、「河和田越前漆器まつり」にも県内外から約1万2千人の漆器ファンで賑わいをみせました。
 また、5月10日の「鯖江つつじマラソン」には3千人余のランナーが、満開のつつじの花が咲き誇る沿道をさわやかに駆け抜けました。これより一足先の4月18日と19日に開催された「さばえ菜花まつり」も、菜花食堂やサクラマスの放流など、多彩な催しが開催され、18日の土曜日が絶好の天気に恵まれたこともあり、2日間で約1万2千人の人出となりました。
 なお、つつじまつり期間中、「道の駅西山公園」および西山動物園ともにオープン時間を延長して対応したところ、道の駅には約2万7千人、動物園には約2万人もの方が訪れました。
 この道の駅でありますが、4月にオープン1周年を迎えました。1年間の来場者数は当初の目標であった25万人を大きく超える約52万8千人となり、5月1日には鯖江市制60周年にちなんで「来場者60万人達成式」を行いました。
 また、西山動物園の新レッサーパンダ舎につきましては、7月初旬に着工する予定であります。工事の施工に際しまして公園利用者の皆様には大変ご迷惑をお掛けいたしますが、来年3月の完成を目指して鋭意努力してまいりますので、ご理解とご協力をお願いいたします。

 次に、当面する市政の諸課題について申し上げます。
 まず、国の地方創生への取り組みを受けた本市の対応についてでありますが、去る4月11日に安倍首相が地方創生に向けた先進的な取り組みを視察する目的で、本市の株式会社シャルマンを視察されました。シャルマンでは眼鏡製造のチタン加工技術を生かしたメディカル事業への参入の取り組みを視察され、現場では世界トップレベルのチタン加工技術で作られた医療器具を実際に手にされるとともに、堀川会長からものづくりに賭ける地方企業の熱意ある挑戦について説明を受けられました。安倍首相からは「地方において創意工夫で新たな活力を引き出そうと頑張っている皆さんを応援したい」と地方創生に向けた激励をいただきました。
 また、翌12日には自民党政調会長の稲田朋美衆院議員が誠市・ご縁市などを視察され、市民ホールつつじでオープンデータの取り組みや市民主役のまちづくりなどについて市民の皆さんと意見交換を行うとともに、「道の駅西山公園」において、私から「鯖江版総合戦略」の基本的な考え方をご説明しました。シャルマンの堀川会長やボストンクラブの小松原社長からは、若者に魅力ある雇用の創出に向けたスマートグラスやメディカル分野への進出の取り組みをご紹介いただき、それを受けて稲田議員からは「鯖江は地方創生や成長戦略の理念の核となることを先進的に取り組んでいる」と評価いただくなど、今後のさらなる取り組みに期待を寄せていただきました。
 今年10月には国勢調査があり、来年2月ごろには速報値として人口が発表されると聞いており、その推移が気になるところではありますが、4月1日の住民基本台帳人口では対前年同月比で22人、5月1日では16人の増加となりました。去る4月28日には産官学金労言など有識者の皆様20人で構成する「鯖江市総合戦略推進会議」の1回目を開催したところでありますが、今後も本市の人口が持続的に増加することを目指し、10月末を目処に鯖江版総合戦略「鯖江市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定してまいります。
 また、全国的に人口減少・高齢化が進む中、特に地方都市においては地域の活力を維持するとともに、医療・福祉・商業等の生活機能を確保し、高齢者が安心して暮らせるよう、地域公共交通と連携して、コンパクトなまちづくりを進めることが重要との考えから、昨年8月に都市再生特別措置法の一部改正法が、11月に地域公共交通活性化再生法の一部改正法がそれぞれ施行されました。
 これに伴い、公共交通のマスタープラン的な位置付けとなる「鯖江市地域公共交通網形成計画」を今年度策定し、平成28年度には同計画の具現化を図るため、コミュニティバスの再編を主とした「鯖江市地域公共交通再編実施計画」を策定します。北陸新幹線敦賀開業時に、金沢・敦賀間の北陸本線が並行在来線に移行することで、幹線交通網が大きく変化する本市において、幹線交通と二次交通のネットワーク化の再構築は必要不可欠であります。さらに、コンパクトなまちづくりを推進するうえで、公共交通は地域間をつなぐ手段として、大きな役割を担うことから、両計画を策定するため、去る4月1日に「鯖江市地域公共交通活性化協議会」を設置しました。
