「FACIAL INDEX NEW YORK 」は、鯖江に本社を構えるメガネのデザイン企画会社「金子眼鏡」が国内はもとより、世界で展開している直営店です。
東京、丸の内にある「FACIAL INDEX NEW YORK 東京店」で働く東野英生さんにショップでの仕事やメガネに対する想いについてお話を伺いました。
-- なぜ、この業界(会社)に入ろうと思われたのですか?
昔からメガネに興味があったということに尽きますね。
初めからショップで働こうと思っていたのですが、学生当時よく行っていたメガネショップの方に産地鯖江のことを教えてもらい、「売る」という事から「つくる」という事に興味が沸いてきて、鯖江で働こうと決心しました。
それで、1999年に金子眼鏡に入社して、鯖江の本社には1年10ヶ月いました。本社では、出荷やサービス、事務、検品などを行っていました。
何度か転勤もしましたが、中でも鯖江が一番住みやすかったですね。人が温かくて、食べ物もおいしかったです。東京店は、2001年9月にオープンしました。この店には1年間勤務しています。
-- 鯖江へは、よく行かれるのですか?
売る人間も、「つくる現場」を知っておかなければならないので、年に数回、数名で鯖江の職人さんの仕事を見学しに行っています。
-- お客様からの要望があった場合、どうしていますか?
お客様からの意見や要望は、本社に上げることができる環境にあります。そういう意味で、売る現場の声を吸い上げてくれる、風通しの良い会社だと思いますね。
-- 産地「鯖江」の良い所は、どんな所ですか?
やはり、一言で言うと「質」です。それに加えて、デザインの良さも最近は欧米製品に追いついて来たと思います。
それと、鯖江の企業同士で交流がある所が良いと思います。良い意味で刺激し合えていると思いますね。
私は本社に入社したので、鯖江で色々な方と交流を持つ事ができました。だから鯖江にいた時間は、今では大切な財産になっています。
-- メガネ歴は、どの位ですか?
中学校2年生の時からなので18年位ですね。
-- メガネの所有本数は、どれくらいですか?
今は、30本位所有しています。そのうち、25〜26本は自社製品です。
プライベートと仕事で使い分けたり、寝る時用のメガネもあります。掛けたまま寝てしまってもいいモノですね(笑)。 それから、お風呂用のメガネも持ってますよ(笑)。
-- 自社のメガネで、東野さんのお気に入りを教えてください。
1つ目はセルロイドの枠で、小竹 長兵衛作のメガネ(T-303-1)に、蒔絵職人の助田秀一氏が蒔絵を施したメガネです。
いずれ私も、蒔絵を施したメガネを作りたいと思っているんです。図柄はサンプルから選ぶ事ができますが、自分のオリジナル図柄を入れて世界に1本というメガネも作る事ができるので、今、図案を考えているところです。
2つ目は井戸 多美男作のメガネ(T438-5)で、昔ながらの「カシメ」という技術を使って作ったメガネです。ネジを使わずにつくるので、非常に手間が掛かり、技術的に難易度の高いメガネです。このシンプルさが気に入っています。
やはり、職人さんの手仕事による枠が好きです。特にセルロイドは、職人の手仕事が生きる素材だと思います。掛け心地が違いますね。
-- お店のアピールポイントは、どんな所ですか?
やはり産地「鯖江」に本社があり、お抱えの職人さんがいるということで、「0」からお客様にメガネを使っていただく「100」の所までの全ての過程に携わることが出来ること。そして、その品質の高さをスタッフ一人一人が理解して、細かい所までお客様に直接伝えられる所が強みですね。
あと、蒔絵や金無垢の商品など自社のオリジナリティを追求したメガネも私達独自のものだと思います。
-- お店に来る客層は、どのような感じですか?
主に30代半ばから70代と幅広いですね。
過去には、当店のメガネを購入するために、アルバイトをしてお金を貯めて購入していただいた高校生もいました。本当にありがたいことです。
-- あなたにとって、メガネとは?
「細胞」です。(笑)
自分とは切っても切り離せないものですね。
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