鯖江メガネファクトリー

アウターモーストデザイン

今回は、皇室御用達のメガネブランド「クローバー」& 「アウターモーストデザイン」デザイナーの川端知幾(トモチカ)さんにインタビューしました。
一般消費者はもとより、皇族!にも顧客を持つ同社は、自社で企画、販売を一貫して手掛け、手作りの高級メガネから、ファッションにリンクしたメガネをも取り扱っています。日本のみに限らず海外からも注目されている川端さんに、デザインに対する想いを語っていただきました。

アウターモーストデザイン

 

 一貫したものづくりだからこそできること

川端知幾氏川端知幾 氏

--「アウターモーストデザイン」を作られた経緯は?

手作り高級フレームを作っている「クロバー」という会社があり、そこでは、ねじ1本から仕上げまで、すべて職人の手造りで行っています。1937年の創業から一貫して良いものをつくるという姿勢を崩さない「ものづくり」にこだわってきた会社で、僕は、そこの息子として、小さいときから常にそれを目の当りにしてきました。若い時は、アパレルのデザイナーを目指した時期もあったけど、結局、自分の原点であるメガネのデザインに戻り、クロバーでデザインを手掛けるようになりました。
しかし、クロバーは老舗であり、お客様の年齢層が比較的高く、高品質である分、価格も高いので若者が手に取りにくい。だから若者向けに、ファッション性を重視したメガネをつくるデザインの会社をつくりました。

--名前の由来は?

「アウターモースト」というのは、日本語で「最も外側」。ものづくりのスタンダードで中心に位置している「クロバー」が原点で、そこから最も遠い所から、もう一度中心を見つめてみようという意味が込められています。

--老舗ブランドから受け継いでおられるものは?

より良いものを作ろうという意識を常に持っています。メガネは福井(鯖江)、として確立しています。それは、精度や美しさを大切にしてきたからです。材料を吟味し、一つずつ職人が気持ちを込めて丁寧に仕上げるメガネを見ると、小さな部品に至るまで気を抜いていない。ここまでやるかと、その精密さに感心します。そうして完成したメガネの質の高さは世界に類を見ないわけで、非常に美しい。こういう高い精度は、受け継いでいかないといけないと思っています。

--他のデザイナーにはない川端さん流デザインはどんなところにありますか?

最初のコレクションでは「こういうメガネが欲しい」という純粋な思いをカタチにしました。それ以降は、ファーストコレクションの焼き直しだったり、その時の課題をクリアすることで、新たなデザインを生んでいます。デザイン、製造、営業、販売、クレーム対応、すべて自分で行っているので、エンドユーザーの声を拾いやすい、というのはありますね。そういった意味で、自分流のデザインと言われると、「デザイン、商品化を繰り返す中で生まれた課題が、次のコレクションを生む」というところにあると思います。

 デザイナーとして

--海外でも人気があるそうですが、どのように市場を開拓されていかれたのですか?

人と「知り合う」ことが第一歩。日本で行われる展示会や海外でのコレクションで、まず知り合いになる。そこからつながりが広がっていってます。海外で開催される展示会で主なものは、2月のドイツ、香港、3〜5月の中国、イタリア、ドイツ、6―8月のニューヨーク、9―11月の日本、フランス、上海などですが、そういう場所に行くことで、更に知り合いが増えていってます。展示会には、一人で行く場合が多くて、商品の展示から説明、商談に至るまで、全てを自分でこなしています。

--これからも海外進出を続けられる予定ですか?

国内だけでもいいんですが、やはり作り手としては、より多くの人に自分の商品を見てもらいたい。また、日本製のクオリティーの高さは海外でも誰もが認めるところで、高品質にデザイン性が加わった商品に対するニーズは世界共通です。

--デザインをするときの参考や発想はどこから?

日本では、ドイツやアメリカ製のメガネを参考にして眼鏡の製造が始まりました。それらの国のものがメガネのルーツなんです。僕は、その中で育ってきているので、常にそれらの国の製品に憧れてますし、常に注目することで、インスパイアされます。

発想に関しては、あまりこだわりがなく自由。実は、メガネのフレームが今のように形になってからの歴史はまだそんなに長くないんですよ。300年もないと思います。だからフレームは、まだまだ変化する可能性があるので、自由な発想でデザインができるわけです。

--今後の抱負は?

メガネに関しては「まだまだファッションじゃないな」と思う部分があるので、何かを提案する場合も限界を感じています。その辺りを自分たちでクリエイトしていき、メガネにもっとファッション性を持たせたい。そうすると、今までとは違う切り口の提案がいろいろできると思う。その提案が産地の活性化につながっていけばと思っています。

--ありがとうございました。

 

 

  • 川端知幾 Tomochika KAWABATA
  • 福井県福井市板垣2−416
  • TEL 0776-38-5111
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