 併せて、立地適正化計画につきましても、「鯖江市まち・ひと・しごと創生総合戦略」および「鯖江市地域公共交通網形成計画」と連携して、公共交通と一体となったコンパクトなまちづくりを進めるべく、今年度、基礎調査を行ったうえで平成28年度に本計画を策定してまいります。

 次に、平成26年度の財政状況についてご報告申し上げます。
 平成26年度一般会計の最終予算は、歳入歳出それぞれ1億2千190万円を減額し、248億3千670万円となりました。これは、事業費の確定に伴う補正が主なものではありますが、3月に示された平成26年度の普通交付税の額が872万円余、特別交付税の額が8千934万円余、予算に比べて増額となったものの、法人市民税や地方消費税交付金の減、事業費確定に伴う起債の精算等による減に伴い減額補正となったものです。
 これらの結果、平成26年度末の市債残高は、266億7千783万円余となる見込みでありますが、交付税の振替財源である臨時財政対策債を除く残高は、163億7千139万円余となり、平成25年度末の残高より7億3千797万円を削減できる見込みとなりました。
 一方、財政調整基金につきましては、年度内の運用益により2千200万円を積み立てたものの、補正予算の財源等に1億6千50万円を取り崩したことにより、平成26年度末残高は23億6千370万円、また、減債基金の残高は5億6千910万円となりました。今後、低金利が続くなか、公金の効率的な資金運用を図る観点から、財産基金の一部を安全・確実で利回りの高い長期国債等によって運用するほか、ふるさと納税の普及やクラウドファンディングの活用など、自主財源の確保にも努めていくことで、「行財政構造改革アクションプログラム」の目標年度である平成28年度末に目標指標を達成できるよう努力してまいります。
 次に、北陸新幹線の現状について申し上げます。現在、与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームにおいて、福井までの先行開業に関する議論が進められています。4月11日に安倍首相が福井を視察された際には「大変強い地元の熱意を感じた。1日も早く福井までという気持ちは当然」と述べられ、実現に向け前向きな姿勢を示されました。また、沿線では、機構と集落との間で設計協議が進められており、本市では、6集落のうち既に2つの集落において、設計内容の同意を得て用地測量に入っております。3月末には、沿線住民約30名の皆様に参加いただき、富山県と石川県の2か所の構造物を視察しました。参加された皆様は、直接、現地で騒音や振動などを体感し、また、周辺住民に聞取りを行うなど、構造物を選定するにあたっての参考とされたところであります。市としましては、今後も住民不安を解消するための対策に取り組むとともに、地域振興策など要望事項についても、引き続き、全庁体制で対応してまいります。
 次に、現在着工しているJR鯖江駅のバリアフリー化工事についてでありますが、エレベーター2基を含む専用の跨線橋の設置をはじめ、点字案内板や音響誘導装置などを設置することとなっており、日本最大規模の観光キャンペーンである北陸ディスティネーションキャンペーンが開始される10月までには完了する予定となっております。完成しますと、高齢者や障害者はもとより、すべての利用者にとって利用しやすい施設として生まれ変わることになります。工事に伴い、鯖江駅東第1駐車場の半分の利用が制限されますが、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
 次に、鯖江公民館の改築工事についてでありますが、既に今月18日には解体工事に着手しており、解体終了次第、建築等の工事に着手してまいります。現在、公民館事務は本町通りの空き店舗で行っており、また、利用に支障が生じないよう他の公共施設を利用してまいります。可能な限り早い完成を目指してまいりますので、ご理解とご協力をお願いいたします。

 それでは、主要な事業について申し上げます。
