鯖江市指定文化財

かたしばじんじゃのはなだか
加多志波神社の鼻高(1面)

指定 
所在地 
管理者 
時代 
《市指定》 昭和50年8月25日
鯖江市川島町 加多志波神社
川島町
室町時代後期
加多志波神社の鼻高 加多志波神社の鼻高 

 川島町の加多志波神社には、国指定重要文化財の追儺面<ついなめん>[前出3]、県指定文化財の聖観音菩薩立像<しょうかんのんぼさつりゅうぞう>[10]の他に、1面の鼻高が奉納されている 。
 木造、漆塗りの面で、彩色が施されている。面の長さは25.0cm、幅17.0cm、厚さ4.0cm、肉厚2.3cm、重さ400g。鼻の高さは10.0cmである。
 背面部に、「此面者天文七年五月十一日作果也 奉伽像脇行泉坊より廿文 大瀬殿より廿文 戒乗院□十禅執立三□行月 (花押)」との墨書銘があり、天文7年(1538)5月に奉納されたことがわかる。また、「大工新兵衛作 意匠 弐百文入用也 色取雑に百文入用也 以上三百文入用 大日本国越前川島庄内 山王八幡宮御殿之宝前西之方の一畳」とも記され、大工・新兵衛が作り、費用が300文かかったということである。
 作風は素朴であるが、反面豪壮でもある。地方にあっては珍しい形態をもつものである。
#25
天狗<てんぐ>
 鼻高とは天狗のことである。山奥で聞こえる正体不明の怪音が、天狗の古い形であるらしい。山に入って修行する山伏<やまぶし>は、山には神がいると考え、これを具体的な姿で描き出したものが天狗だといわれる。天狗は山伏姿か白衣(修行時の服装)で描かれる。朱面で鼻の高い天狗よりも、鴉天狗<からすてんぐ>といって鋭いくちばしを持ち、背に翼を持った姿の方が古いらしい。山伏が修行の結果身に付けた超能力を験力というが、天狗ははじめからこの力を持つと考えられた。