 まず、市内の消費拡大を目的に国の地域活性化・地域住民生活等緊急交付金を活用した「さばえプレミアム商品券」および「さばえものづくり商品券」の販売状況でありますが、4月29日から販売を開始したところ、1万円で1万3千円の買い物ができる「さばえプレミアム商品券」につきましては、3日間で2万9千セットを完売いたしました。さらに、鯖江の3大地場産業である眼鏡、繊維、漆器の購買促進を図るための2千円で3千円の買い物ができる「さばえものづくり商品券」は1万2千枚発行し、現在全体の約93パーセントを販売している状況であり、登録していただいた市内約300店の小売店等での消費拡大が期待されるところであります。
 なお、「さばえプレミアム商品券」は1セット1万3千円のうち、2千円分は県外資本チェーン店や大型ショッピングセンターを除いた小規模店のみで使用できる券となっていることから、市内商店街等への効果も期待しております。
 一方、県では5千円分の宿泊料が減額される旅行券や宿泊施設で購入いただけるプレミアム率20パーセントの「お買い物券」を7月から販売する予定とのことであり、本市を訪れる観光客による消費拡大も期待しております。
 また、中心市街地商店街においては、県の「おもてなし商業エリア創出事業」の支援を受け、市、商工会議所、鯖江地区商店街が連携して「街なか商店街ホームページ」の整備や「道の駅西山公園」から街なか商店街への誘導案内板設置、店舗の紹介や特典を掲載したクーポン付きスタンプラリー「さばえ街なかあるクーポン」春号を発行しました。
 さらに、鯖江地区商店街連合会では、さばえプレミアム商品券の販売やつつじまつりの開催に先立ち、4月17日の早朝に、「さばえ街なかピカピカday」と銘打ち、「街なかをきれいにし、おもてなしの心でお客様を気持ちよくお迎えする」との趣旨で、店主や店員約60人が中心市街地商店街の清掃を行いました。
 これら中心市街地商店街の取り組みと「さばえプレミアム商品券」など消費拡大策の相乗効果により、中心商店街の賑わい創出に繋がることを期待しております。

 次に、大学との連携事業についてでありますが、去る4月15日に鯖江商工会議所と全国で唯一の工芸学部を有する「京都美術工芸大学」や伝統工芸の技を身に付けることができる「京都伝統工芸大学校」などを運営する学校法人二本松学院との三者による相互連携協定を締結しました。
 越前漆器の産地河和田は、業務用漆器の全国シェア8割を占め、全国漆器展で最高賞の内閣総理大臣賞を4年連続で受賞するなど高い技術力のある産地でありますが、反面、職人の高齢化が進み、後継者の育成が急務となっております。既に京都伝統工芸大学校の卒業生6名が、漆器企業や越前漆器協同組合で後継者として働いておりますが、このたびの連携協定により、「人材育成」「文化」「学術」などの分野で広範な連携・交流が図られ、卒業生の更なる産地への受け入れと、産地での後継者の育成など、相互の発展に結びつくことが期待されます。
 また、今月22日には福井大学の研究生たち約20名による市内企業の訪問を予定しており、企業の経営者と学生たちが対話することにより、ものづくり企業への理解を深めていただくほか、西山動物園拡張整備においても、周囲の景観や環境に配慮した整備のあり方等の共同研究を引き続き行ってまいります。さらに、福井工業大学教授などの研究者による、市内企業の訪問が予定されているなど、企業と研究者とのマッチングを進めてまいります。
 京都精華大学につきましては、今年度から同大学で、日本初のアイウエアデザイン教育が行われ、市内眼鏡企画会社のデザイナー2名が講師として招かれておりますので、これを契機に講義の受講生を含め、眼鏡のデザインに興味のある学生を対象にした市内の眼鏡企業等の見学を行ってまいります。
 また、明治大学においては、環境に優しい塗料としての漆の研究が進められているほか、慶応大学大学院メディアデザイン研究科と越前漆器協同組合の連携のもと、国内外から募集したデザインを3Dプリンターなどで造形し、漆塗りのアクセサリーなどを製作するとともに、多言語対応のWEBサイトを作成し、世界に産地の情報を発信することで、国内だけでなく海外の消費者等も産地に呼び込む取り組みが始まっています。市としましても、これら大学との共同研究や新たな技術開発等を支援してまいります。

 次に、産業支援についてでありますが、昨年4月に「鯖江市中小企業創業支援連携協議会」を設立し、一年間、創業者の掘り起しや創業塾、創業パネル展、個別相談などさまざま支援を行ってまいりました。その結果、一昨年には2人であった創業者が、昨年は15人となるなど一定の効果を得ることができました。本年度は、連携協議会の中で、産官学金の連携をより一層強化し、個々に対するよりきめ細やかなフォローや女性に特化したセミナーの開催などにより、女性起業家の育成に努めてまいります。
 また、今年度から、新製品・新技術開発や新事業創出・業種転換、特許・実用新案権に係るチャレンジ企業応援補助金の補助率を昨年度の2分の1から3分の2へ引き上げたほか、創業支援の補助金については、特定創業支援事業受講認定者の特典として、スタートアップに係る設備投資経費を支援する補助金を創設するなど、制度の拡充を図ったところであります。今後も、産地企業の活動を後押しする補助金制度となるよう、企業への訪問調査・アンケート調査等により企業の声を反映してまいります。
 次に、6次産業化の取り組みについてでありますが、豊地区の農業生産法人の子会社が、農林水産省の6次産業化ネットワーク活動交付金の認定および官民ファンドの農林漁業成長産業化支援機構からの出資を受け、JAたんなん、農業生産法人、加工業者とのネットワーク化に取り組んでいます。本事業では、地場産の玄米や大豆を材料とした肉に似た加工品と玄米パンの製造に取り組み、県内はもとより関東など都市部で営業しているスーパーマーケットでの販売を予定しております。市では新たな6次産業化への取り組みとして支援してまいります。
 次に、6月の食育月間に合わせ、6月15日から24日まで文化の館において、食に関係する団体の日頃の活動を紹介する食育パネルの展示を行います。特に、19日の食育の日には、市内産野菜を100パーセント使用する地場産野菜学校給食の日を市内小・中学校、幼稚園、公立保育所で実施し、更なる食育の推進を図ってまいります。
 次に、鳥獣害のない里づくりに向けた取り組みについてでありますが、既に鳥獣被害対策実施隊の体制を整備し、防除対策の知識や技術のある民間の方3名を隊員として任命させていただきました。今後は、この方々を中心に未対策地域の市民の取り組みをともに汗し支援することで、全市民的な活動への展開を図ってまいります。

 次に、農業用河川工作物応急対策事業による上河端町の鋤ヶ崎頭首工の改修事業は、今年秋からの工事着手に向けた発注準備を行っております。農村災害対策事業による中河排水機場の改修工事は、現在、2基目のポンプのオーバーホールを終え、現地に据え付けを行っており、今月下旬までには運用ができる予定であります。併せて、建屋耐震補強など、付帯施設の整備も行っており、今年度中には中河排水機場のすべての工事が完成する予定となっております。また、立待排水機場の改築につきましては、用地取得に向けた交渉に取り掛かっております。
 さらに、漆原下野田地域が今年度、経営体育成基盤整備事業に新規採択されましたので、今後、詳細設計を行い、秋には下野田町地係の排水路整備に着工する予定となっているなど、引き続きより良い農村環境の整備に取り組んでまいります。
 次に、環境政策について申し上げます。今年も5月11日から10月9日までをクールビズ期間と定め、全職員がノーネクタイ、軽装で業務を行いながら、冷房機器の使用抑制や昼休みの消灯など市施設の省エネに取り組むとともに、環境教育支援センターを拠点として、グリーンカーテンの活用など家庭や事業所における省エネ活動の啓発にも取り組んでまいります。
 また、本市の循環型社会に対応した取り組みについてでありますが、市では環境基本計画に基づき、行政・市民・事業者が一体となって、ごみの発生抑制、再使用・再資源化によりごみを減らす「3R活動」を推進しております。平成26年度の市民1人1日当たりのごみの排出量は955グラムとなり、前年度に比べて13グラムの減少となりましたが、環境基本計画における平成28年度末の目標である900グラム以下の達成には更に削減が必要な状況にあります。そこで、3月に策定した「鯖江市一般廃棄物処理基本計画」に基づき、特に、燃えるごみの約4割を占める生ごみの更なる減量化に向け、生ごみ堆肥化の推進や、料理の食べきり運動、生ごみの水切りの徹底等の意識啓発に取り組みます。併せて、ごみの資源化を促進するため、ごみ分別の徹底や紙類・空き缶の集団回収の奨励、使用済小型家電製品のイベント時の回収などにも取り組み、ごみの減量化・資源化を着実に推進してまいります。
 一方、まち美化の推進についてでありますが、市では「住みたくなるまち・住み続けたくなるまち」づくりに向けて、市民参加によるまち美化活動を拡大するため、市民団体やグループ等が自主的に実施する美化活動への支援を行うとともに、市民のまち美化意識の高揚を図るため、「まち美化ポスター・標語コンクール」において入賞された作品をデザインした看板を設置しました。また、地域の環境美化のため、カメラによる不法投棄の監視に加え、新たに、犬の飼い主のマナー向上のための「イエローカード作戦」やオオキンケイギクなどの外来植物の防除活動を支援するとともに、地域のために、人知れずコツコツとまち美化活動に献身されている方や団体等を顕彰して、清潔で美しい誇りの持てる、「ふるさと鯖江」の環境づくりを進めてまいります。

 次に、教育・文化の振興について申し上げます。まず、総合教育会議についてでありますが、私と教育委員で構成する総合教育会議を設置し、5月7日に初めての会議を開催しました。会議では、市の教育に関する総合的な施策の基本目標や基本方針となる「教育の振興に関する施策の大綱」を教育委員と協議し策定しました。大綱では、第5次総合計画の重点施策に掲げている「郷土の誇りを未来につなぐまちづくり」、「若者が住みたくなる・住み続けたくなるまちづくり」の実現を図る教育の方向性を示し、「ふるさとに自信と誇りの持てる教育」を推進していくこととしました。この総合教育会議の設置を契機に、今まで以上に教育委員会との情報共有を図り、それぞれの立場を尊重して、より緊密な連携のもと、諸施策の推進に取り組んでまいります。
 また、まなべの館が平成22年2月にリニューアルオープンしてから本年は5周年となります。これを記念して、世界的なアニメーション作家で、まなべの館の名誉館長である久里洋二氏の「米寿記念企画展」を8月20日から9月21日まで開催します。「アニメーション王国さばえ」をテーマに、千号サイズの新作やマンガ・イラストの展示、アニメーション映像の放映のほか、鯖江市役所JK課やOC課、河和田アートキャンプの学生等と連携したシンポジウムやワークショップ、ナイトシアターを開催します。さらに、久里氏がデザインした「ハートの木」をモチーフにした、グッズの開発も検討してまいります。
 次に、安全・安心のまちづくりについて申し上げます。今年も梅雨時期に備え、明日21日には、自衛隊や丹南土木事務所など関係機関で構成する鯖江市水防協議会を開催し、関係機関との緊密な連携を図ることや水防体制等について協議し、出水期を迎えての事前対策に万全を期してまいります。また、7月3日には、市職員、消防署員、消防団員、防災士および防災リーダーによる水害発生時における水防工法の再確認や関係機関の現場活動を迅速かつ的確に行うための水防訓練を日野川河川敷において実施します。このような事前対策を通して、大地震や集中豪雨等による自然災害に備え、地域住民の安全・安心を確保するために、「自助」「共助」「公助」「協働」の連携強化を図り、市民協働により災害に強いまちづくりに努めてまいります。

 次に、都市整備の状況について申し上げます。まず、西尾鯖江停車場線・五郎丸踏切の拡幅と歩道整備事業についてでありますが、既にJRと踏切の線形などの計画協議を終え、概略設計が完了しております。今年度は用地交渉に取り掛かるとともに、JRと実施協議を行いながら詳細設計を行ってまいります。この路線は小中学校の通学路でもあり、踏切が前後の道路より狭いことから、危険の解消に向けて、早期に整備されるよう要望してまいります。
 また、歩道の段差を解消するバリアフリー化と電線類の地中化を進めています国道417号の本町・桜町間の歩道整備につきましては、市民ホールつつじから本山誠照寺間の工事は完成し、今年度は、鯖江商工会議所と西鯖江駅間の電線地中化の工事を行う予定となっております。工事期間中は、騒音や交通規制等によりご迷惑を掛けることになりますが、一日も早い完成を引き続き国、県に要望してまいります。
 一方、市道鯖江駅北線のJR鯖江駅から元三大師通りまでの歩道段差解消事業につきましては、今年度はJR鯖江駅からリハビリセンター王山の間で工事を行う予定でありますし、市道上戸口三峰線の上戸口町地係にあります二口橋の架替工事につきましては、既に橋梁の架け替えを終え、今後、取り付け道路の工事などを行い、7月末には完成する予定となっております。
 次に、河川改修工事についてでありますが、浅水川下流部と鞍谷川、河和田川下流部につきましては、全面的に改修工事が進められており、治水安全度が向上してまいりました。浅水川では、梅雨時期前の完成に向けて、米岡橋と三六橋の間と天神橋下流の低水護岸の工事を行っており、鞍谷川では、今年度、川島町の水落堰においてポンプなどの取水施設の整備を行う予定となっております。また、黒津川のポンプ場改築につきましては、現在、2基あるポンプのうち1基目のポンプの部品製作を行っており、台風シーズンが終る秋頃からポンプの部品交換を行う予定になっております。
 さらに、吉野瀬川の放水路工事につきましては、現在、分水堰のゲートの取付にかかっており、今年度は下流部の築堤、護岸の工事を行う予定となっております。吉野瀬川流域の安全・安心を早急に確保するため、越前市と一体となって、平成28年度中には放水路の完成もしくは通水できるよう引き続き強く要望してまいります。なお、現堤防のかさ上げ工事につきましては、予備設計を基に引き続き河川協議を行っているところであり、放水路の完成に合わせて着工できるよう要望してまいります。
 また、砂防工事についてでありますが、別司町の荒木川につきましては、堰堤が完成し、現在、工事用道路の復旧に取り掛かっているところであり、上河内町の赤谷川につきましては、堰堤工事に着手しているところであります。さらに、四方谷町の西出川につきましては、今年度、用地買収に取り掛かり、買収後に工事に着手してまいるとともに、尾花町の毘沙川につきましても今年度、新規採択となる見通しであり、採択となり次第、着工に向け測量、設計を行ってまいります。
 これらの事業が1日も早く完成し、住民生活の利便性ならびに安全性が確保されるよう、引き続き国や県に要望してまいります。

 次に、治水対策についてでありますが、日之出雨水幹線が平成27年度に完成となり、長泉寺町から旭町、柳町周辺の冠水解消が期待されます。また、御幸神中一号雨水幹線の整備を引き続き進めるとともに、平成27年度から新たに水落舟津雨水幹線の整備に着手し、長年の懸案である三六町や糺町など市中央部での冠水被害の軽減に努めてまいります。
 次に、「鯖江市上下水道料金等改定検討委員会」の設置についてでありますが、節水意識の向上や、節水器具の普及により使用料収入が毎年減少している中、水洗化率の向上や経営改善を推進しているところであります。しかし、上下水道施設の整備や更新および維持管理には多額の経費がかかり厳しい経営状況にあることから、将来にわたり安定的かつ持続可能な上下水道の経営を図るため、学識経験者および使用者の代表の方々で構成する「鯖江市上下水道料金等改定検討委員会」を設置し、事業経営のあり方を検討してまいります。
 次に、「ITのまちづくり」についてでありますが、今週末の23日には、4回目となるアプリコンテストを開催します。今回は、電脳メガネ等のウエアラブルアプリについて、1次審査を経た企画部門5作品およびアプリ部門1作品のプレゼンテーションによる公開審査が予定されており、斬新なアイデアを楽しみにしております。
 次に、昨年12月にスタートしましたクラウドファンディング事業「ファーボさばえ」がもうすぐ半年を経過します。お蔭様でスタート時に募集を開始した、つつじマラソンコースにつつじの花を咲かせる事業、鯖江市役所JK課の活動支援事業、どんぐりからの森づくり事業に続き、吹奏楽フェスティバル事業や西山動物園事業につきましても全てが目標金額を達成しました。
 現在、手をつないで子どもを交通事故から守ろうキャンペーン事業に加え、さばえ秋HANABI事業を新たに挙げさせていただいており、既に目標金額を達成した事業の一部も含めて、引き続き支援を募集しております。
 今後もクラウドファンディング「ファーボさばえ」では、市民からの提案事業や市の事業に対する支援を広く求めることにより、地場産業の発展、新技術・新商品の開発、地域活性化につながる市民の皆様の活動などを応援してまいります。
 次に、市民主役事業の取り組みについてでありますが、5月2日に、鯖江市役所JK課プロジェクト2015をスタートしました。現在、県内の県立高校や高等専門学校から集まった14名が、JK課2期生としてメーデーでのJK課スイーツ販売をはじめ、つつじマラソン給水ボランティアに取り組まれ、今週末の23日には、JK課主催によりますゴミ拾い企画「ピカピカプラン4」を開催する予定であります。今後もメンバー自身が考えたまちづくり活動を計画しているとのことでありますので、更なるご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 それでは、本日ご提案しました主な議案について申し上げます。はじめに、議案第39号「平成27年度一般会計補正予算案」について、その主なものを申し上げます。今回の補正予算は、国や県、各種財団の助成の採択を受けて実施する事業の決定に伴う補正などが主なものであります。
 まず、総務費でございますが、7月より国から派遣される地方創生統括監の人件費として659万円余、先般本市に初めて法律事務所を開設した谷口法律事務所への顧問弁護士の委託費用として19万円余、自治総合センターの「一般コミュニティ助成事業」の採択に伴う2町内公民館の備品整備の助成として330万円、地域公共交通網形成計画の策定調査業務委託に450万円、めがね広告塔改修に伴うふるさと納税のお礼品に係る経費として60万円、防犯隊の定員増に伴う報酬や制服等の増額に160万円、自治総合センターの地域防災組織育成助成を活用し2町内の自主防災組織への備品等の整備のための助成として400万円、マイナンバー制度の開始に伴う通知カード・個人番号カード作成等の関連事務の地方公共団体情報システム機構への委任に係る交付金として2千380万円余を計上しました。
 民生費では、結婚を望む若者の新たな出会いの場を創出することで若者の結婚を応援する、「若者出会い創出応援事業」に60万円を計上しました。
 商工費では、地域おこし協力隊員の1名増により報償費等に434万円、橋立山のめがね広告塔の改修費として3千930万円を計上しました。なお、この事業の財源には、ふるさと納税およびクラウドファンディングを活用したいと考えております。
 土木費では、木造住宅の耐震診断や改修費用の支援として、住宅・建築物耐震改修等促進事業費に478万円余、多世帯家族の同居や近隣への居住のためのリフォームや住宅取得、U・Iターン者の空家バンク登録住宅の購入やリフォーム支援として、住宅リフォーム支援事業費に310万円を計上しました。
 教育費では、環境・エネルギー教育支援事業費に教材費として350万円、自治総合センターの助成の採択による町内公民館の整備補助に1千500万円、近松座設立10周年記念活動補助に公益財団法人地域社会振興財団の助成を受けて100万円、日本スポーツ振興センターの補助採択を受け立待体育館の跳馬着地マットの購入等に389万円余を計上しました。
 これらの結果、一般会計の補正額は、1億2千100万円、補正後の予算総額は、257億5千700万円となり、昨年の6月補正後と比較して7.0パーセントの増となりました。
 これにより、特別会計を含めた平成27年度の予算総額は、445億8千110万円となり、昨年の6月補正後と比較して5.2パーセントの増となりました。
 次に、議案第41号「鯖江市長等の給与および旅費等に関する条例等の一部改正について」でありますが、「地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律」の施行に伴う教育委員会制度の改正により、新たに置かれる教育長が、特別職としての身分のみ有することになることから、給料の額を定めるものであります。
 その他の議案につきましては、それぞれの理由に基づきご提案いたしました。
 以上、私の市政に対する所信の一端と今回提案いたしました議案について申し上げました。何とぞ慎重にご審議のうえ、妥当なご決議を賜りますようお願い申し上げます。

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